niime 百科
Encyclopedia of niime
ざっくばらん・言い合い放題、「縫製チーム」
〈中盤〉
A frank and open discussion, the "Sew team."
〈part 2〉
〈中盤〉
〈part 2〉
2020 . 08 . 01
前回に引き続き、遠慮ナシ・言いたい放題な「縫製チーム」トークセッション。宮崎の一人語りに続いて川畑のリーダーとしてのやり甲斐を訊くうちに、話はまたまた脱線!今、縫製の現場から明かされる、「タマスク」誕生の一部始終!!
宮崎「私が言わなアカンと思ってるねん。」
川畑「うんうん。」
― 立場的に?
宮崎「うん。言いたくないけど。私わりと「人は人、私は私」なんやね。せやからあんまり人のことは気にしたくないタイプねんけど、でもここで私一番年上やし、若い子に頑張ってほしい・育ってほしいから、やっぱり言いたくないことも言わなアカンやろし…そう、その辺が自分の苦手なとこ。今はね、チームとしてはすごい言いやすいよ。もう、好きなように言うとるから。」
― ウルサイ人ですか?
川畑「なにかをカタチにしたりする時に、ここはこうやった方がいいとか、的を得たことを言ってくれる。けっこう、そういう人って少ないんですけど、ちゃんと的確に、自分の意見を言ってくれる。」
宮崎「うん、私やったらこうするな、っていう。」
― ああ、私なら。
宮崎「だから、強制的には言わない。」
川畑「うん。」
― 私ならこんな解決策あるよ、っていうか。
宮崎「スゴイなって思うのは、皆んなに相談した時に、私なりに一生懸命考えても出てこないようなことってあるやん?…どうしたら良いかなって、けっこう悩むんですよ、一人で。」
― モンモンと。
宮崎「そんな時は社長のところに行くんです。そしたら「あっ!!こうしてみたら!?」と、早い早い。やっぱり凄いわ。それに、このチームのスタッフも色んな人が居るから、色んなアイディアが出て来るし。」
― また違う目線みたいな。
宮崎「そうそう。これだけスタッフおったら皆んなそういうところがあるから。」
― うんうん。
宮崎「せやから私は割合口に出す方。わぁ、エエのん出来たわ、とか。ちょっと見て見て!カワイイやろ?、とか。悪いことも含めて。その時に誰かがピッとアドバイスくれたりとか、ね?鹿嶽さんとか。かなりの縫い手やから。(鹿嶽を指して)この人はおんなじ縫い方のをいっぱい創るのがスゴイ得意。」
― 好きなんですよね。キチンと数を創るのが。わかるような気がします。
宮崎「30代の頃、私が創ってた子ども服は今観て自分でビックリするくらい丁寧で細かい。今もキッチリ縫ってるけど…新しいバッグの「たまふくろう」とかは良いけど、細かくてキチキチした仕事はだんだんと苦痛になってきた。」
― 目もシンドイしね(笑)。
宮崎「そう(笑)。でもそれが得意な人はここにいっぱいおってやから、任せて(笑)。」
― わかりました。なんかもう、宮崎さんのやりがい的な話にも踏み込んでますけど。
宮崎「私はすごいやりがいを感じてます。私よりも、この若い人たち。今エエ感じやと思うな?ようやってくれよってやもん。」
川畑「(笑)。」
― では、その若きリーダーの川畑さん、今縫製をやっていて、やりがいだったり、大変なことだったりをお願いします。
川畑「今けっこう、何月くらいかな?3月…2月くらいから、「タマスク」が…」
宮崎「この人「タマスク」でリーダー・デビューしてん。」
川畑「デビュー!(笑)」
宮崎「マスクで、人が変わったんよ。」
川畑「(笑)。違います。やらないといけなかった時期があって。」
― はい。
川畑「たくさんの数を作らなきゃならないとか色々あって。あと、Online Shopの公開も始まったというのがあって、今までよりも売れているモノの変動が激しくなった。」
― ええ。
川畑「「タマスク」がちょうど…宮崎さんがあそこに描いてるんですけど(笑)。「タマスク歴史」みたいな。」
縫製ルームの壁の上端に、なにやらLINE上の言葉のやりとりがパステル調の絵にしてある。
宮崎「1月30日。「タマスク」誕生の日のね。」
川畑「そう、LINE WORKSです。」
― 社内のLINEのやりとりをそのまま…
川畑「もしも人類が滅亡した時に…」
宮崎「もし誰かが…この壁を発見して、「タマスク」の歴史を紐解いてくれたら。」
― 解読してくれる新人類が現れるだろう、という想定ですね。
宮崎「これホンマに実話なんですよ。」
川畑「実話なんです。」
(一同笑)
宮崎「あの日、お隣の加西市にいる娘からマスク買うてきてとLINEが来たんですよ。こっちに売ってないねん、と。その晩に西脇市内の某ドラッグストアに買いに行ったら店員さんに三田市からも買いに来られてるし西脇市内ももう無いと思いますよ 、って言われて、エエーッ!!ってなって。」
― このチャットの「あちこちでマスクが売り切れてます!!…大至急作れたら良いのになと思いました。」は誰が?
宮崎「私がね、社長にちょっと言うてみようと思てLINEしてん。」
― それがそもそものきっかけなんですか?
宮崎「うん、お店の帰りに。いやこれは、すぐ創りたいなと思って。」
― 続いてトゥーさんのコメントも。「私もそう思っています!」と。
宮崎「社長の判断力と。ほんと一日二日で「タマスク」が出来上がった。」
川畑「そこから「縫製チーム」の歯車が狂い出したんですよ。」
宮崎「もう完璧に狂うたな。」
― 狂わせた張本人だったと(笑)。
宮崎「その日のうちに社長から、大至急つくってください!!って号令がかかった時点で私皆んなにLINEして。トゥーさんとか、何人かにマスクの何かエエカタチない?って訊いて。」
― はい。
宮崎「で、私も自分で調べたりして。おんなじ創るんやったら、他とはちょっと変わったカワイイのにしたいなと思ったし。その一年前に鹿嶽さんがマスクを考案して一緒に創っていたのもあったんやね。」
― ふぅん…。。
宮崎「次の日朝出て来たら、もう3人くらいがパパパッって試作品を出してくれて。でも、なんで「タマスク」があのカタチになったのかは、ちょっと覚えてない。(笑)」
― そこで、「タマスク」づくりでガラッと状況が変わって大変な時にリーダーに指名されたわけですね。
川畑「そうですね…。」
鹿嶽「それまではやることなすこと、社長にケチョンケチョンに言われてたんですよ。」
川畑「ケチョンケチョン(笑)。」
宮崎「すごく言われてたよね。それが「タマスク」を急にいっぱい生産するようになって、そっからやな、なんか。」
― それまで眠ってた能力がそこで開花したということですかね。マスクづくりで。
川畑「えーっ…。それは良くわかんないんですけど。」
鹿嶽「人がやりたがらないことを何でも請け負っちゃうんですよ。私やります、と言って。で、出来たら良いんですけど…」
宮崎「そうなんよ!けっこうね、やります言うとって…いつやるの??みたいなね。」
川畑「(苦笑)。」
鹿嶽「今でもそこら辺は注意されてるんです。で、緊急事態宣言を受けて、待っている人がいるからすごい数の「タマスク」を作らないといけない、でも縫製のスタッフだけじゃ人が足りないし…」
宮崎「最初、「タマスク」はお試しで20個か30個店頭に出してみようと。その時点ではまだデニムかな?」
川畑「そうですね、デニム…」
宮崎「NHKの『イッピン』でテレビの取材が入って、デニムが紹介されて、こら売れるでエライこっちゃでと予測してたんですよ。」
川畑「いっぱい創って(笑)。」
宮崎「だからマスクのことはけっこうほったらかしで、インスタでも上げてみたら?という感じで。」
― NHK・BSプレミアムの番組『イッピン』で播州織が特集されてtamaki niimeも取り上げられましたね。あれは放送いつでしたっけ?
川畑「2月の25日ですか。」
鹿嶽「Online Shopの開始が2月の初めで、テレビでデニムが話題になって注文がいっぱい来るはず、と…でもあまり来なかった。」
川畑「受注ページもつくってたんですよ。」
宮崎「準備万端にしとったのにィ(笑)。」
鹿嶽「そこにコロナが急激に来て、一気に「タマスク」の受注が増えて、それが2月の終わり時点で、3月から学校がお休みになったじゃないですか?」
― はい。
鹿嶽「いよいよどんどんニーズが高まって来たから、創らなければと。」
宮崎「たまたまね、オンラインのショップがあったから「タマスク」をそこに載せた、そしたらもう一気に、うん。…でもなんか知らんうちに、えっ?私マスク担当みたいになりよるんやけど…ってボソッと言うたん覚えとんねん。だって、これまでマスク制作チームみたいなん無かったし、ちょっとお試しで出してみた、くらいの感じやったから。そしたら、急になんか…」
― もう追っつかなくなったと。
宮崎「うん。えッ?これ全部私がやるの??って感じ(笑)。」
川畑「(笑)。そこで縫製チームにいっぱい人が来たんですよね。ほかのチームから色んな人がお手伝いに来てくれて。」
宮崎「それで4月1日に社長が、「ショール屋やめてマスク屋になります!」って宣言したんやね。」
― なるほど、そういう流れで「タマスク」の歴史が始まったわけですね。
宮崎「とりあえずどんどん需要があるから創ろうと。ネットに出したらすぐ売れる。ますます、誰かが仕切らないと前に進まないとなって。」
― で、仕切る人が現れたと。
川畑「その当時は仕切るっていうよりも…」
宮崎「あのね、けっこう言いにくいこともハッキリ言うてくれるねん。ズバッと。」
― あぁ~。
宮崎「自分はせえへんでもね。」
― …それ大事だったりしますよね。
宮崎「うん、そう。言う人が要る。言うだけでも…指揮が取れるというか。ちょうどバランス的に良かったんちゃいます? で、(馬込を見ながら)裁断してくれるし。あとは、皆んなで縫えー!!って感じで。」
― 「タマスク」体制になった時に、リーダーとして川畑さんがすごい適役やったというか。
宮崎「せやね。」
― やりがい的にはどうですか?
川畑「いま、そういう「仕切る」っていうよりも、生産のスケジュールを立ててるって感じなところもあって。どっちかってゆうと、(宮崎と鹿嶽を見て)仕切ってるのはこのふたりやなと思います(笑)。私には経験とかもないし、けっこう言い忘れてたりとか、うっかりなところも多いので、いま私がリーダーとしてやっているけど…縫製ってけっこうやることや観ておかないといけないことがいっぱいあるんですよ。」
― はい。
川畑「ひとりじゃ観切れないところがあるから、裁断はマゴちゃんにちゃんと観てもらったりだとか、鹿嶽さんにはデニム・リーダーみたいな感じで、宮崎さんはモノづくりリーダーみたいな感じで、それぞれに担当を割り振って皆んなでやっていくというか。色んなことがあるから、それを改善しながら、その改善方法を皆んなで話し合っていけたらな、っていうのがすごくあります。で、やっぱり皆んないろいろ言ってくれるんで、それをちょっとずつ良くしていけたら。…考えるのも遅かったりして。」
宮崎「そうねん。(川畑と馬込を見ながら)二人は割合遅いねん。なんか考えてばっかりで、行動が遅い。」
川畑「(苦笑)。」
― あ、そうなんですか?
宮崎「ところが「タマスク」始めてから人が変わったみたいに…なんか向いとったんちゃう?」
― どの辺が向いてたんだと思います?その、量産しなければならないところで?
宮崎「ハッキリ目的が決まっとるからな、マスクの生産は。」
― わりとアレもコレも、というよりは一点集中というタイプですか?
川畑「そう。どっちかというと、こうなんですよ。(両眼の横に手を立てる)」
宮崎「私はどっちかというとこんな感じ。(両眼の横で手を広げる)」
― 見るからにそういう感じですよね。
宮崎「うん。」
川畑「あんまりアレもコレも考えられない。なので、皆んなにそれぞれやってもらわないと…」
― 分担して。
川畑「そう。」
― で、それをまとめ上げるとか、生産管理的な役割とか。
鹿嶽「良い意味で楽天家なんじゃないですか?」
川畑「…そうなんですかね。」
鹿嶽「まわりの人がピリピリしてても、何言われても、動じないところがあるし。」
宮崎「そうゆうとこあるね。だってね、残業してても鼻唄唄うよ。♬」
川畑「(笑)。」
宮崎「ウチの娘もよく鼻唄唄うけどこの子も唄うから(笑)。」
― (笑)。なんか状況的にシンドイ時でも、そんな感じで楽天的な人がポン、といると周りも気が楽になるとか、あるんじゃないですかね。
川畑「タマスクから、次また宮崎さんが新しいバッグ考えて…」
宮崎「「たまふくろう」!」
川畑「それも爆発的に大人気なんです。」
宮崎「「たまふくろう」エエ名前でしょ?」
〈つづく〉
将来、tamaki niimeの歴史のひとつのターニングポイントとして、新型コロナ禍にいち早く対応した 2020年4月の「マスク屋宣言」と「タマスク」開発の原点を振り返る時が来るかもしれない。その時のためにも今回の生々しいトークを、貴重な証言として、記録しておきたいものである。
「縫製チーム」白熱のトークバトルはついに佳境へと。いよいよ次回、最終回です(たぶん)。
書き人越川誠司
Continuing from a frank and open discussion of the “Sew team.” After Ms Miyazaki’s passionate discussion, Ms Kawabata waxed about her hopes as a leader, and we got off the track again! The truth of “tamask” is revealed to all from the sewing lab.
- Miyazaki
- I wanted to commit to stating that.
- Kawabata
- Aha.
—— As your responsibility?
- Miyazaki
- Yeah, I don’t want to say it, though. I respect that everyone has their own pace, and don’t like to interfere in other’s business. However, since I have seniority and really want to develop young people, I feel I have a responsibility to be straight to the point with them, though I don’t feel very comfortable doing so. Well, I am not good at doing that. But, right now, with the team, I feel comfortable saying whatever I like to say.
—— Does she frustrate you?
- Kawabata
- When we work to shape the products, she gives us the best advice; good points that nobody else says. She advises us with her strong opinions.
- Miyazaki
- I tell them that I would do this way if I were you.
—— I see that you emphasized, “If you were…”.
- Miyazaki
- I never push my opinions.
- Kawabata
- No, she doesn’t.
—— You just suggest another way.
- Miyazaki
- I sometimes suffered alone from not coming up with any good ideas, even after asking the rest of the staff.
—— You were distressed?
- Miyazaki
- At such times, I went to the boss, and then she gave me great advice saying, “How about doing this way?”. She is quick, and that amazed me. As well, there are many amazing people here who have great ideas.
—— They could give you many other bits of advice seen from different angles?
- Miyazaki
- That’s right. There are a lot of staff here who have unique ideas.
—— Uh-huh
- Miyazaki
- That’s why I try to speak out, telling them, “I really like it. “or “Look at it! It’s so cute!” with some criticisms as well. Other good advice could be added during my comments. For example, Ms Katake can do that, who is an expert at sewing (pointing at her). She is very good at doing tons using the same method of sewing.
—— She loves the job and likes to create a significant amount of items with great precision. I understand why she is so good at it.
- Miyazaki
- When I was in my 30s, the children’s clothes sewn were very detailed and nuanced, and I surprised even myself. I still do an excellent job of making the bag “Tamafukuro”, but it’s getting hard to work with such precision.
—— It is hard for your eyes? (laugh)
- Miyazaki
- Yes, it is. (laugh) I depend on many staff who are good at it. (laugh)
—— I see. Ms Miyazaki has been telling us that she feels worth or satisfaction in this job.
- Miyazaki
- I feel very rewarded to work here. The younger staff here are a bit better. They do an excellent job.
- Kawabata
- (laugh)
—— Well, the young leader, Ms Kawabata, what is your desires or what challenges do you have?
- Kawabata
- How long has it been? Since February or March, we have been working on “tamask”.
- Miyazaki
- She made her debut as lead when we started making them.
- Kawabata
- The debut! (laugh)
- Miyazaki
- Making the masks changed her.
- Kawabata
- (laugh) No, not like that. I simply had to have time to overcome them.
—— I see.
- Kawabata
- We had to make tons of masks, and a lot happened. Since starting an online shop, our product sales have dramatically changed.
—— I see.
- Kawabata
- Over there, Ms Miyazaki drew a picture: ‘The history of “tamask “‘. (laugh)
—— On the upper wall of the sewing room, there is a pastel-coloured picture which displays the conversations on LINE.
- Miyazaki
- January 30th, which is the day “tamask” was born.
- Kawabata
- Yes, that is the “LINE WORKS”.
—— That shows all our conversations on LINE at work.
- Kawabata
- If we humans died out…
- Miyazaki
- I hope someone could find this wall and decipher the history of “tamask”.
—— You hope there maybe someone new to decipher it.
- Miyazaki
- This is our true story.
- Kawabata
- Absolutely.
(Everyone laughs)
- Miyazaki
- On that day, my daughter, who lives in the next city, Kasai City, sent me a LINE message to buy some masks, because there were none in the stores there. That evening I went to a drug store in Nishiwaki, and they told me there was none, even though people from Sanda City came to buy it. I was shocked.
—— Who sent this chat? “All the masks everywhere have sold out everywhere! I hope we could make them immediately. “
- Miyazaki
- That’s me. I just wanted to suggest it to the boss, so I did it through the LINE text.
—— Was that the trigger for making masks?
- Miyazaki
- Yeah, I did it on my way home from the store. I wanted to make them immediately.
—— Following your comment, Tu wrote that he had the same idea.
- Miyazaki
- Due to our boss’s decisiveness, the “tamask” was made in a few days.
- Kawabata
- The sewing team started falling apart after that.
- Miyazaki
- All our plans got messed up.
—— You were the first person to cause trouble? (laugh)
- Miyazaki
- That same day, the boss ordered us to immediately make the masks. So I texted on LINE to everyone, asking Tu and other staff if they had any excellent mask design ideas.
—— I see.
- Miyazaki
- I also searched. I wanted to create cute unique ones that were different from other companies’. I already had one that Ms Katake designed that we made together a year ago.
—— Uh-huh….
- Kawabata
- Next morning, when I was at work, 3 people came up to show me the samples. I can’t remember how we got that design of “tamask”. (laugh)
—— So, everything changed due to making the “tamask”, and you were appointed the leader in this challenging time, right?
- Kawabata
- Yes…
- Katake
- The boss ragged on us about everything we did.
- Kawabata
- Really? (laugh)
- Miyazaki
- Yes, indeed. But since we really started pushing the “tamask”, things became…
—— Your hidden talents finally bloomed by making masks.
- Kawabata
- Well, I don’t know about that.
- Katake
- He tends to easily accept the jobs people typically don’t want to do, saying, “I’ll do it!”. It would be great if he did it right away.
- Miyazaki
- You can say that again. We wonder when you actually would get around to it.
- Kawabata
- (bitter smile)
- Katake
- He is still warned about that. After the state of emergency, we had to make a large number of masks for people who were waiting, but just the sewing team was not enough…
- Miyazaki
- First, we had just 20 or 30 masks at the store as a trial, which were made with denim.
- Kawabata
- I think so. They were denim.
- Miyazaki
- The NHK TV program “Ippin” came to cover us introducing our denim clothing so we were really excited and expected they would be a great hit.
- Kawabata
- We made a lot of denim items. (laugh)
- Miyazaki
- So we ignored the masks. I just wondered if we should put them on Instagram.
—— The NHK premier program “Ippin” featured Banshu-ori, and they covered tamaki niime. Do you remember when it was broadcast?
- Kawabata
- It was “February 25th “.
- Katake
- We started the online shop in early February, and denim items were a hot topic on TV. Even though we expected to receive many orders…but we didn’t.
- Kawabata
- We even made an online ordering page.
- Miyazaki
- We were all set! (laugh)
- Katake
- Then the Corona pandemic happened to outbreak around the end of February, and our mask orders increased. And schools closed in March.
—— Yes.
- Katake
- Because of the urgent need, we really had to work on making masks.
- Miyazaki
- We already had an online shopping site, so we put the “tamask” there. Then, you know what? Suddenly we got so many orders without realizing what was going on. I remember that I said,” Am I in charge of masks?” Because we had no such team before. We just tried displaying them at the store, and suddenly …
—— You couldn’t catch up?
- Miyazaki
- I felt like “What!? Do I have to do this all?”. (laugh)
- Kawabata
- (laugh) Then, many people came to the sewing team. Staff from other teams came to help us.
- Miyazaki
- On April 1st, the boss announced that we quit making shawls and would become a mask shop.
—— I see. That’s how the history of “tamask” began.
- Miyazaki
- For the time being, we worked hard in high demand. The masks on the online shop sold well. It became more necessary that someone needed to handle this mask business. Otherwise, we couldn’t keep moving forward.
—— Then, someone who could handle the situation appeared.
- Kawabata
- I didn’t intend to handle everything at the time.
- Miyazaki
- You know what? She was evident in her instruction, which was hard to understand at times.
—— I see.
- Miyazaki
- Even though she didn’t do it.
—— I think it may be essential.
- Miyazaki
- I think so, too. We needed a commander who guides us forward. I believe that we could work effectively as a well-coordinated group. And (looking at Ms Magome) after her cutting materials, we followed the order, “Everyone, sew together!!”
—— When you have the “tamask” project, Ms Kawabata turned out to be a perfect leader for the role.
- Miyazaki
- Yeah.
—— Do you feel rewarded in this position?
- Kawabata
- I am in control of this project, just making production schedules. I think that the people in authority (looking at Ms Miyazaki and Ms Katake) are these two. I am not experienced and easily forget something or to tell something important. Even though I am working as a leader now…the Sewing job has so much to do or keep an eye on.
—— I see.
- Kawabata
- It was a handful to do all by myself. So, I assigned everyone to do tasks; I had Ms Magome for cutting, appointed Ms Katake to be the denim material leader, and Ms Miyazaki to be the creative lead. Since many things happened, I hoped we could solve the problems by discussing on how to improve them. Everyone is open in their opinions and complaints, which caused us to delay thinking and making decisions. I hoped we could adjust and improve that.
- Miyazaki
- Yeah, (looking at Ms Kawabata and Ms Magome) they took too much time moving forward because they overthought.
- Kawabata
- (bitter smile)
—— Is that right?
- Miyazaki
- But, Ms Kawabata changed after “tamask” productions started. I believe this job really fits her.
—— What made her so suitable for her position in mass production?
- Miyazaki
- The purpose of mask production is apparent.
—— Do you rather like focusing on one thing rather than doing many tasks here and there?
- Kawabata
- Yes. I’m like this. (placing their hands to the sides of their eyes)
- Miyazaki
- I am rather like this. (placing their hands to the sides of their head)
—— I can see the differences.
- Miyazaki
- Yeah.
- Kawabata
- I can’t think of many things at once. I need others to help.
—— Through assignments.
- Kawabata
- That’s right.
—— You put all things together or play a role in production management.
- Katake
- I think you are quite optimistic.
- Kawabata
- I guess.
- Katake
- She wouldn’t care about other’s criticism when people are irritable.
- Miyazaki
- Yeah, she’s like that. Because she hums during overtime.
- Kawabata
- (laugh)
- Miyazaki
- My daughter often hums just like her. (laugh)
—— (laugh) At times when things get rough, we feel so much more comfortable being around optimistic people.
- Kawabata
- Ms Miyazaki created a new bag from the idea of “tamask”.
- Miyazaki
- That is “Tamafukuroo!”
- Kawabata
- That has been a big hit.
- Miyazaki
- “Tamafukuroo “, that’s such a nice name, isn’t it?
〈 to be continued 〉
Some day in the future, this turning point in the history of “tamaki niime”, we may come to be reminded of their quick response to the Coronavirus Pandemic. When they made their “mask shop declaration” on April 2020 and created the “tamask”. I would like to keep this record of their lively discussions as important testimonies for the future. The “Sew team’s” passionate verbal sparring will continue towards its zenith. Please look forward to the final chapter. Possibly.
Original Japanese text by Seiji Koshikawa.
English translation by Adam & Michiko Whipple.