niime 百科
Encyclopedia of niime
ざっくばらん・言い合い放題、「縫製チーム」
〈前半〉
A frank and open discussion, the "Sew team."
〈part 1〉
〈前半〉
〈part 1〉
2020 . 07 . 15
今回は「縫製チーム」の巻。Labの2階・最奥にある縫製室にお邪魔し取材。大きな窓が沢山ある風通しと採光の良い室内にミシンが置かれ、カーテン代わりの色鮮やかなショールが映える。ここでパートスタッフも加えた9人の手によって、tamaki niimeの作品たちが一点一点、仕上げられている。リーダー川畑麻美、馬込心、鹿嶽(かたけ)陽子、そして宮崎直美のスタッフ4名に話を聞いた。インタビューが進むにつれ、ざっくばらん、遠慮なくツッコミと本音が飛び交う展開に…。
― まずリーダーの川畑さん、お願いします。入社してどれくらいですか?
川畑「えーっと、1年と3ヶ月くらいです。」
― 新卒で?
川畑「いちおう新卒なんですけど、以前にも働いてて、その後学校に入って、今、という流れです。」
― ファッション系の学校に通って。
川畑「はい、そうです。服づくりをやりたくて。京都にある学校だったんですが、「日本仕事百貨」という求人サイトの募集を見て。友だちがここでインターンして、私もやってみたいと来たのが始まりです。」
― インターンしてみてどんな感じでした?
川畑「なんかスピード感のある会社だと思いました。1週間いたんですけど、色んなチームに毎日行かせてもらって、何か色々と創らせてもらったんですよ。「織り」だったら色糸を並べて、そのままショールの生地を織ってもらって。「編み」だったらホールガーメントでニットを編ませてもらって。あと、一番行きたかった「縫製チーム」でテトラポットみたいなカタチのパンツを創ってと言われて。」
宮崎「当時創ってたんですよ。」
川畑「結局1日2日でそれは上手くいかなかったんですけど、最初からやってみて!と言われて、やらせてもらえて。」
― 単にボーッと見学してるんじゃなくて、手を動かして体験して。
川畑「はい、そうです。」
宮崎「なんか面白そうって言うから、やって!と。」
川畑「そのリズムとか、人の良さとか色々あって、あ、来たいなと。」
― 縫製が好きで、そこにフォーカスしてたんでしょうか?
川畑「そうですね、服がカタチになるところに行きたかったので。ここの縫製は服のデザインから生産までやってるところなので。アパレル会社は色々あってもそこまで関われるところってなかなかないと思うんですね。そこが出来るのはこの部署だけやから、ここが良いなと思ったんです。」
― そこはしっかりと考えを持って目標を定められていたということですね。ありがとうございます。では、馬込さんお願いします。
馬込「馬込心と申します。裁断と縫製を主にやっています。今で入って3年と少しくらいです。入社のいきさつは、神戸の大学でファッションを学んでいて、ゼミの先生が播州織と関わっておられる方で、tamaki niimeの以前のShopに連れて行ってもらって。」
― それは何年くらい前ですか?
馬込「4、5年前ですね。それですごいなぁと思って記憶に残ってて。で、就職活動してみた時に、大手のアパレルに行くよりかは、地域と関わってモノづくりをしている処に行きたいなと。」
― 産地で。
馬込「そうですね、産地にいて日本のアパレルに関われるような会社を捜してたら、ちょうど募集してて(笑)。で、一回Labもぐるっと観て、一からモノづくりをしてるというのはなかなか無いので、すごく面白くて。」
― そのタイミングではもうShop&Labはここに移転してたんですね。
馬込「移転してましたね。で、その日にもう(採用が)決まって。もう即決って感じで。」
― 即決で。話が速い(笑)。
馬込「話が速かった(笑)。」
― 創るのも速いけど話も速い会社ですね。
馬込「たぶん2週間後にはこっちに引っ越して来て。卒業して4月のアタマにはもう働いてました、はい。」
― 入社後縫製一筋なんですか?
馬込「最初2ヶ月くらい、どんなお客様が来るのかなと知りたくてShopにも入らせてもらって。」
― それは希望して?
馬込「希望して。はい。で、それから縫製に来て、色々させてもらって、たぶんこの中で一番ミシン歴が浅いと思うんですけど、皆さんに支えてもらいながらやってます。」
鹿嶽「馬込さん最初来た時、髪の毛すごいオレンジ色で。」
― あ、オレンジのアタマの人観たことあるかも。
鹿嶽「いつもヘンなカッコしてた。アミアミのシースルーのワンピースとか。」
― そうなんですか?
鹿嶽「今は全然違うけど。」
馬込「(笑)。」
― なんか転機があったんですか?
馬込「そうですね、ちょっと。」
― そこは聞かないことにして。
馬込「いいですいいです(笑)。」
― はい。ありがとうございます。では、次に鹿嶽さんお願いします。
鹿嶽「私は鹿嶽といいます。「かたけ」と読みます。今で5年目ですね。ここに移転する直前の6月に入って、ちょうど4年経った感じです。」
― 「縫製チーム」では一番長いんですか?
鹿嶽「今いる人の中ではそうかも。入社した頃はまだチーム分けしてなかったから、一人一人が「織り」も「編み」も担当してる感じで。こっちに移転してから縫製の仕事が増えて、で、宮崎さんが入って来てからチームにする流れになって。最初はショールだけを縫ってたんですけど、それ以外のモノも自社で生産して縫っていこうというスタンスになってミシンが増えて。他の機材も増えて、やれることも増えて、人も入ってきたというような感じですね。」
― 鹿嶽さんはチームが出来てからはずっと縫製で?
鹿嶽「ずっと縫製ですね。移転当初は「織り」も見て、と言われて織り機の前にミシンを置いて、赤いランプが点いたら糸をつなぎに行ったりとか。皆んなそうやってたんで(笑)。」
― 入社動機的なところは?
鹿嶽「家が神戸で遠いんですが、ギリギリ通える範囲内で縫製ができてというところを探してて。私はtamaki niimeのショールが出たばかりの頃に買って持っていたので、ずっと西脇に行ってみたかったんです。お店に来て、隣に工房があって、その頃まだLab見学がなかったので外から覗くように見て、わぁすごい、織機とミシンが一緒に置いてある!と。」
― ちょっとありえないですよね。
鹿嶽「ありえない環境を見て、そこから一年くらいして求人をしてたから、あ、チャンスやと思って。求人がなかったら来てないです。」
― そこが運命の分かれ道だったと。
鹿嶽「たまたま、求人を見て面接を受けたら、いつから来れますか?と(笑)。で、入ったんです。」
― たまたま。ほんと縁ですよね。
鹿嶽「だから、最初から縫製がしたいですと言って入ったんで、今はこうしてチームができて、色々縫製のことが出来てきてるから、自分の望み通りです。自社で素材から創ってるからそれも触れるし縫えるしで、オリジナルなモノづくりに関われるので、私的に理想の会社です。」
― すぐ隣で織ってる生地を縫えるという恵まれた…
鹿嶽「恵まれた環境ですね。」
― わかりました。ありがとうございます。では、最後に宮崎さん、どうぞ。お願いします。
宮崎「宮崎直美と申します。動機は…この会社で私だけこんなヘンな入り方ちゃうかと思うんですけど、あの最初の出会いで…」
― 語ってください。
宮崎「以前私はあるカフェを任されてたんですけど、そこを突然離れることになって途方に暮れてた時に、知り合いから、突然にこういう事になるっていうのは、もう次のステージが用意されてるんやで。もう始まってるんやで。と、慰められて。」
― はい。
宮崎「えぇ~何が待ってるん?…何にも無いわ、どうしたらええんやろ~と嘆いていたらそれから間もなくして、あんた洋裁出来るやろ?玉木に出会うてみて、と言われて。」
― …。
宮崎「私はずっと西脇で、実家は織物工場やし、播州織関係のこととかだいたい分かってるし、玉木さんの噂も聞いてて…。」
― それはいつぐらいですか?
宮崎「4年ほど前やね…初めて会うたのが、知り合いが間に入ってくれたって、移転してすぐの10月に面接で。なんかね、最初から話が弾んで。」
― 玉木さんと。気が合うたんですね。
宮崎「その時に、仕事とは別の話に社長、すごく興味持ったって。カフェのこととか、ターシャ・テューダーの話とか。で印象に残ってるのが、同席してくれたその知り合いが、この人誰と話する時もこれねん、敬語使わへんねん、と。そんなんエエんよ、ここ皆んなそんなんやから、と社長が言うてくれたって。それを覚えとる。」
鹿嶽「ありえへん。ここはそんなんちゃうかったで。」
宮崎「え?知らんけど。」
鹿嶽「敬語使わん人なんかおらんかった。宮崎さんが来てから変わったんですよ。」
― そうだったんですか?
鹿嶽「ほんとに。だって作業中に私語なんて絶対なかったもん。」
― 私語禁止だったとか。
鹿嶽「禁止じゃないけど、そんな雰囲気で。それどころじゃなくて。」
― なるほど。あれこれひとり何役もこなさないと、というのもあったわけでしょうね。
鹿嶽「そうそう、喋ってる暇があるんやったら手を動かす、みたいな。そうゆう、言われなくても皆んなやる、という。」
宮崎「あ、わかる。来た時にここ何??って思ったもん。」
鹿嶽「宮崎さんが入ったことによって雰囲気が変わったし、社長も変わったし、皆んなも変わったんですよ。」
― 黙々とストイックにモノづくりに取り組む姿勢が強く前面に出てたのが、宮崎さんのキャラで変わって来たんでしょうかね。
宮崎「初めて社長に出会って、初めて喋った時に…ちょっとこれ誰にも言うてへんここだけの話ねんけど、妹でもなく、娘でもなく、なんか出会って帰り道、ヘンな感じやってん。」
― すごい親い感じがした?
宮崎「なんか力になれることあったら、なんでもしたげようと思てん。」
― あぁ…。
宮崎「いや、ほんまに。」
宮崎「帰ったら娘が、顔が違うって。玉木さんとよっぽど合うたん?て言うて。好きなんやろ、玉木さんのことって。そない聞かれて、うん、好きやな、って言うてん。」
― それこそ運命的な出会いだったわけですね。
宮崎「社長との出会いはそんな感じで…それで、すぐ来てほしいって言われてんけど、来春からでないと来れないし、ちょっと縫ってみたいです。と言うたんです。ちょっと変わってる生地やと思ったから、縫われへんかったらあかんし。ピンク色のフワフワのウール。縫いにくいやつ。」
― 一番難易度が高そうなのをお試しで。
宮崎「それを縫って持って来たんです。」
― それで一発合格!と。
宮崎「たぶん鹿嶽さんが検品してくれたったんやないかと。」
鹿嶽「覚えてるのは、礼儀正しさとか、ウチは暗黙の了解で、時間厳守とか整理整頓とか、そういうキホンのところがすごいしっかりしている会社だなと思って私は入って、安心して働いてたんですけど、そこに宮崎さんが入って、なんかちょっと…」
宮崎「えーっ、それ、私が入って??」
鹿嶽「そればっかりだと見えないものがあるでしょう?その見えない部分をうまく…」
― 引き出した、みたいな?
鹿嶽「そう。私はそんなふうに思ってるんですけど。社長からよく言われるのは、頭を柔らかく、ということ。」
宮崎「私は柔らか過ぎるんやて。」
鹿嶽「そうそう。私なんかはもっと頭を柔らかくしないと、と。モノを創り出す仕事だから、キッチリしながらも発想は柔らかくないといけないよと言われてて、ああそうやなと思ってたんですけど、そこにちょうどいい感じで宮崎さんが入ってきて(笑)。」
― そうゆう人を社長としても求めていたのかもしれませんね。で、入社後ずーっと縫製で?
宮崎「ずーっと。縫製全般出来るもん。」
鹿嶽「モノづくりという点で、ここの縫製チームの中では、宮崎さんがカタチにする人。」
― カタチにする人。皆んなのアイデアを?
鹿嶽「皆んなのアイデアや自分のアイデアとかをうまく。」
宮崎「…上手にまとめてくれてやわ。」
― 整理・編集がうまいですね。
鹿嶽「そんな感じだと思うんですけど。」
― なるほど。どうですか?
宮崎「…せやね。」
― 「せやね。」たった3文字で終了ですか(笑)。
宮崎「(笑)。こないだも話してたんよね。今回の新作バッグ「たまふくろう」。今いっぱい縫ってるんやけど、私はどっちか言うたら、最初のヒラメキとかサンプルづくりとか、良いやんと思ったモノをカタチにするんが向いてるけど、ずーっとたくさん縫うのは…向いてないね。」
― 一点モノだから同じじゃないんやけど、クオリティを維持しつつ縫い方としては同じになりますよね。
宮崎「最初のうちはええねん。おんなじことを続けておくことが苦痛やねん。色々とね、ヒラメキは次々と…」
― 出てきますか、アイデアは。湧いてくると。
宮崎「モノづくりに関しては自分的な基準があって、たぶん人から見たらそれでいいやん、というのはあるかもしれないけど、tamaki niimeの名前で出るんやから。昔洋裁してた頃でも、私が創ったモノとして世に出てたから、エエ加減なことしてたら恥ずかしいし、あの人に創ってもらったモノはエエわ~ってなるかどうか。それは人が評価することやから、それだけ慎重になるね。自分が良いなと思っても相手がどう思うかわからない。一般的にこれはウケるかな…?とか。着心地が良いから、絶対良いよって言いたいですやん。適当なことを言うのは嫌やから。」
鹿嶽「でもけっこうテキトーやん。」
宮崎「えっ?テキトー?テキトーです…うん(笑)。」
鹿嶽「本当の適当。ほんとに適した、ちょうどいい感じにしてくれる。」
宮崎「上手いことまとめてくれてやねぇ。」
― すると、自分へのジャッジは厳しいし。
宮崎「そうです。」
― 人にも厳しい?
宮崎「(他のスタッフに)人には厳しくない?」
馬込「厳しいんじゃないですか?」
宮崎「うん、でもね、私が言わなあかんと思て。」
〈続く〉
ツッコミあり本音あり秘話あり。まさにざっくばらん。風通し良く、なんでも遠慮なく言い合える「縫製チーム」のぶっちゃけトーク。次回へ続きます!
書き人越川誠司
This time, we will cover the “Sew team” in the sewing room located in the very back of the upstairs lab. The sun was shining with a breeze blowing through the many windows around the sewing machines. Bright colored shawls, instead of curtains, provided a beautiful view. Here, each product of “tamaki niime” is created by nine essential staff, including part-timers. Here is the interview I had with the team and their lead, Asami Kawabata, Kokoro Magome, Yoko Katake, and Naomi Miyazaki. As the conversation continued, it was honest, peppered with jokes and direct musings as to their intentions.
—— First, Ms Kawabata, the team lead. How long have you been working here?
- Kawabata
- I have been here for about a year and 3 months.
—— Did you come here right after college graduation?
- Kawabata
- Yes, I did, but I was working before college. I worked for a while and then went to school.
—— Was your schooling related to fashion?
- Kawabata
- Yes. That’s right. I wanted to make clothes and went to a school in Kyoto. I found this in the want ads of the “Japan Jobs Department. ” A friend of mine had an internship here, and that made me want to work here. That’s what brought me here.
—— How was your internship?
- Kawabata
- I felt there was a sense of momentum here. I was here for a week, and I could go to various sections every day and experience making many things. In weaving, I arranged a display of colorful threads, and they showed me how to weave the shawl materials. At the knitting section, they let me knit with WHOLEGARMENT. In the sewing section, which I really hoped to visit, they asked me to make tetrapod-shaped pants.
- Miyazaki
- We used to make them.
- Kawabata
- I couldn’t make them in a few days any way though, they let me try from the beginning.
—— You didn’t just observe, but you actually gained hands-on experiences.
- Kawabata
- Yes, I did.
- Miyazaki
- They encouraged me to try because it is gratifying.
- Kawabata
- I like their sense of speed, friendliness, and more, which made me want to work here.
—— You love sewing; that’s why you wanted to focus on it?
- Kawabata
- I think so. I just wanted to work at the place to make clothes. Especially here, they prepare to complete garments from designs up to production. There aren’t many apparel companies out of tons of existing companies. This is the only place we can work through the whole process. That’s what finalized my decision to be here.
—— I understand you came here with firm goals and desires. Thank you very much. Well, then, Ms Magome, please.
- Magome
- I am Kokoro Magome. I am in cloth cutting, and sewing. I have been here for a little over 3 years. Before coming here, I studied fashion at a university in Kobe. My professor knew of Banshu-ori and took us to the previous tamaki niime shop.
—— About how many years ago was that?
- Magome
- About 4 or 5 years ago. I remembered that I was very impressed. I was looking for a job, and I thought I would like to work for the production company in the community rather than the leading apparel companies.
—— In the production area?
- Magome
- Yes. I was looking for a company where I could work with Japanese clothing in production area and found the ads here (laugh). I made a tour in the lab and found it very interesting to see the whole production process, which is very rare to see.
—— At that time, the Shop & Lab had been moved to here, right?
- Magome
- That’s right. As it happened, I was immediately hired that day.
—— That was quick. It went so fast. (laugh).
- Magome
- Yes, it did.
—— They move forward quickly just like their production.
- Magome
- About 2 weeks later, I moved here. I had already started working in early April after graduating.
—— You have been working in the sewing section ever since joining the company?
- Magome
- I was curious about what kind of customers were coming here, so I worked at the shop for the first 2 months.
—— Did you ask to work there?
- Magome
- Yes, I did. After that, I joined the sewing section and had a variety of experiences. I think I am the least experienced person in the section. I managed to work with everyone’s support.
- Katake
- First, Ms Magome came here with her bright orange hair.
—— I think I saw a person with the orange head.
- Katake
- She always wore strange outfits such as a dress made with a see-through mesh.
—— Oh, really?
- Katake
- She is not like that at all now.
- Magome
- (laugh)
—— Did something happen that caused you to change?
- Magome
- Yes, I had a bit…
—— Ok, I won’t ask you about that.
- Magome
- It’s ok, it’s ok. (laugh)
—— Well, thank you so much. Next, Ms Katake, please.
- Katake
- I’m Katake. This is my 5th year since I started working here. I joined this company in June just before we moved here, so it’s been four years.
—— You are the most senior member on the “Sew team”?
- Katake
- I think I may be the most senior of the current working staff now. They didn’t divide us into the task sections when I joined the company. Therefore each staff did both “weaving” and “knitting.” After moving in here, our sewing tasks increased. And since Ms Miyazaki joined, they had split us up into teams. We were only sewing shawls at that time, but they have added more items to their products and bought more sewing machines. We have increased the machines, jobs, and staff for our work.
—— Ms Katake, you have been on the “Sew team” ever since the beginning?
- Katake
- Yes, I have. They first told me to work with “weaving”, and I put a sewing machine in front of a weaving machine, I used to exchange the thread when the red light was on, which everyone was doing (laugh).
—— What was your motivation to join the company?
- Katake
- I lived in Kobe, which is not very close to here, but I was looking for a sewing job where I was still able to commute from home. I had a tamaki niime brand shawl that I bought when they just started selling and wished to visit Nishiwaki someday. I came to the shop and saw the factory by the store, but their laboratory tour hadn’t started yet. I looked at it from outside and was amazed to see weaving machines and sewing machines placed together.
—— That’s incredible, isn’t it?
- Katake
- I couldn’t believe it. Then, a year later, I had a chance to see their advertisement for a job opening. If I didn’t, I wouldn’t have been here.
—— hat was the fateful crossroad, right?
- Katake
- I happened to see the ads and went to the job interview, and they asked me when I could start working (laugh). That’s how I joined.
—— Fortunately. It was by luck.
- Katake
- I told them I wanted a sewing job from the beginning. I am happy that I got what I wanted. Since they made the sewing team and I’m doing my favorite job. We can make our own materials and touch them before sewing, which help produce unique and original products. I feel this is the ideal company.
—— You have a favorable environment that you could sew and weave products side by side.
- Katake
- Indeed, a favorable environment.
—— I see. Thank you so much. Lastly, Ms Miyazaki, please.
- Miyazaki
- I’m Naomi Miyazaki. My motive for joining this company is …… I may be the only one with a strange story in joining the company. My first encounter with the company is…
—— Please tell us.
- Miyazaki
- I was in charge of running a cafe before, but I had to leave. I was at a loss, then someone I knew encouraged me saying that the next stage of my life is on the page, it has already started, that’s how I found myself suddenly employed.
—— I see.
- Miyazaki
- I lamented, “Oh, really? What is waiting for me? I have nothing. What should I do?” and soon after that, I was told, “You know how to sew. Why don’t you meet Ms Tamaki?”
……
- Miyazaki
- I had been living in Nishiwaki, and my parents own a weaving factory. So I know Banshu-ori well and had heard about Ms Tamaki.
—— When was that?
- Miyazaki
- It was about 4 years ago when I met her for the first time. My friend helped me meet her, and I had an interview in October just after moving here. Well, we had a lively conversation from the beginning.
—— You got along with Ms Tamaki.
- Miyazaki
- Ms Tamaki told me that she was interested in other topics besides jobs like a coffee shop and Tasha Tudor. What I had an impact on what Ms Tamaki said was that my friend who came with me said that I never used the polite language with anyone else, and Ms Tamaki replied back to say, “Don’t worry about it. No one cares about it here, either”. I do remember that.
- Katake
- That’s not true! We hadn’t been like that.
- Miyazaki
- Huh? I don’t know.
- Katake
- Everyone used polite language. I think we have changed after Ms Miyazaki came here.
—— Is that so?
- Katake
- That is true. Because no one was chatting during work.
—— Was talking prohibited?
- Katake
- No, we didn’t have such a rule. We were just too busy to talk. We didn’t feel like talking.
—— I understand. Each staff was too busy covering multiple roles.
- Katake
- Yes. We were. We were in a mood like, “If you have time to talk, use your hands.” Everyone worked hard even though no one told us to do.
- Miyazaki
- I knew that. I felt strange when I visited here.
- Katake
- This place’s mood has changed since Ms Miyazaki joined us. The staff and even the boss changed.
—— ur whole attitude of working too seriously and silently began to change due to Ms Miyazaki’s personality.
- Miyazaki
- After I met the boss and talked to her for the first time…I haven’t told anyone…on my way home I knew I had a bizarre, special feeling towards her that she was not like my sister or daughter.
—— You felt so close to her?
- Miyazaki
- I felt I could help her whatever she wants.
—— Oh…
- Miyazaki
- Yeah, seriously.
- Miyazaki
- When I got home, my daughter told me that I looked different. And she said to me, “I could tell that you got along so well with Ms Tamaki. Do you like her?” and I replied back to her, “Yeah, I like her.”
—— It was a fateful meeting, right?
- Miyazaki
- That’s how I met my boss. She asked me to start working immediately, but I had to wait until next Spring, so I asked her if I could try sewing with their unique materials because I was not sure if I could sew them. I picked up the fluffy pink wool, which looked difficult to sew.
—— You picked the hardest one for your sample.
- Miyazaki
- I sewed it and turned in.
—— And you had passed it!
- Miyazaki
- I think Ms Katake probably checked for it.
- Katake
- I think I decided to work here, because I liked the company because of all staff being polite, organized, and keeping to the schedule, which made me feel secure in my work, but things changed after Ms Miyazaki joined.
- Miyazaki
- What? What changed because of me?
- Katake
- If we only had such things, we would miss something important.
—— She withdrew it?
- Katake
- I believe so. The boss always says we have to think outside the box…
- Miyazaki
- I think I am outside the box too much.
- Katake
- Well, I have to be more flexible. I have been told to be more open-minded as well as keeping myself organized and sharp, because my job is to create things, and while I was thinking with that, Ms Miyazaki appeared to work with us at the right time. (laugh)
—— The boss may have been wanting such a character. By the way, you have been with the sewing team since you came here?
- Miyazaki
- Yes, I have been. Because I know how to sew for all kinds of tasks.
- Katake
- Ms Miyazaki’s role on the “Sew team” is to help our ideas become realized as real products.
—— She puts everyone’s ideas together?
- Katake
- She mingles her and everyone’s ideas very well and completes the products.
- Miyazaki
- I have to make it up well.
—— She must be good at organizing and editing.
- Katake
- I think so.
—— What do you think about it?
- Miyazaki
- I guess so.
—— Is that all you want to say about it? (laugh)
- Miyazaki
- (laugh) We talked about our new product of “Tamafukuroo” the other day. With us doing a large number of productions now, I may be good at creating or inventing new items of samples when I am inspired, but not very patient with sewing a bunch of same things.
—— Even though they are all “the-only-creation,” the way of sewing and quality is still the same.
- Miyazaki
- I am all right when I start sewing them, but gradually impatient to keep stitching the same processes. I can get some inspirations here and there.
—— Can you come up with the ideas?
- Miyazaki
- I have my standards in creation, even though other people may think they are right. Because I am responsible for making them under the name of “tamaki niime.” I used to make clothes to sell under my name. I would be embarrassed if I made inferior quality products. I want the customers to think my products are right. I am sensitive to customers’ judgment, and that’s why I work cautiously, even though I think they are reasonable, customers may not feel so. I consider the general views about if these products are favored by customers. I want to make products that I could recommend confidently, saying,” it is absolutely feeling great to wear.” I don’t want to state falsehoods.
- Katake
- Really? I think you are laid-back, flexible.
- Miyazaki
- Huh? Laid-back? ……Yeah, maybe I am (laugh).
- Katake
- I mean, you can make it just right, suitable.
- Miyazaki
- That’s kind.
—— So I assume you are strict with yourself?
- Miyazaki
- I think I am.
—— Are you strict to others, too?
- Miyazaki
- Am I? (asking other staff)
- Magome
- I think you are. What do you think?
- Miyazaki
- I think I am strict with others because that’s my call. I have to be that way.
〈to be continued〉
There were teasings, honest talks, and secret stories. The conversations were frank and easy-going. Please look forward to the “Sew team’s” next straightforward discussion.
Original Japanese text by Seiji Koshikawa.
English translation by Adam & Michiko Whipple.