niime 百科
Encyclopedia of niime
穏やかにクリエーションを燃やす
「編みチーム」
〈後半〉
The Gentle Flames of our Creative Ambitions the “Knit team”
〈part 2〉
「編みチーム」
〈後半〉
〈part 2〉
2020 . 07 . 01
〈前回からの続き〉
山下「で、何回見せてもOK出ないし…ちょっと折れそうになるし、それに1ヶ月間研修に行っても、それでしっかり機械が動かせるようになるかというとそうじゃないんですよ。最低限のことだけを教えてもらって、帰って、作業の中でまた勉強していくってゆう感じで。当時はホールガーメントの機械を触れるのが自分だけだったので、そういった責任感もあり。」
― う〜ん…。
山下「けれども思うように動かせない、思うようにならないこともたくさんあって。最初はどうしようかな…と思いましたね。」
― 厳しいジャッジもあり、これでいこうとなるまでにけっこうな時間がかかったわけですか。
山下「2ヶ月くらい…。でも、玉木さんが最初のOKを出してくれたのは、渋々やった。製作の日数もけっこうかかってしまって、もう本生産に入っていかないと製品として出して行くのに間に合わないというのもあったやろうし。」
― そこはニット作品を出そうというリミットがあったわけなんですか?
山下「そうなんですよ。あと卸先さんからも注文受けたりしてたんで。」
― それは試作品を見てもらってということですね?
山下「うん。そうです。」
― その辺で、ある程度はカタチが見えて来てたってことですよね。
山下「…そうですねぇ…あまりね、なんかその辺の記憶がね、曖昧になってて…。」
― 大変過ぎて(笑)。もう、モウロウとしてて。
山下「(笑)…よく覚えてるのは、編み機の前で一斗缶の上に座ってニットの始末を独りで黙々とやってた記憶が残ってるだけで。」
― …。
山下「他にはどうやったのか、覚えてない感じですね。」
― へぇ〜…そうなんですね…。
山下「はい(笑)。」
― もう記憶が飛んでしまうくらい、そこまでニット製作を突き詰めてたってことなんでしょうね。…で、渋々OKだったかもしれないけど、そこからは方向性が見えてきたと。
山下「そうですね。そっからは…」
― 速かった?
山下「速かったですけど、やっぱりスムーズには行かなくて、何度もサンプルを上げた中で、やっとひとつ決まる、みたいな。」
― 試行錯誤を繰り返してようやく玉木さんからOKが出ると。
山下「最初のうちは全然創りたいモノが創れなかった。」
― 山下さんとしては当然、こういうのを創りたいというモノがあるわけですよね。
山下「そうですね。」
― それはもちろん、tamaki niimeというブランドを考えた上での。
山下「そうそう、そこを考えた上での製作なんですけど、やっぱり迷ったのが、自分はずっとメンズのブランドでやって来てたので。」
― はい。
山下「で、いきなりレディース。レディースといっても、ミセスと呼ばれるゾーンの服づくりなんて一切やったことなくて。」
― そこはターゲットが最初からあったんですか?
山下「その時のtamaki niimeの一番ニーズが多いお客さんの層がそこだったので。やっぱり自分がそれまでやって来てたメンズの、若い子に向けた服づくりとはサイズ感とか体型も全然違うし。そういったところも理解するのに時間がかかりましたね。」
― なるほどね…。それは大変でしょうね。特に着心地であったりとか、女性の感覚に関しては玉木さんは無茶ウルサイでしょうし。
山下「そうなんですよ。」
― その辺は…宮本さんはほぼ同期入社なんですよね?
宮本「私が数ヶ月後です。」
山下「ほんとに1ヶ月か2ヶ月、そんなんですね。」
― 当時はまだ「編みチーム」にはなってなかったわけですよね。
山下「最初にホールガーメントのおっきな方の機械があって、で、前の場所に移転した時に小さいやつが増えた。なんでかと言うと、おっきなやつで小物を編むのが忙しくなって。それで小物を創るちっちゃな機械があるということで買ってもらったんです。」
― なるほど。
山下「その当時は編み機を動かしながら織り機も触ってたんですよ、補助的な役割で。」
― 色々と掛け持ちしてたんですね。
山下「色々やってましたねぇ。」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
― それでは最後に、「編みチーム」の皆さんのこれからの抱負を聞かせてください。まずは宮本さんから。
宮本「チームとしては、tamaki niimeの作品全体の中でニットが占める比率を、柱のひとつとなるべく、今よりもどんどんと大きくさせる。そんな感じですかね。」
― こんなモノを創りたいとかありますか?
宮本「そうですね。担当が小物系なので、普段手掛けている「boso」とかレッグカバーのデザインはシーズンごとに創ってはいるんですけど、ホールガーメントだけでモノづくりを完結させるとなると少し縛りがあって、思うように出来ないところもあったりするので、縫製とかを組み合わせて更にもうひと手間かけて創ることが出来たら作品の幅が広がるだろうし、そんな展開もしていけたらなと思います。」
― はい、ありがとうございます。では中村さん。
中村「個人的なことですけど、これはずっと付いてくる目標というか、やるべきことだと。まずは作品のクオリティをどんどん上げてクリエイトしていくっていうのがずっと目標なんです。もちろん技術や知識の面を更新してゆくっていうのも絶対必要で。そのほかに、ウチだから出来ること、ウチにしか出来ないニットを追求・研究っていうのがあって。」
― はい。
中村「冬に「編みチーム」で山形まで研修旅行に行ったんですけど、その時に色んなニット会社を観て来て、技術が本当にスゴくて圧倒されたんですね。それでこれは真似出来ないなと思って、その時に、私に出来うる最大限のことで一番良いモノを創りたいなと思ったんです。そこを目指して更に色々なことを吸収していって、より良いモノづくりをしていきたいなと。」
― 山形の工場を見学して敵わないと思ったのは、どういった部分ですか?
中村「ホールガーメントの機械を使いこなす知識面とか、本当に難しくて。」
山下「メーカーの技術者を超えるレベルの人がいるんですよ。」
― それはスゴイですね…。編み方を開発してるというか。
山下「そうそう。CADのデータを作成するんですけど、そのデータの組み方が、そこでしか作れないという。」
― ははぁ。マニアックな。
中村「この路線で行っても勝てないなと思ったので、tamaki niimeにしかできない違う方向から頑張ろうと。あとは、いまコロナの影響で、例年とは違う動きになっていますが、ホールガーメントのモノづくりは自社で完結しているのもあって、すごく臨機応変に動けるチームだなと思っているので、例年だと春夏と秋冬でシーズン毎のルーティンがあるんですけど、今年は挑戦的なことも出来るかなと。これまで創ってなかった、おっきな機械で小物を編んだりとか、いままでになかったことに挑戦する年にしたいなと思ってます。」
― ありがとうございます。では、トゥーさん。
トゥー「カットソーとニットのアイテムをtamaki niimeの作品全体の中でコーディネートがうまくいけるように創りたいと思って、あとこの時期で、これからファッションというよりも生活で、皆んなtamaki niimeの作品をもっともっと欲しくなるように創りたいと思っています。」
― それはファッション以上に、日常で使う…
トゥー「はい。そうです。」
― それはやっぱり新型コロナの影響だったりとか。
トゥー「うん、はい。」
― 具体的に創りたいモノとかありますか?
トゥー「具体的に今はエプロンとか、キッチンのセットとか。それからエコバッグとか、今考えています。次は下着も(笑)。」
中村「うん。」
― 日常使いの色んなアイテムがtamaki niimeの作品として登場してくるわけですね。楽しみにしています。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
― それでは最後、山下さんに締めていただいて。新型コロナを受けて、「編みチーム」としてのモノづくりに変化はありますか?
山下「うーん、自分としては変わってないんですよ。特にコロナの影響でというのはなくて、とりあえず自分は、服をつくる時に、着てくれた人をクスッと笑わせたい、というのがあるんで。だから自分が考えたモノ、デザインしたモノで人を元気にしたいと。この想いは若い時からずっとあるので、そこは変わってないですね。」
― そういう意味ではこのコロナ禍の状況でより強まったかもしれないですが、基本的にその想いは不変なわけですね。
山下「そうですね。けど、ほんとにこのままコロナ禍が続くと、自分の、このアパレルの仕事がなくなってしまうなという危機感はすごくあって。だからマスクは必死で創りました。」
― …。
山下「だから、そのことだけを考えながらマスクを創りましたね、はい。アパレル業界の友だちとかと話してても、悲惨な話ばっかり聞いてる中で、そういった悲惨な目には遭いたくないなっていうのをすごく感じて…。それ以外のところでは、ほんとに変わってないです。」
― ほんとに自分の大好きなアパレルの世界がコロナによって回らなくなるのは辛いことというか。
山下「そうですね、うん。」
― 自分が創ったモノで人をクスッと笑わせたいというのは以前にも仰ってましたが、山下さんなりのテイストというか。
山下「そうですね、なんでこんなことしてるんやろう?っていうのを感じてもらえたらいいかな、と。」
― はい。
山下「あとは、服も作る上でけっこう同業者というか、アパレル関係の人も意識してる部分があるんですよ。消費者の方も意識するんですけど、同じアパレルの人が見た時に、なんでこんなことをやってるんやろう?とか、そういうほかのアパレルの人がちょっと考えてしまう何か工夫を、生地なりパターンの中に取り入れたりしてます。」
― 同業者が見た時に、オモロイことしてるなぁっていう。
山下「はい。それと、自分は社内でもけっこう年長の方なので、引退までの予定を作ってるんですよ。」
― おおっと。
山下「はい。だからその予定を一つ一つ、着実にこなして行きたいなと。」
― それは目標みたいな?
山下「目標ですね。」
― はぁ~…。
山下「で、あとはやっぱり自分がアパレルで経験してきたことを、ほかのスタッフに伝えられたらな、というのもあります。ここで初めてアパレルを経験するっていうスタッフがけっこう多いので。」
― 増えましたよね。
山下「はい。なので、やっぱり他を知った上で、自分たちがやってることが他とは違うっていうのが初めてわかる思うので。本来のアパレルの動きも伝えた上で、ベースじゃないですけど、そういうものを知った上で、自分たちが出来ることを考えてくれたら良いかなと思ってます。」
― 視野を広く持って、それぞれの作品づくり・モノづくりに落とし込むというか。ちなみに山下さんの今後の目標というのは、そこは言えない部分ですか?触りだけでも。
山下「人に言うと叶わないので。」
― そうか、夢やから叶えないといけないですよね。無理にはお願いしません。
山下「…けどまぁ、やっぱりこのアパレルの業界に入った、世界の人たちとつながるという、そこがやっぱりおっきいですね。あと玉木さん・酒井くんと一緒に、もっと成功したいな、って。」
― 世界を目指すというのは何年も前から玉木さん・酒井さんは公言してましたし、考えてることのスケールが違ってて、すごく大きいなと思ってました。
山下「二人が今のカタチを創ろうとして、すごい早い時期からこういったやり方を考えてたから、今生き残れると思うんですよ。最近ある工場の人に言われたのが、やっぱり、生地から自分たちで創ってデザインをして売るところまでやれてるところが最終的には生き残ると。生地にオリジナリティが無いと、と縫製工場の人も言われていたので、やっぱり間違ってはないなと思う。あとはいかに自分たちのやってることを世界中の人にどのように発信していくか。もっと、やってることを色んな人に伝えていきたい。」
― そうですよね。“なぜ一点モノなのか?”の理由にしても深いじゃないですか?“自社完結”ということについても。
山下「そうなんですよ。」
― そこを伝えるというのは私も関わっている部分でもあるので、tamaki niimeをどう伝えるかは、すごく難しいんですけど、その分面白さもやりがいもすごくあります。
書き人越川誠司
〈continued from part 1〉
- Yamashita
- Well, we tried so many times, but we couldn’t get her approval. We started feeling discouraged. Even though I went to training for WHOLEGARMENT, I still had a hard time using it efficiently. I had just learned the basic techniques, so I needed to learn more at our lab. I was the only one who knew how to use it at the time, which is why I had so much responsibility.
—— Hmmm…
- Yamashita
- However, I couldn’t make it work correctly. There were a lot of issues that I had no control over. I wondered how I could overcome them.
—— You had to go through severe checks and criticism. That’s why it took time before you could finally begin production.
- Yamashita
- It took almost 2 months. When Ms Tamaki initially approved it, however, she did so reluctantly, and at the last minute when we had no more time to delay so as to begin production for real. Because I had spent too much time completing the items.
—— In your determination, you focused on making knit products, right?
- Yamashita
- You are right. And we also had the pre-orders of knit products from the wholesalers.
—— Were there samples for them?
- Yamashita
- Yes, they were.
—— Did you feel that you had somewhat reached your goal at that point?
- Yamashita
- Umm…I don’t know. I don’t really remember. My memory isn’t so clear on that…
—— You were too exhausted (laugh). Your mind must have been a little blurry.
- Yamashita
- (laugh) The thing I could recall is that I was sitting on an 18-litre drum; weaving in yarn tails of knits silently by myself in front of the machines. I only have those scenes in my memory.
—— …
- Yamashita
- Other than that, I don’t recall how to manage that.
—— Oh… I see …
- Yamashita
- Yes (laugh).
—— You tried to be perfect when it came to the knit products. You worked so hard that you can’t remember what you did. Even though you got the approval, could you clearly see your direction after that?
- Yamashita
- Yes, I think so. After that…
—— It went by faster?
- Yamashita
- It went fast but not smoothly. For example, we only liked one product out of the many samples we made.
—— Ms Tamaki finally gave her approval after a lot of trial and error, correct?
- Yamashita
- Initially, we were unable to make any of the items we desired.
—— Mr Yamashita, you had specific concepts in mind, right?
- Yamashita
- Yes, I did.
—— You surely had those concepts, which were based on the tamaki niime brand.
- Yamashita
- That’s right. But the problem was that I had been working mostly on men’s clothes during my career.
—— I see.
- Yamashita
- Now, I had to work on women’s clothes, especially for middle-aged women, which I had never done before.
—— Was that the brand target from the beginning?
- Yamashita
- At that time, we had more demand for middle-aged women, whose sizes and body shapes were very different from young men’s clothing. It took time for me to understand and learn that.
—— I see. It was difficult for you. Ms Tamaki is very picky about the comforts of clothes and women’s feelings.
- Yamashita
- Indeed.
—— About that………Ms Miyamoto started working about the same time as Mr Yamashita did, right?
- Miyamoto
- I started working a few months later.
- Yamashita
- Yes, a month or two months difference.
—— Back then the “Knit team” didn’t exist, right?
- Yamashita
- We already had the large WHOLEGARMENT, and later on, we added the smaller ones when we moved to the previous place, because we became busy making small items with the large machine.
We found there is a small model for making small accessories and we asked to buy it.
—— I see.
- Yamashita
- We used to use the weaving machine as well as using the knitting machine for support at the same time.
—— You used both at the same time.
- Yamashita
- We tried many things.
・・・・・・・・・・・・・・・
—— Now, would you tell me about your goals and desires for the future? First off, how about Ms Miyamoto?
- Miyamoto
- For the team goal, I would like to have the knit products become one of the leading shares in all “tamaki niime” products. I hope they continue their upward growth.
—- Do you have anything you want to make?
- Miyamoto
- Well, since I am in charge of small accessories, I usually make designs of “boso” and leg covers, which are made every season. There are limits to making with only WHOLEGARMENT, so I hope I could enhance the creativity of that. I hope we add some works or sewing combinations, that would broaden our creativity.
—— I see. Thank you very much. Next, Ms Nakamura, please.
- Nakamura
- This is my personal goal and what I should do continuously; I have been trying to improve the quality of my creations, understanding the increased need for knowledge and skills. Other than that, I want to pursue creativity, which only “tamaki niime” can do.
—— I see.
- Nakamura
- The “Knit team” went to Yamagata during winter for training and had a chance to see many knitting companies. We found it so amazing because their skills were exceptional. I felt I couldn’t compete. I hope I could make the best products that I can, as my aim is to learn and make an effort to work on better products.
—— What areas did you feel that they excelled?
- Nakamura
- I feel challenged concerning the technique of WHOLEGARMENT. They are experts in that area.
- Yamashita
- There are some excellent people whose skill level exceeds the WHOLEGARMENT technicians.
—— Wow. That’s awesome. They are inventing their own knitting styles?
- Yamashita
- By the way, we make the CAD (Computer Aided Design) data, and they can make unique creations which can not be replicated.
—— Hahaha, that’s crazy.
- Nakamura
- We couldn’t beat them out, but I thought we could compete with what “tamaki niime” is known for. Right now, because of the Coronavirus, we have a different situation. Since we can handle the whole production process with WHOLEGARMENT, our team is very flexible in their work. Every year, we have seasonal routine tasks for Spring and Summer, and Autumn and Winter, but I think we could attempt different tasks this year. I want to try knitting small accessories made with the larger machines, or even things that I have never tried before.
—— Thank you very much. Well, how about you, Tu?
- Tu
- I would like to make the knit tops and items, which can be nicely coordinated with other “tamaki niime” products. Later, I want to focus on other daily products that could be favoured by customers, not for fashionable clothes.
—— You mean practical daily products, not just fashion, right?
- Tu
- That’s right.
—— Did you get that idea because of the influence of the Coronavirus?
- Tu
- I think so.
—— Do you have any particular products you wish to make?
- Tu
- I am thinking of aprons, kitchen items or eco-bags now. Maybe underwear. (laugh)
- Nakamura
- Yeah.
—— We would see “tamaki niime’s” useful daily products. I can’t wait!
・・・・・・・・・・
—— Well, finally, I want Mr Yamashita to have his say. Did you notice any changes in creativity in the “Knit team” due to the influence of the Coronavirus?
- Yamashita
- Uhh, I don’t feel any changes myself. Even without Coronavirus, I always have ideas in mind that I want for clothing that makes people give a little laugh when they wear them. I want to make people happy who wear what I’ve designed, which is what I’ve wanted since I was young. That has never changed.
—— In that sense, your wish has become more durable under the influence of the Pandemic. Basically, your dream is dyed-in-the-wool, correct?
- Yamashita
- Right. However, I felt that if this Pandemic situation continues for a long time, there is a risk I may lose my apparel job. That’s why I made masks with all my heart.
—— …
- Yamashita
- So I kept thinking about it while I was making masks. I heard all the sad stories from my friends, who work at apparel companies. I really felt that I don’t want to experience such a tragedy. Other than that, nothing has changed.
—— It must be very hard if you have to lose your favourite apparel job due to Coronavirus.
- Yamashita
- Absolutely.
—— You had mentioned before, that you want to make people smile with your designed clothes. Do you have your own policy based on personal tastes?
- Yamashita
- Well, I wish they could understand why we were making such things.
—— I see.
- Yamashita
- In creating clothes, we also consider the apparel company workers in the same industry as well as the customers. We utilize pattern and material concepts that make other company workers wonder how or why we did it.
—— As they see such ideas, you want to surprise them with the uniqueness of the concept, right?
- Yamashita
- That’s right. Since I am a bit older in the company, I have made plans for my ideas up until my retirement.
—— Wow.
- Yamashita
- I want to steadily accomplish my plans one by one.
—— Is that your goal?
- Yamashita
- Yes, that’s my goal.
—— I see…
- Yamashita
- Also, I want to share industry experiences with other staff, many of whom had their first experience working in the apparel industry right here.
—-You have currently expanded your workforce.
- Yamashita
- Yes. They might know what we are doing is different, after gaining an understanding of what other companies do. With an understanding of the reality of the apparel industry, I want them to imagine the possibilities of what we can do.
—— Comprehensively, you want them to challenge their own creativity. By the way, what is your dream for the future? Is it challenging to explain? If so, just give me a hint.
- Yamashita
- It wouldn’t come true if I told someone.
—— I understand your desire to realize that dream, so I won’t ask you further.
- Yamashita
- Well, my original motivation as to why I joined this industry is my broad vision, that I want to connect with people worldwide. And I want to become even more successful with Ms Tamaki and Mr Sakai.
—— Ms Tamaki and Mr Sakai mentioned publicly a few years ago that they aim to work internationally. I was impressed with the incredible idea they envision.
- Yamashita
- What they tried to do since beginning their business has resulted in them surviving today. Recently one of the factory workers told me that all processes from making materials up to designing and selling have resulted in our survival. That made me see that we are on the right track because one of the sewing workers said ‘if there is no uniqueness in the materials, it won’t end in good results’. What is left to do is to inform the world of what we are looking to accomplish. I want to express that to a greater audience.
—— You are right. There are profound reasons behind your philosophies of “Why you stick on one item?” or “Doing it all by yourselves”.
- Yamashita
- Absolutely.
—— That is my part in all this, to describe to others of this uniqueness, which can be challenging to explain precisely what “tamaki niime” is, yet I find it so fascinating and enjoyable to do so.
Original Japanese text by Seiji Koshikawa.
English translation by Adam & Michiko Whipple.