niime 百科
Encyclopedia of niime
酒井のブランディング論
〈後半〉
Mr Sakai’s Branding Strategy
〈 part 2 〉
〈後半〉
〈 part 2 〉
2021 . 04 . 03
〈前回からの続き〉
玉木「結局ほら、1点モノのモノづくりがしたいから、売り方・ブランディングに関しても、1点モノの売り方・1点モノのブランディングをしていきたいというのがある。」
― なるほどですね。
玉木「今日の表現の仕方と、明日の表現の仕方を変えるやん?写真も毎日撮ってるけど、着こなしでも撮り方でも、同じやり方は2度としたくないから。あ、こうゆうアングルでまだ撮ったことないよね、とか、こんなシチュエーションだったらどうなるだろう?とか、走ってみたら?、跳んでみたら?、回ってみたら?とか、身につけているモノがもちろん違うのにプラス、その場その場で…撮り方の光の入れる量とかもその時々のタイミングで調整して一発でパチッと撮って編集はしない、っていうルールにしてる。」
― はい。
玉木「どんな薄暗い日だろうが明るい日だろうが、写真をシュッと加工したりとかせずに。」
酒井「昼間撮ろうが夜撮ろうが、自然光の加減でバランス調整して撮って、それでいきますっていう。」
玉木「それは勝手に自分たちに課してる“自分らルール”で。」
酒井「そうそうそう。その方がオモロイやん、ってゆう。その方がライヴ感があって愉しいんですよ。」
― 自然光を取り込む、自然に則しているわけですね。
酒井「だからなんかね、世の中の人って色々とバランスを整えたがるけど、皆んなそれぞれの情緒って、一日一日同じことって絶対ないじゃないですか?」
― はい。
酒井「絶対ないんスよ。同じ日があんの?って、100人中100人が同じ日ってないわけなんですよ。だけどなんかこう、例えば「片付ける」もそうやけど、なんか「整えたがる」でしょ?僕はそれ矛盾してるなって思ってて。ほんとに「ありのまま」でいるなら、本質はそこやのに。なぜか「別モノ」やと思ってるっていうか。…ほんとはそうなんですよ。そうあるべきってゆうか。それが「人間らしさ」やし。」
― う〜ん…。
酒井「それを意図して仕掛けられるのが人間の良さやと思うし。ブランディングなんてまさにそうじゃないですか?だって、ヒツジやニワトリが自分たちのブランディングしてるかって言ったらしてないじゃないですか。」
― ええ。
酒井「でも、完全にブランディングされてるでしょう?ニワトリはニワトリやし、ヒツジはヒツジやし。何も言わないけど、彼ら彼女らは完全にブランディングされてるから。これが一番の、本当の究極なんですよ。はい、ニワトリです!って言わなくてもニワトリだってわかるでしょう?」
― …そのものであると。
酒井「そうなんですよ。」
玉木「わからんで。むっちゃ主張してるかもしれないし。」
酒井「でも、彼らが何考えてるかオレらにはわからんやん?それがまたいいやん。」
玉木「いや、わかる。」
酒井「わかる部分もあるけど、全てがわかるわけじゃないやん?」
玉木「だから興味を感じるんやな。」
酒井「そこが良いやん、なんか。」
― …なるほど。もうその辺って、なんというか、“鬼ごっこ”ですよね。
酒井「そうそう。」
― 常に追っかけて、捕まえた!と思いきや、スルッと先に行ってる、みたいな。
酒井「そう。でもね、ビジネス的に言えば、ハイブランドみたいにある程度統一感を持たせてイメージも整合性を持たせる方が商売にはなるんですよ。」
― はい。
酒井「簡単やし。たぶんより多くの人に共感してもらえるし。もっと儲かるとは思うし。でもね、そこじゃないんですよね。」
― …。
酒井「もちろん儲けなあかんけど、そうゆう儲け方全然興味が無くて。なんかこう、いい意味で無茶ふざけてるけど、なんかtamaki niimeって稼いでるよね、って方が面白くないっスか?」
― そりゃ面白いっスよね。
酒井「そうそう。ふざけてるクセに稼いでるっていう。」
玉木「ふざけてない!」
酒井「いやいやだから、いい意味でな。」
玉木「一生懸命!」
酒井「一生懸命ふざける、やん。」
― 一生懸命遊んでるという。
玉木「…私ら一生懸命遊んでるな。」
酒井「一生懸命遊ぶし、ふざけてるよな。」
― 一生懸命、必死だけど余裕ってゆうか、こう、余地がある…謎めいた部分の余地が常にあって。意識はしてないのにそこに惹かれちゃう、みたいな。…なんか恋愛的なものがあったりして。
酒井「そうそうそう。」
― tamaki niimeに恋してる、みたいな。
酒井「うん。」
玉木「ハマるからね。」
― そんな謎めいたところに…全部わかってしまってはつまらない、というか。
玉木「そういう意味じゃ、とある大学の研究材料に使われてたりもするもんね。」
酒井「そうやな。」
― 「tamaki niime研究」あるんですか?
玉木「そうゆうのはありがたいな。」
酒井「僕の持論なんですけど、人間、直感的に動けば、論理って後から絶対付いてくるから。」
― はい、酒井さんの持論ですね。
酒井「例えば、ビュンッ!て思いつきで行ってしまったとしても、局面局面で考えることって絶対に出てくるでしょ?ずっと直感的にってわけにはいかないじゃないですか。」
― 自ずと考えちゃいますよね。
酒井「そうなんですよ。それって論理でしょ?考えることって論理やから。それって直感的にどう動いたって、必ず後から追っかけてくるから。」
― う〜ん…。
酒井「だから、最初に考えて行動するよりも、ダイレクトに動いてほんとに瞬間的に直感的に行動して、あとから論理が付いてくるくらいの方が、けっこうビジネスってアクティヴで面白いんスよね。躍動感があって。…ってゆうのが僕の持論です。そう思ってる人もいると思いますけど。」
― アプローチする対象も例えばネットで検索して引っかかって直感的にここや!って感じなんですか?
酒井「それか、そもそも僕が営業している時は、そこに影響力があるかどうかもリサーチはある程度してるんですよ。1割くらいはそういう側面もあるんですよ。で、あとはだいたい感覚で…仮に、ブランディングが爆弾やとするでしょう?47都道府県すべてに爆弾を仕掛けないといけないのか、それとも47都道府県で一気に爆発する大きな爆弾をどこか1箇所に仕掛けるのか?ってことを考えるわけですよ。どことどこに仕掛けるかを僕は想像するんですよね。あえて“爆弾”って表現をしますけど。」
― 効果的でかつ、爆発的に影響力のある仕掛けという。
酒井「だから僕は出歩かなくていいし。あえて西脇に居ながら…(玉木に)ほんと居ながらやもんな?」
― 以前お聞きしたのが、とにかく外に出ずに電話で…
酒井「そうそうそう。」
― コタツに入ったまま。
酒井「そうそうずっとコタツに入ったまま。それで47都道府県…まあ1割は実際に動きましたけど、9割方部屋に居て、電話でやりましたね。SNSだとツイッターとかもありましたし。」
― コロナ禍になる10年前から…
酒井「引きこもってテレワークしてましたね。」
玉木「ウチはそこから始まってるからね。」
酒井「“STAY HOME”ですよ。ブランディングについて答えだけ言うなら、さっきも言ったけど、どれだけ理解されないようにするか。」
玉木「…ムズイわ!」
― 酒井さん自身が理解しがたい存在だから。
酒井「たぶんね、僕のことを理解している人間ってウチの会社にいないと思うんですよ。」
玉木「無理やろな…。」
酒井「うん。酒井ってなんなんやろう?って。スタッフの家族からもあの人はなんなん?って訊かれるそうなんですよ。」
― 定義が出来ないですからね(笑)。
酒井「そうそうそう。」
玉木「そこにいるあの人なんなん?、やな。」
酒井「そこであえてあの人はこうゆう人だよ、って言う必要もなくて、それはもうtamaki niimeってゆうパッケージの中に必要な要素なんですよ。だから逆に玉木が活きるし。この人はシンボリックな存在やから。」
― なるほど…。
酒井「この人はとことん目立てばいいし、とことん理解されればいいんですよ。一方で僕はそんな風に謎めいた存在でいることで、玉木とのバランスがよりその人にとって、?(クエスチョンマーク)になるでしょう?」
― そうですね。「光と影」みたいで。
玉木「確かに最初の頃言われたよね。私がドクロのふわふわのウェアを着てて、で、この人がいて、フツーにナチュラル系の気持ちイイやつつくってる人たちだと思って来たのに、ハァ??ってなって、オモロイやんこいつら、ってなったらしいわ(笑)。」
酒井「そうそうそう。」
玉木「ヴィジュアルで。思ってたのとちがう、想像を裏切られてよかった、という。なにそのカッコウ!、って思われたみたいやな。」
酒井「もっとフワッとした人たちやと思われてたもんな。」
― 私の場合は早い時期にそういう“裏切られ方”をしてるので、免疫が早くに出来ましたけど(笑)。
玉木「ナチュラル系の人たちを想像してたらビックリするもんね。あえてそれはしたくなかったんやけどな。ウェヴサイトでも。ナチュラルでフワッとしたところだけを抽出して見せるのはちょっと騙してるみたいな感じだからアカンよなと思って、こういう尖った側面も見せた方がいいんだけど…それはブランディング的に難しかったな。」
酒井「難しかったな…」
玉木「最初の頃は。」
酒井「フワッとしてるところと、僕らのアクの強い、“毒”っぽいところを両方表現するのって…まぁムズイな…。」
― シュッとキレイなイメージから、2016年のイベント「ひとつ会」の案内チラシくらいから暴れ出した感がありましたね。玉木さんがピザをパクッとくわえたヴィジュアルとラフな手書きの文字と。
玉木「色んなやりたいことが出来るようになってきたからね。」
― tamaki niimeのブランディングってなった時に、そのコアな本質を理解出来てないとハードルが高いわけですね。
酒井「高いですね。」
― そこをどう解きほぐすか、という…
酒井「だから、どっちかに振れないとアカンのですよ。玉木と僕が対極にいるとして、玉木みたいになるか、僕みたいになるか、どっちかにならないと無理なんですよ。その中間ってゆうのが一番中途半端やから。」
― はい。
酒井「例えば…玉木って今坊主にしてって言ったらすぐ出来るんです。それくらいのテンションがないと、無理やと思うね。髪の毛切って、って言って、え〜っ…ってなるような子は無理っスね。」
玉木「ほとんどやわ!」
酒井「いやだから無理やて。」
玉木「1人くらいや、やってくれるの。」
酒井「そうゆう子は抜けなくて、スパーンッ!と。」
玉木「まぁ、柔軟性って意味ではそうかもなぁ。」
酒井「そうそうそう。髪なんてまた生えてくるんやから。」
― …(笑)。いっぺん、清水の舞台から飛び降りてみ!、みたいな。
酒井「そうそうそう、そうなんですよ。浮くかもしれんやん?」
玉木「今の時代、石橋を叩いて渡る、飛び降りない人が多い。」
酒井「多いな。」
玉木「それはもう、一般的にそうなんじゃない? でも、お客様で坊主にしてらっしゃる方多いな。」
酒井「多いな。」
玉木「たぶんそういう人はスッスッスッと変わっていける人。」
― ブランディングだったり営業だったり、ジャストなタイミングとかに関してはどうですか?
酒井「それはもう肌感やね。口でどうこう言うよりは、感じたままに行きますね。論理的にじゃなくて、ビビッと来てるんだと思います。」
― 営業のアプローチに関しての約束事とかは?
酒井「全然ないです。どう話すかはその場その場に応じて、アドリブやから。だって相手に会ってみないとわからないので。前情報入れてても違ってたり。」
玉木「私は逆やな。」
酒井「お前は逆やな。」
玉木「前情報をキッチリ入れてゆく。どう決めるかも決めてゆく。」
― 最終のところまで描いてゆくと。
玉木「2人で行く時は私は交渉しないけど、こう私が着地したいなと想う、そしたらそのようにしてくれるから。」
― 酒井さんが感じ取ってくれてると?
玉木「そう。私がその場でシグナルを送ってるんだろうけど、なんとなく感じ取ってくれてるんだろうね。それって別に、あらかじめ打ち合わせしてないけど、必ず何かしらはっきりした答えは出して帰ってくる。お互い結果を出したいという想いが強いから。」
― とりあえず打ち合わせ行ってきました、というのはありえないと。
酒井「会って来るなら絶対結論要るよな。」
玉木「決めて来ないとやる意味がない。」
酒井「時間は有限ですからね。」
― そうですね…。
酒井「例えば何年計画の行政のプロジェクトとかと違って、僕らの場合は常にライヴやし、何年後の青写真も別にないから。いろんなことをスピーディーに回したいだけで。」
― その時その時、その場その場の、わくわくすることをどんどんと追求してゆく…Labでのモノづくりの身に付け方にしても、理論で説明よりは「体得」ですよね?
酒井「はい。」
― だから、ブランディングとか営業に関しても、そっちなんだろうな、という気が今してます。
酒井「うん。」
― この記事を読んで、“理解する”ってゆうよりは、“感じろ!”って感じになるかなと。
酒井「そうそうそうそう!」
― そうじゃないと…
酒井「そうじゃないと意味がないんですよ。」
― …成り立たない。という気がしてて。
酒井「そこにアンサーがあっては意味がなくて。」
― 確かにね。セオリーとか決まりきったやり方なんて全くなくて、答え用意してねェゾ、みたいな。
酒井「そう!そこからアンサーを導き出すのが、スタッフ皆んなの仕事やし。」
― 極端に言えば、酒井さんは言葉で「赤」って言ってるけど、実は「白」なんだみたいな。そこを感じ取るってゆうか。
酒井「そうそう、そうなんですよ。」
― そこを感じ取れればブランディングだって営業だって出来ちゃう、みたいな。
酒井「うん。」
― そこかな、と。長々とお話を聞いてきましたが、そこさえわかれば良いだけで。
酒井「そうそう、良いだけなんですよ。」
― あ、なんか終わった感じがしますね。
酒井「はい。それが全てです。」
書き人越川誠司
- Tamaki
- Well, after all, since I want to make the-only-creation, I want to go the way of that kind of sales and branding.
—— I see.
- Tamaki
- We change our expression every day, such as dressing up for shots, because I don’t want to repeat it twice. We created a rule to take pictures from different angles and situations, making us run, jump, or spin while wearing different items and adjusting the lighting and timing. Then we shoot once and never edit it.
—— I see.
- Tamaki
- How dark or bright days are, but we don’t edit pictures.
- Sakai
- We take pictures by adjusting with natural light whenever, noon or night.
- Tamaki
- We set up that rule on our own.
- Sakai
- That’s right. Because that’s more fun to do, it gives us a more vivid feeling.
—— You obey nature, using natural lighting.
- Sakai
- Well, everyone likes to adjust balance in many things, but we never have the same emotions each day.
—— I see.
- Sakai
- Absolutely not. 100 people out of 100, they never have the same days. But they want to clean up and try to adjust. I think that’s contradictory. If they can be who they are, there should be their true selves there. I don’t know why they try to be “different people”. I think the truth is in their nature, and they should be who they are. That is humanity.
—— Hmmm.
- Sakai
- Humanity’s advantage is that we can work with our true natures. Branding is an excellent example of that. Because, for sheep or chickens, they don’t make branding for themselves.
—— You are right.
- Sakai
- But they are entirely branded. Chickens are chickens, and sheep are sheep. Without saying anything, males and females are wholly branded. This is the ultimate branding. We know they are chickens without being told they are chickens.
—— They are indeed themselves.
- Sakai
- That’s right.
- Tamaki
- I don’t know about that. They may be insisting on being themselves a lot.
- Sakai
- But we don’t know what they are thinking, which may be their good point.
- Tamaki
- Yes, I know what they are thinking.
- Sakai
- We know some but couldn’t know all of them.
- Tamaki
- That’s why we have an interest in them.
- Sakai
- That’s the best point.
—— I see. That is the matter you have to chase them all the time.
- Sakai
- That’s right.
—— It looks like playing tag. As soon as you find them after chasing, they go somewhere.
- Sakai
- Yeah, but considering business, the brand with a sense of unity and a consistent image would promote a better business, like high fashion brands.
—— I see.
- Sakai
- That’s easier, and more people like them, and even they make more money. But that’s not what I want.
—— ……
- Sakai
- Of course, we have to make money, but I am not interested in that way of making money at all. Don’t you think it’s cool that ‘tamaki niime’ is making much money even though we are joking around?
—— That would be cool.
- Sakai
- Yeah, they make a lot of money even though they fool around.
- Tamaki
- We are not fooling around!
- Sakai
- Don’t misunderstand. We play around in good meaning.
- Tamaki
- Working hard!
- Sakai
- We play around while working hard.
—— You are diligently playing around.
- Tamaki
- We are diligently fooling around.
- Sakai
- We are playing hard and fooling around.
—— You have enough room in your heart even though working hard. There is always enough room for something mysterious, which attract people unconsciously. It may be similar to falling in love with someone.
- Sakai
- You are absolutely right.
—— It sounds like falling in love with ‘tamaki niime’.
- Sakai
- That’s right.
- Tamaki
- People would be attracted to that.
—— Something mysterious is attractive. You wouldn’t be interested if you understood everything about them.
- Tamaki
- In that sense, they are used as research materials in a university.
- Sakai
- That’s true.
—— Is there ‘tamaki niime’ reserch?
- Tamaki
- Yes, I appreciate that.
- Sakai
- I have my own philosophy that logic will follow after working with our inspirations.
—— I know. That’s one of Mr Sakai’s beliefs.
- Sakai
- For instance, when we work with just a thought without much consideration, we have different ideas come up here and there, right? We wouldn’t depend on our inspirations all the way.
—— We would help thinking without planning.
- Sakai
- That’s right. I think we work logically. Because thinking is logic. How much we work with inspirations, logical thoughts would chase us to cover after that.
—— Hmmm.
- Sakai
- We can be more active. Running a business would be more interesting if we work directly and instinctively with our inspirations and let our logical thoughts follow later. I believe we can be more vigorous. I think some people would have the same idea as me.
—— How do you find the ones you are searching for on the net? Do you see them while you are searching and catch the ones you are inspired by?
- Sakai
- Yes, or I researched the ones in advance if our business would have enough influence on them. Some companies have 10% of such possibilities. I depend on my inspiration for the rest of the factors. If branding is a considerable risk of bombing, do we set a bomb in each 47 prefectures site or develop a massive bomb in one location to make it explode to all 47 prefectures at once? I consider which places I should set them. I dare to use the expression of ‘bomb’.
—— You think of the practical and most influential device.
- Sakai
- So I don’t need to go outside, intentionally staying in Nishiwaki. (Talking to Tamaki) I have been staying at home, right?
—— As you mentioned before, you just made telephone calls from home.
- Sakai
- That’s right.
—— You worked at home while staying under the warm kotatsu (A heated wooden table covered by a futon.).
- Sakai
- Yeah, I sit in the kotatsu while working for 47 prefectures, where I went out at 10%, and 90% was at home making phone calls, SNS, or on Twitter.
—— Starting ten years ago… before the pandemic.
- Sakai
- I was staying at home to work on the telephone.
- Tamaki
- We started the company that way.
- Sakai
- Yes, we did ‘stay home’. As I told you before, if you want me to talk about branding, my policy is not to be ‘understood’.
- Tamaki
- That isn’t easy.
—— Mr Sakai is a hard person to figure out.
- Sakai
- Probably I am. I don’t think there is a person who understands me within our company.
- Tamaki
- That’s impossible.
- Sakai
- That’s true. They wonder who Sakai is. Even our staff’s families ask them who he is.
—— Because we can’t figure out what he has in his mind. (laugh)
- Sakai
- Right, right, right!
- Tamaki
- People wonder what kind of guy he is.
- Sakai
- You don’t have to say who he is. He is one of the necessary elements in the ‘tamaki niime’ brand, which helps Ms Tamaki work. She is a symbol in the company.
—— I see.
- Sakai
- She should stand out and be understood by others thoroughly. On the other hand, I stay mysterious, a counterpoint to Tamaki, who would become a mystery in everyone’s heads.
- Sakai
- I think so. It looks like ‘light and shadow’.
- Tamaki
- Certainly, people talked about us before customers came to the shop, imagining that we are ordinary pleasant dressmakers. Still, they were puzzled after they saw Sakai and me with a soft skull print top. They thought, ‘What?! They must be interesting.’ (laugh)
- Sakai
- Right, right, right!
- Tamaki
- Our visual impressions were different from what they expected. They were happy to see their expectations were contrary to who we actually are. “What is that?” They were so shocked to see our appearance.
- Sakai
- They expected us to be soft and gentle, regular people.
—— In my case, I was immunized earlier because I had such odd experiences before. (laugh)
- Tamaki
- If they have this image of a natural style, they would be shocked to see us. I didn’t want to dare to make it happen, even on our websites. I feel like we are being deceptive if we show only our soft and natural aspects. I don’t think it is good. I would instead show them our sharp elements, but it was hard to do with branding.
- Sakai
- Yeah, it was hard.
- Tamaki
- Especially in the beginning.
- Sakai
- It is hard to express both soft natural and harsher parts.
—— Since the event flyer of Hitotsu-kai in 2016, you have dramatically exposed yourself, which is different from a previous image of being friendly and clean. The brochure has a stunning picture of Ms Tamaki biting a piece of pizza and rough handwriting.
- Tamaki
- We began to develop what we want to do.
—— In branding, it is hard to expose yourself if people don’t understand the core part of ‘tamaki niime’.
- Sakai
- It is hard.
—— You have the problem of how to do it.
- Sakai
- They have to choose an angle. If Tamaki and I stand on opposite sites, they have to pick one of us. The middle isn’t any good.
—— I see.
- Sakai
- For example, if I ask Tamaki to shave her head, she would do it right away. If they don’t have such passion, they can’t work with us. I don’t want people who cry if I ask to shave their head.
- Tamaki
- Most people wouldn’t accept it.
- Sakai
- So most people just can’t.
- Tamaki
- Probably only one person could.
- Sakai
- That person wouldn’t leave us. He or she would do it right away.
- Tamaki
- If it shows their flexibility, it may be right.
- Sakai
- You may be right. They can have their hair grow back soon again.
—— (laugh) I would say, ‘Try jumping from ‘Kiyomizu no butai’; the high place once.’
- Sakai
- That’s right. That person can be outstanding.
- Tamaki
- Nowadays, people are so cautious about making choices. Most people wouldn’t give a chance to try jumping from the high place without wearing a belt and braces, like ‘better safe than sorry.’
- Sakai
- I think most people are like that.
- Tamaki
- Don’t you think people are generally like that? But we see many customers with shaved heads.
- Sakai
- Yes, there are many.
- Tamaki
- I think they are the ones who could respond to changes quickly.
—— What do you think about the proper timing of branding or running your business?
- Sakai
- It depends on how we feel. We allow our feelings rather than thinking logically. We trust our emotions more than logic.
—— Do you have any rules for negotiating with business partners?
- Sakai
- We don’t have them at all. We flexibly respond to them in person. We don’t know until we meet them. Even though they provide us with information before we meet, they are sometimes different from what we expected.
- Tamaki
- I have the opposite opinion.
- Sakai
- Yes, you do.
- Tamaki
- I get all the information beforehand and plan what to do in advance.
—— You plan everything up to the end.
- Tamaki
- When we go together to negotiate, I don’t do the negotiations. Because Sakai does what I want to do.
- Tamaki
- Mr Sakai feels what Ms Tamaki wants?
- Tamaki
- That’s right. I may be sending my message to him. I appreciate the feeling of what I want; even though we didn’t make any arrangements for what to do in advance, we always come home with good results. I guess because we have strong desires to get good results.
—— We can’t have the days that we just went negotiating.
- Sakai
- We need good results as long as we go negotiating.
- Tamaki
- It isn’t significant if we don’t get any good results.
- Sakai
- Time is so valuable.
—— You are right…
- Sakai
- For instance, our work is different from government projects which take years. Our work is always going on each moment and doesn’t have any long term blueprints. We need to respond faster.
—— You look for exciting things in each case, such as how to master creations which experiences are more important than thinking logically.
- Sakai
- That’s right.
—— I found out you can say the same thing for branding and running a business.
- Sakai
- Yeah.
—— Reading this article, you want to ask people to feel it rather than understand.
- Sakai
- Right, right, right.
—— If it’s not like that…
- Sakai
- It would be meaningless.
—— It wouldn’t make sense. That’s how I feel.
- Sakai
- It isn’t very meaningful to have prepared answers.
—— That’s true. There are no theories or rules. You don’t have any answers in advance.
- Sakai
- That’s right. Our staff’s work is to lead and find the answers.
—— If I exaggerate, Mr Sakai is saying “red”, but you have to know he means “white”. It would be best if you felt discerning.
- Sakai
- That’s right.
—— If you could feel it, you could do branding or run a business.
- Sakai
- Yeah.
—— Hearing your comments this time, I finally understand that is probably the critical point. The only thing you need to get is a discerning feeling.
- Sakai
- You are absolutely right. That’s the only thing.
—— I think we could conclude.
- Sakai
- Yes, that’s all we want to say.
Original Japanese text by Seiji Koshikawa.
English translation by Adam & Michiko Whipple.