niime 百科
Encyclopedia of niime
「染めチーム」登場!〈前半〉
同じ色は染めない。
“Dye team” appears!〈part 1〉
We don't dye the same colours.
同じ色は染めない。
We don't dye the same colours.
2020 . 02 . 15
今回から始まる新シリーズ!tamaki niimeのShop&Labの各担当チームを巡って、スタッフに直撃インタビュー取材を敢行します。まずは、岩本典子・渡部有史・松本貴子の「染めチーム」3名に登場してもらいました。「染め」のモノづくり現場からの本音トークをどうぞ!!
― では、まずは皆さんそれぞれにお聞きしようかと。松本さんは「織りチーム」から社内転職というか、ひと月前に異動してきたんですよね。「染め」をやってみてどうですか?
松本「楽しいですね。もともと「織り」にいて、“糸ならべ”して織る糸を選んだり配色を考えたりというのを毎日やってたので、今は「織り」を想像しながら染めています。すごく直結できてるかなと思います。」
― tamaki niimeに入社したのはいつですか?
松本「去年の4月です。」
― やはりモノづくりがしたくてという。
松本「そうですね。大学の時は「織り」を専攻して染色も学んでいて、「染め」の基本知識は持っていたんです。卒業後も趣味でずっと糸を染めて織ってという作業をやってたので、最初は「織り」のことをもっともっと勉強したいと思ってこちらに来ました。
― 染めて織ってという、そこは一貫してるんですね。ぴったりじゃないですか。
松本「ぴったりです。」
― 岩本さんは一番ベテランさんなわけですか?
岩本「ベテランっていっても丸3年くらいですね。」
― 昨年秋に播磨情報サイト『姫路みたい』に掲載されてる岩本さんのインタビュー記事を読んだんですが、しっかりされてる方だなと。
渡部「(岩本の)しっかりはスゴイです。甘えてる感じかも…。」
― 引っ張らなきゃ、という感じですか?
岩本「後ろから押してあげなきゃという感じ。」
― 背中にまわって。
岩本「それがたぶん、染めチームとしてうまく回るやり方なのかな、と。」
― 役割分担的なものってあるんですか?
岩本「一緒に同じことをやっていきたいとは皆んな思ってるんですけど、貴子さんなんかはこちらに来たばかりなので、ウールの染色ってゆうのをベースに、今日はコットンの糸染めをやったり。あと最近藍染めも始めたので。」
― 手の指を見ると、3人とも藍染めの染料に染まってますね。岩本さんは最初からがっつり染めをやりたいと思ってたわけですか?
岩本「入った初日に配属された部署が「染め」だったんです。貴子さんと一緒で以前から仕事じゃなくて趣味で、私の場合は「織り」まで行かずに手紡ぎで糸をつくってたんですけど、手紡ぎをやる上で、ウールの毛を染めることもやってたんですよ。たぶんそれで、あ、「染め」が出来るんだというところで、じゃあってなったんだと思うんですけど。糸も好きだから、「染め」という仕事はほんとに好きですね。」
― 以前から自分なりに「染め」に取り組んでいて、tamaki niimeに入って担当してみてどうですか?すごく自由度が高いなという感じですか?
岩本「最初入った当時は…自由度が高い、その“自由”というのが、むしろ鎖なのではないか?と。」
― “自由という鎖”…深いですね(笑)。
岩本「(笑)。他所は自由度は高くないけど、こなしていく仕事というか…」
― ルーティン的な仕事だとあまり色々と考えなくてもよい感じに…
岩本「…にはなるじゃないですか。決まり切った仕事。でも“唯一無二”とか“only one”というところで走らなきゃいけないっていうのは、自由度も高いけど、その自由っていう楽しさ込み込みの…」
― 大変さがあると。
渡部「“only one”でなければっていうのは、逆に縛りでは…」
岩本「あるのかもしれない。」
渡部「この色ええやん、と思ったとして、よしじゃあこの色で一週間染めてみようというのは許されないわけで。」
岩本「うん。」
― そうなんですね。
渡部「そこは、“only one”を産み出すっていう“縛り”は…その縛りがあった方がモノづくりが面白くはなるんだろうけど。全部同じ色に染めなきゃならない縛りじゃない、良い意味での縛りではある。」
岩本「窮屈な縛りじゃない分、良いのかもしれない。」
渡部「なんか岩ちゃん、“only one”のモノづくりのためにインプットむっちゃしてるやん?自分で車に乗ってあそこ見に行くここ見に行くとか、本もむっちゃ読むし。だからそこは強迫観念的に(笑)インプットしていかないと、次がないと。」
― 渡部さんはどういう経緯でここへ?
渡部「もともと「染め」には縁もゆかりもなくて、以前の会社では海外営業の仕事を主にしてました。3年位前に仕事の都合で大阪に引っ越して、家から50メートルくらいのところに洋裁学校があって、そこの広大な敷地に藍とコットンを植えててそれを手紡ぎして染めて布にしてっていうのやってたんです。そこの人たちと知り合いになって、家が近いからと畑の水やりを毎朝頼まれて。当時は「染め」というのもぼんやりとしかわかってなかったんですけど。」
― どっちかって言うと園芸の方向に行きかけてたみたいな?
渡部「そうそう(笑)。服っていうよりは藍染めだったり手織りだったりとかに興味を惹かれて。で、ここの求人を見て。けどまぁ海外営業やってたから、そっちの仕事になるかと思ったら、「染め」に興味があると聞きつけてくれて、願ったり叶ったりで配属されました。」
― なるほど。偶然というか、必然というか。
渡部「面接に来た時も、わぁ面白いと思ったけど自分がそれまで着てたファッションとは違うものだったので、そこはピンと来てなくて、まぁ面白そうだから、くらいに思ってて。でも洋裁学校の人たちに、tamaki niimeに入るかもと言ったら、絶対行った方がいいよ、モノもむっちゃ面白いよって言われて、じゃ行くか、と(笑)。」
岩本「流されて来た感じかもしれない(笑)。」
松本「(笑)。」
― がっつりtamaki niimeが好きで…とかじゃ全くなかったと(笑)。予備知識も持たずに。
渡部「自分が面白いと思ってる人たちが面白いと言うんなら面白いのかな、くらいな。」
― う〜ん(笑)。
渡部「今思うと、最初はモノを見る視点が浅くて、作業していく中で、違いもわかってきて、ここに入って半年くらい経った時にやっと自分で tamaki niimeのモノとモノづくりの面白さがわかってきたなと。」
― 明確な志望動機があって、というよりはインスピレーション先行という感がありますね。この場に引き付けられるように。
渡部「楽しい方に流れる(笑)。」
― けっこう3人で話したりする機会って多いんですか?
岩本「最近飲みに行きました。貴子さんが来たので歓迎会も兼ねて。夜中の1時くらいまでなんだかんだ。」
渡部「晩の7時くらいに始まって。」
岩本「お店で10時半ごろまで。」
渡部「2時間半店で、2時間半うちに来て。」
― 2次会でおうち飲み会へと。けっこういい感じで話が弾んで。
渡部「けっこうしゃべったよね。」
松本「うん。」
渡部「貴子さん1年分くらいしゃべってた。」
松本「いつもはしゃべらないから。」
岩本「ああゆう場があるのはいいよね。仕事外で、仕事の話もしつつだけど、それぞれのことがわかる。」
渡部「普段は常に機械が動いてるから、はい1時間ミーティング、とか全員で時間取るのは難しいかもしれない。」
岩本「1日に染めなきゃいけない糸の量も決まってるので。」
― 達成するべき生産量が決まっていて。
岩本「それも自分たちでを設定するんですけど。」
― 他の部署からのオーダーがあって染めるわけですか? それとも、こちらで自由に染めたモノを使ってもらうという感じですか?
渡部「こっちから染めます。」
― もう好き放題に染めるというか?
松本「基本はあるよね。黒とかベーシック系を…」
渡部「紺とか黒とかベーシックな色を何割くらい染めてとか。」
岩本「基本的にモノになって売れていかなきゃ、というのはあるので、ちゃんとそこがズレないような染色をやってる。」
― そこの基準っていうのは3人の判断に任されている?
岩本「私たちも百貨店の催事で売り場に立つことがあるので、そこでの反応を参考にしたり。」
― そこでお客様の意見を反映もしながらつくると。きのう「染め」チームで 、Youtubeの『tamaki niimeの日常』に出演してましたよね。で、3人で声を揃えて言ってたフレーズがあるじゃないですか。
松本「…忘れてる。」
岩本・渡部「(笑)。」
― (笑)。もう一回言って欲しいなと思ったんですけど。
渡部「同じ色染めないよね。」
― “同じ色は染めない”と。
松本「黒は黒でも、赤みの黒とか青みの黒とか。ちょっと黄色入れたりとか。」
― その辺のさじ加減ていうのは、その時々の感覚的なものですか?
渡部「好き嫌いは出る。」
岩本「私どっちかっていうと、色的なところで言ったら原色が好きで。」
渡部「僕は渋め・深め。」
岩本「同じ人間が染めた場合、切替えはしてもやっぱり同じ傾向の色に走りがちなので、3人いて回すことで色んなタイプの色が作れる。」
― なるほど。調合のデータも取ってるんですよね? で、これは一度使った色だなとか。
岩本「シーズンが変わればまたその黒で染めるってことはあるかもしれないけど。作品が動き出して、追加でこの色糸が欲しいってなった時には、それに応えられるようにはしてます。この段階から染めを始めなきゃ「織チーム」に渡すのが間に合わないというタイミングがあるじゃないですか?」
― はい。
岩本「なのでけっこう先行して作業をしてるんですけど、織り始める前に染めが終わってしまうと、困るということもあるので。染めチームとしてはこの色を出すけども、売れ筋や世の中の流行だったりもあるから、余力も残した上で、オーダー受けたとしても織ってる最中に差し込めるように、対応できるようにもしています。」
― 急な注文にも対応できる余地を残しておくと。そうなるとペース配分が大変ですね。
渡部「急いでもどうにもならない。最悪夜勤とかも出てきちゃう場合もある。」
― 染めにかかる物理的な時間というのは決まっているわけですね。そこは短縮できないですもんね。tamaki niimeのモノづくりっていうのは、「無いからつくる。」っていうのがあるでしょ?
渡部「うん、そうですね。」
― Youtubeで渡部さん、ウールの色糸の種類が無いからこっちでつくるって言ってましたよね。
渡部「ウールって、買っても10色?20色?くらい。」
岩本「市場に出ているウールの色糸が少ない。」
― それは需要がないから?染めるのが大変だから?
岩本「どうなんでしょうね。まぁ、世間一般のモノづくりは今年はこの色でいく、ってつくるから。糸業界も“only one”で糸をつくってるかというと、そうじゃないから、そこで糸のバリエーションが少ないと、tamaki niimeのモノづくりにとっては制限がかかってしまうので。」
― なるほど、ですね。
岩本「全部自分たちでつくれるっていうことは、その制限がないってゆうこと。」
― ですよね。
岩本「その糸がウェアになった時に、柔らかいのかどうかとか、そういう要素もあるから、ウールの糸自体も風合いとかも考え合わせて別注でつくってもらっているので。」
渡部「ショールに使うものなんですけど、買ってきた糸の捻(より)を戻す作業をしたりもしています。そのままだと、元の毛はふわふわでも、捻をかけることでキュッとなっちゃってるから。」
― じゃあもう、注文して入っきた素材でさえも、より良いモノづくりのためには変えちゃうという??
〈続く〉
3人3様な色のブレンドとチームワーク。tamaki niimeのモノづくりのDNAがしっかりと息づいているのを感じさせる「染めチーム」。モノづくりの本質に触れる会話は、ゆるくも尖りつつ次回へと。
書き人越川誠司
We have just started our new series, which is about each team belongs to “tamaki niime’s Shop & Lab”. I will go to each team section for a direct cover-interview with each staff member. First, I had three “Dye team” members make an appearance: Ms Noriko Iwamoto, Mr Arifumi Watabe and Ms Takako Matsumoto. Please enjoy their honest talk about the “Dye” production factory!
Firstly, I would like to ask each of you. Ms Matsumoto, you have transferred to this section from the “Weaving team” a month ago, right? How do you feel about working on “dyes”?
- Matsumoto
- It is fun. I was at the “Weaving section”, where my job was choosing threads for “arranging threads” or making ideas for the colour scheme every day. And now I can dye while I have an image of weaving. They are so connected to each other.
——When did you start working here at “tamaki niime”?
- Matsumoto
- Since April of last year.
——Because you wanted to make things? Is that why?
- Matsumoto
- You are right. I majored in weaving in college and also learned to dye. So I had basic knowledge of dyeing. Even after graduating from college, I had dyeing and weaving as my hobbies. At first, I came here because I wanted to learn more about weaving.
——You have been dyeing and weaving constantly. It’s the perfect job for you!
- Matsumoto
- Yes! It’s perfect for me!
——Ms Iwamoto, I heard you are very experienced.
- Iwamoto
- Experienced? I have only worked here for 3 years.
——I read your interview article on the Harima information website “Himeji-mitaini (Looks like Himeji)” last year. I was impressed that you have your own policies.
- Watabe
- Her policies are amazing. We depend on her a lot.
——Do you feel you are pressured to assist others?
- Iwamoto
- I have to push them from their back.
——Standing behind their back?
- Iwamoto
- That’s probably the best way to make it circulate through our Dye Team.
——Each of you is assigned to a particular role?
- Iwamoto
- We would like to work on the same things together, though. Since Takako (Ms Matsumoto) has just joined, she dyes cotton threads based on the experiences of wool dyeing. Also, we have recently started the Indigo dyeing.
——Looking at your fingers, you are all stained with indigo dye. Ms Iwamoto, all you wanted to do was dying from the beginning?
- Iwamoto
- The day I started working here, I was assigned to dyeing. Just like Takako (Ms Matsumoto), dyeing was one of my hobbies, not a job. In my case, I haven’t weaved on the machines, but I was making threads via hand spinning. And in the process of hand spinning, I was also dyeing wool materials, which made myself realize that I can dye pretty well, so I took that as my job. I like threads and love dyeing.
——So, you have been working on dyeing by yourself before your work here, how do you like being in charge of this section at “tamaki niime”? Do you feel this is the place you could work freely?
- Iwamoto
- When I first started working here, I felt that freedom would come with restrictive chains.
——”Freedom has restrictive chains”…..What a profound thought! (laugh)
- Iwamoto
- (laugh) Other sections’ jobs don’t have much freedom as much as here, however they just need to do assigned tasks.
——You don’t have to think about extra things in routine duties.
- Iwamoto
- You are right. That’s the character of routine. But the jobs being “No substitute” or the “only one” would have much freedom, but in such amusement of liberty, there is much…….
——Difficulty?
- Watabe
- Your mind is restricted by the pressure that you have to create items of the only one.
- Iwamoto
- We can’t deny that.
- Watabe
- For example, if you like this colour, however, you are not allowed to dye with it for a week.
- Iwamoto
- “Exactly.”
——I see.
- Watabe
- There is a good aspect of having pressure where you have to create the “only one”, that is it would help to improve creation to be more interesting. You shouldn’t feel burdened in that you can’t dye with the same colour. There should have to be a positive aspect of pressure.
- Iwamoto
- It must be a good pressure because your mind shouldn’t be restricted.
- Watabe
- Iwa-chan (nickname), you are making so much effort for inputting yourself for the “only one” creation, aren’t you? You drive to observe to get something here and there or read a lot of books. Because you have an obsession (laugh) that you have to get creative resources; otherwise, you can’t get the next concept.
——Mr Watabe, how did you come to work here?
- Watabe
- Originally, I had no relation to the dyeing industry. In my previous company, I was mainly engaged in international business. About three years ago, I moved to Osaka for business, where there was a dressmaking school near my house. In their large field, they planted cotton and indigo, which they processed by hand spinning and dyeing. I got to know their workers, and they asked me to water the plants every morning because I lived very close to the field. At that time, I didn’t know much about dyeing.
——Was horticulture your aim at that time?
- Watabe
- Yeah, maybe. (laugh). I was more interested in Indigo dyeing or hand weaving than making clothes. And then I saw a help-wanted ad, I expected to be assigned to the international business department because of my previous job, but luckily they asked me if I was interested in “dyeing”, I was ecstatic to be assigned to here.
——I see. That was coincidental or inevitable.
- Watabe
- When I came here for my interview, I saw their fashion, which was totally different from mine. I didn’t quite get it, but I thought it would be interesting. When I told the people of the dressmaking school that I may work at “tamaki niime”, they encouraged me to get this job because their products are pretty cool. That made me decide to come here. (laugh).
- Iwamoto
- You may have come here by drifting along with the flow of your life. (laugh)
- Matsumoto
- (laugh)
——You were not that excited to come here, right? (laugh) You didn’t know much about here.
- Watabe
- I believed in the opinions of my favourite interesting people.
——Ummmm(laugh)
- Watabe
- Now I look back, I was superficial in my gasp of things. I have learned the values of differences while I have been working. When six months passed after I started working, I found fun in “tamaki niime”’s items and its creations.
——I feel you were attracted to this place, guided by your inspirations without having clear motivations.
- Watabe
- I would flow towards fun currents. (laugh)
——Do three of you often get together to chat?
- Iwamoto
- Recently we went out to drink. Since Takako came to work with us, we went out to welcome her. Somehow we stayed out around 1 AM.
- Watabe
- It started at about 7 in the evening.
- Iwamoto
- And stayed at the restaurant until around 10:30.
- Watabe
- Two and a half hours at the restaurant and two and a half hours at my house.
——We had an after-party at my house. Our conversation really took off.
- Watabe
- We talked a lot, didn’t we?
- Matsumoto
- Yeah.
- Watabe
- Takako talked about a year’s worth.
- Matsumoto
- She usually doesn’t talk a lot.
- Iwamoto
- It was good for us to have a chance to talk. Outside of work, we also talked about our work, we got to know each other.
- Watabe
- We usually work with machines running, so it is difficult to get together to take time for an hour meeting.
- Iwamoto
- We are also assigned to dye a certain amount of threads a day.
——You have a daily quota amount you have to complete, right?
- Iwamoto
- We are allowed to set our goal for that.
——Do you have dye orders from other departments? Or you just let them use the dyed threads as you like?
- Watabe
- All the preferred colouring is done by us.
——Do you dye whatever you like?
- Matsumoto
- We have primary colours such as basic blacks, etc…
- Watabe
- There are specific ratios of how much black or blue of primary colours to be dyed. Basically, products have to be favoured and sold for customers, which idea we always have to keep it on our mind.
——Such senses and judgements are dependent on the three of you?
- Iwamoto
- We sometimes stand at the department stores’ events, where we could study our customers’ reactions.
——So you learn the customers’ preferences and do your dye job to reflect to their needs. You, the “Dye team” were on YouTube “tamaki niime’s daily life” yesterday, and there was a phrase you three mentioned all together.
- Matsumoto
- I can’t remember.
- Iwamoto and Watabe
- (laugh)
——(laugh) I wish you could say it one more time.
- Watabe
- Ah! That is “we don’t dye the same colour!”, isn’t it?
——“You don’t dye the same colour?”, right?
- Matsumoto
- Even with the same black colour, we dye like reddish blacks or bluish blacks, or adding some yellows.
——For deciding your discretion, do you depend on your senses at that time?
- Watabe
- It could depend on your own favours.
- Iwamoto
- As colours, I prefer primary colours.
- Watabe
- I like darker, deeper colours.
- Iwamoto
- If only the same person dyes it, even though he may try to get different colours, there could be a tendency to use the same type of colours. It is nice to work with three of us because we can produce various colours by rotating dyeing.
——I see. You have been keeping all ratio data, correct? That’s you could know if you made specific colours in the past.
- Iwamoto
- When the season changes, we may make the same specific colours. We also keep in mind to be able to supply the same additional colours in case the products get popular and demand increases. There is a timing to when we have to consider starting dyeing so as to have enough time to hand our dye products to the “weaving team”.
——I understand.
- Iwamoto
- So we try to proceed it in advance, but there is a problem if all dyeing finishes before “weaving team” gets starting. For the time being, while considering sales or popularity, the “dye team” makes our dye products, but keeps some extra surplus to be able to respond for the emergency orders. In contrast, the “weaving team” still makes products.
——You leave some surplus for responding to emergency orders, which must be difficult for you to adjust working time and hours.
- Watabe
- We can’t help but hurry. In the worst case, we have worked at night.
——You can’t change physical dyeing times on how long dyeing takes. In the “tamaki niime”’s creation principle, “We make it because there aren’t”.
- Watabe
- Yes.
——Mr Watabe mentioned on Youtube that you make wool threads because there aren’t any on the market.
- Watabe
- There are only 20 or 30 colours of wool threads in the market.
- Iwamoto
- There aren’t many colours for wool threads on the market.
——I wonder if that is because of a lack of demand? Or they are hard to dye?
- Iwamoto
- I’m not sure. On the general world market, they make the products with the existing colours. Even the thread companies don’t make with the “only one” thread. That’s why there could be a limitation in making our products if we make with less variation thread colours.
——I see.
- Iwamoto
- What we can make all by ourselves means there are no limits.
——That explains it.
- Iwamoto
- When those threads became outfits, we have to consider if they are still nice and soft. With such consideration for the wool textures, we send special wool thread orders to the department.
- Watabe
- For the shawl wool thread, we undo the twist of the threads we bought. Because if we use the commercial threads without treatment, they make the textures hard, because of having thread’s twists, even though original textures of wool are soft.
——Wow, you change ordered materials to make it a better creation?
continued-
I feel “tamaki niime”‘s creative DNA exists in the Dye team, having three different colour blends by three personalities getting done with their teamwork. The soft conversation of their honest voices for creation is laid-back, but sharp to the point with what they want. We will continue…
Original Japanese text by Seiji Koshikawa.
English translation by Adam & Michiko Whipple.