niime 百科
Encyclopedia of niime
スタッフ藤本×石塚 新しいtamaki niimeを語る。
〈後半〉
Mr Fujimoto × Ms Ishizuka discuss the new ‘tamaki niime’
〈part 2〉
〈後半〉
〈part 2〉
2020 . 09 . 15
1年半の時を経て現場復帰、仕事と子育てがナチュラルに結び付く環境で、各チーム“混ぜこぜの”モノづくりの推進役を担う石塚。広報の立場でその変化をいち早く俯瞰して捉える藤本。今回の〈後半〉では、コロナ禍をきっかけに「タマスク」創りの濃縮された経験値を得て、新たな領域に突入したtamaki niimeの現在地とこれからを二人がたっぷりと語り尽くします!
〈前回からの続き〉
― では藤本さん、広報の立場で観たtamaki niimeの現況などお話ししてもらえますか?
藤本「会社の動きとしては、関東の百貨店様の催事なども入って来ていて、コロナ前の動きに徐々に戻りつつあるのかなと感じているところですね。会社としてコロナ禍というものを体験したことで、モノづくりのあり方が変わりつつある。」
― さきほど石塚さんが仰っていた、各チームが混ざり合ってゆくモノづくり。「タマスク」の製作がひとつのきっかけだと思うんですが、新たな発展の兆しがあるのかなと。コロナ禍を背景に、Online Shopがどんどんと充実していることによって、創作から販売までのスピード感がさらに増していると感じています。
藤本「そこに関してはすごく速くなってきてると思います。内部にいるとそれが当たり前になっているところはあるんですけど。そういったところでは非常に今、「実需」というところに需要がある。」
― 実需ですか。
藤本「はい。例えば、マスクが必要だからマスクを買う。「たまふくろう」についても同じくで。」
― なるほど、レジ袋の有料化によってショッピングバッグの需要が生まれていったわけですね。
藤本「それっていうのは、予測していくのは非常に難しいと思うんですけど、今回みたいにレジ袋が有料になるというのは、世間一般の動きってあるじゃないですか?」
― ええ。
藤本「僕らのモノづくりとしては、マスクが必要とされているから「タマスク」を創った、そしてレジ袋が有料になるから自分たちでも何か提案できないかと「たまふくろう」が出来上がったというところで、今って、必要とされるモノが分かりやすい時代だと。」
― うーん…。
藤本「ある意味もう、“答え”というものがポンッと投げ出されていて、皆んながそっちを向いているという。それは自分たちだけじゃなく日本全国がそうで、そこはクリエーションとしては落とし込みしやすい部分だと思うんです。」
― わかりやすさというか。
藤本「そうですね。そこに対して、スピード感というものがすごく必要だと思います。「マスク屋」になった時もそうですが、今回「たまふくろう」創りの話になって、「ふくろ屋」になるんじゃないかと感じるくらい…」
石塚「ハハハ(笑)。」
藤本「社内で製作がすごく速く進みました。それは生地の開発もそうですし、デザイン、サンプルづくりから生産背景を押さえることも含めて、「タマスク」創りのものすごく大きな経験があったから、こういう場合にはこうゆう風に動けば、一気に皆んなが連動出来るんだという。ある程度迅速に対応出来たという実感が社内ではあります。」
― そこは「タマスク」によって経験値が得られたし、やるべきことの想像が出来るっていうか。
石塚「うん。」
― 「タマスク」があったことで、対応力がガーッと上がったと。
藤本「そうですね。で、そんな中で、ものすごく緻密に計画を立てていかないといけないので。もちろん通常の生産も進めつつ、「タマスク」や「たまふくろう」の生産をどうやってコントロールして行こうか、4月〜5月の時期は「タマスク」が売り上げのかなりの部分を占めていて、そこに注力してたからシンプルでわかりやすかったわけですけど、秋冬に向けて計画を立てながら、今は夏だから軽やかな服がほしい、おしゃれしたいという需要もある。そこはコロナ禍の緊急事態宣言の頃とは違うお客様の反応があって。じゃあどちらのニーズにも応えて行かなきゃならない状況だということですよね。」
― はい。
藤本「ものすごくバランスを観ながら生産をして仕掛けて行かなきゃいけない。今、とても難しい状況にいて、それに対応するためにはやっぱり、冒頭でもお話しさせて頂いたように、個人個人のスキルというところも重要なんですけど、チーム間でどうゆう風に動くか、LabとShopでどう展開してゆくか、そこに今、Online Shopというものが立ち上がっているので、オンラインで仕掛けるもの・Shopで仕掛けるもの、またそこに百貨店もあって、“三つ巴”ですね、そこをどううまく割り振って生産をしてゆくのか…というのが、今社内で難しいバランスを観なきゃいけないところですね。」
― う〜ん…。
藤本「それぞれのチームが単独でやっていてもこれって解決が難しいので。ウチは染色から出来るので狙った色を染めでどう仕掛けるか、糸の準備はどうするか、どんな生地を織っていくのか、どう縫っていくのか、それらが全部繋がって成り立っていかないと。」
― それは一連の動きの中で、ですね。
藤本「でないと、この局面を乗り越えていくのはなかなか難しい。今売れるモノをどうやって創るか?という点なんですよね。次のシーズンの予測をしながらの生産も僕らはやってるわけですけど、今売れるモノも大事に創っていかなくちゃいけない。そこのスピード感って全然違うものじゃないですか?」
― 先々のモノづくりと今求められているモノに直対応する部分と…
藤本「今創るモノっていうのはものすごいスピード感を求められるので、最速で生み出さないといけないですよね。そこのスピードをどうやって出すか?やっぱり横連携で繋がらないと。そのために、個人個人じゃなくて、合体していく・混ぜていく、それで機能させてゆく、というのが会社として目指している大きなところだと思いますね。」
― お話しを聴いててスピーディさが求められるモノづくりの経験を「タマスク」で一度踏まえて、会社全体としてそこの体感が掴めた部分があって、例えば夏モノの今すぐの需要にも対応可能になったと。そこがOnline Shopの充実と相乗して、すごいスピードで回っているという。これはもう、ブランドとして“前人未到”というか。これまでの歩みもそうだったと思うんですけど、いっそう進化していると。tamaki niimeが、モノづくりの世界において未知の領域に踏み出しているということなんだという気がします。
藤本「そうですね、これは未知の領域だとは思っています。今年はこれまでとは全く違うし、多分来年は来年でまた全然違ってくる。明らかにコロナ前と後で、時代を仕切ることが出来ると思うんです。以前とは全く違う考え方で仕掛けていかなくちゃいけないというところがあって、そこで顕著なのが、オンラインの動向というのが、すごく面白い動き方をしていて。例年であれば、生産の予測がついたウェアとかも、動き方がまるっきり違ってきている。でもそれはプラスの方向に積み上がっています。」
― はい。
藤本「石塚さんなんかがウェアの色を決めたりという部分で絡んでくれています。広報としては「タマスク」によって、tamaki niimeというブランドがある程度露出していったところが多かったんですね。そこはかなりの数の取材を頂きましたし、それによってウチを知って頂いた方が非常に増えた、それは実感としてあって、「タマスク」を購入して頂いて新規で私たちのことを知って頂いた方々がOnline Shopで次は何を買おうか、というカタチが増えたのだろうと。」
― 「タマスク」によって新たなtamaki niimeファンが増えたわけですね。
藤本「はい。そこは想像が出来るんですけど、そこから実際に売れていく作品というのが今までとは全く動向が違う、あ、このアイテムこんなに人気があったんだ、とか。それは新鮮な驚きっていうんですかね。そこが今年の春夏の、特に夏場に関してはウェアの需要が増えて行ったんですけど、従来のデータとか販売予測から導き出せるものではないんですね。そうなった時に、会社として出来ることは、今お客様が求めてらっしゃるモノをどれだけスピード感を持って創り出せるか、ご提案が出来るかだと思うんです。それは多分、今後も変わらないんだろうなと。ある意味、そんなニーズに対応できたところが、ウチの強味の部分であると再認識出来たと同時に、まだまだ課題の部分、社内での動き方とか意識の共有というところが課題として見えてきているのを認識しています。玉木自身もミーティングの機会などでそう話すこともあるので、そこはスタッフ皆んなで乗り越えていくハードルになるのかなと思います。」
― すごく面白いお話しで…素晴らしいですね。アフターコロナという、ある意味明日の予測がつかない時代に、今求められているモノをスピーディにかつ高いクオリティで提供できる、それに柔軟に対応出来るチカラがtamaki niimeにある。いわばこの時代のニーズに応えているというところがすごくあって。「タマスク」を創り出したことの効用というものも様々にあるのではと。スキルアップもそうだし、短期間での集約的なモノづくりのノウハウを獲得したこと、その時々のお客様の需要に素早く対応可能になったこと、チームを越えた迅速で流れるような連携プレー、それは新たな“混ぜこぜ”のモノづくりの土台にもなってるでしょうし、「タマスク」を通してtamaki niimeならではのモノづくりを広く知って頂けたことも含めて、今年前半のコロナ禍の困難な時期を乗り越えたというのが、今日お二人のお話しを聴いて、すごい財産になってるなと。
石塚「(笑)。そうですね…」
― 財産にしているところがすごいですよね。普通ならそこまで出来なくて、右往左往してしまうところだと思うんですよ。
石塚「ウチの会社はもともと柔軟性がある会社だと思うんですけど。」
― ええ、ええ。
石塚「さらにこういうことがきっかけになって、柔軟性が良い方向に向いて。」
― さらに。
石塚「その柔軟性を持って動いているのが良いところなんだろうなって思いますね。」
― 各チームが混ざり合うというのにも、その柔軟性が発揮されてるんじゃないでしょうかね。
石塚「前から話にでていますが結局、独りでは出来ないので。お互いが良いところを補いあって、全体を高めていくようなイメージかなって私は思ってます。」
― はい。
石塚「ウチのやり方って、無茶苦茶効率よくやるのと、非効率のあいだって感じで。
― なるほど。モノづくりする上であえて面倒くさい行程を入れてますし。
石塚「そうなんですよ。だからそこの間をうまくバランスをとってやらないと。効率的なのが絶対良いわけじゃないし、非効率過ぎるのもダメだし。フォローし合って、お互いを支えあえればいいなって。」
― そう考えると石塚さんの役割ってほんと潤滑油でもあり…目配りができる人でもあり。
石塚「いやいや、頼りない方が皆んなが助けてくれるんですよ、ほんとに。」
― 頼りなさ感をあえて出してるとか?(笑)
石塚「ハハハ(笑)、そんな器用じゃないんですよ、私は。」
― (笑)。いやまぁ、自然体で、普通にされてるんだと思うんですよ。そこは経験だとか感性だとか、言葉じゃなくて、tamaki niimeのエッセンスをよくわかっている、という。
石塚「…そうかも。私の課題は、2年前までいた時はほんとに3人でそれぞれの役割でやってたから、、、」
― うんうん。
石塚「で、この2年間で「織り」チーム自体も会社もすごく大所帯になって、私が知ってることを伝えて行かなくちゃいけない立場になった。どれだけ共有していけるか?っていうのを自分の課題として持ってるので、だからこそ、色んな人とああだこうだと話したりする時間を意識して作ろうとしてるんだと思います。」
― けっこうもう、そんな風に各チームを回ってコミュニケーションを取られているわけですよね。そこでそれぞれのモノづくりがリンクして、スピーディさもそうですが、面白さも倍増してゆくみたいな。
石塚「常にやっていくしかない。そう思ってますよ。出来たからそれで終わりってわけじゃないので。」
― そこはtamaki niimeのモノづくりを体得している人だからこそ、伝えられるものがすごくあるのではないかと。言葉じゃなくて身をもって、という部分もあるでしょうし。
石塚「だから、過去やってきたやり方が100%良いわけではないし。」
― そこはディスカッションもすると。
石塚「こうゆうやり方もあるよ、みたいな。でもこっちの方が今は良いですよ、って言われたら、ああそんなやり方もあるんだね、って私も知ることができるし、だったらここが足りないから、この辺で落とし込もうか?って感じで、今現場で動いてることと過去やってたことを一緒に、それこそ混ぜ合わせて。
― ミックスして。
石塚「これでやってみよう、それでダメな場合はここが良くなかったから次はこの辺に取り組んでみようか、とか振り返りが出来るじゃないですか。ひとりだと自分で解決しちゃってたけど、メンバーがいるからこそ、色んな視点で観れるというのが、2年前にはなかったことなので、すごく新鮮だし、より良くなってることってたくさんありますね。」
藤本「それにちょっと補足すると、彼女が不在の時に思ってたのは、相談できるひとがいたら多分もっとうまく回るんだろうな、というもどかしさが現場ではあった。」
― 聞き役みたいな。
藤本「そこで自分としては相談に乗れる話と難しい話があって、生産に関する話は出来ても、色やデザインについては僕はそれを会得しているわけではないので、そこが欠けていたところがあって、さっき石塚さんがサラッと話した内容が…なんだろう?現場を明るくしたじゃないですけど、やっと訊けるひとが現れたという(笑)。」
石塚「ハハハ(笑)。」
― (笑)。
藤本「相談出来るひとがいるっていうのは、やっぱり心強いんですよね、現場にとっては。僕個人の意見ですけど、現場もすごくやりやすそうな空気感が戻ったなと。いますごく安心して生産を見ていられるというのがあって。それはすごく良かったな、と思うと同時に、これからそんな役割が出来る人間がさらに増えていくことが会社としてより良くなってゆく。絶対やっていかなきゃいけないことのひとつだと思います。それぞれ皆んなどうやって変わっていくのか、どんな風に成長してゆくのかなというのはすごく楽しみですね。そこはすごく興味を持っています。」
― なるほど。第二第三の石塚さんが現れるみたいな期待もあるし。
藤本「そうなっていく必要が絶対あるし、またそうなっていける現場だとも思うんで。」
― そうですよね。ポテンシャルが備わっていて、なにかきっかけがあれば劇的に変わってゆく、石塚さんというのはそんな触媒みたいな人ではと。」
藤本「そんな感じだと思いますね、はい。ほんとに変化している…「変化元年」じゃないですけど、ものすごいきっかけの年だと思います。大事な年だと思います。」
― いや〜、すごくポジティヴなお話しが聴けて。やっぱり一緒に出て頂いてよかったなと(笑)。
石塚「常にポジティヴです(笑)。」
― こちらの期待以上に素晴らしいお話しをありがとうございます、はい。ところで今でもあれですか?家に帰っても仕事の話を延々と?
石塚「あ、でもね、やっぱり子どもが生まれてからは…」
― お子ちゃまの話?
石塚「ケンカばっかりじゃないんですよ(笑)。」
― ケンカばかりじゃない(笑)。
藤本「子どもの話ももちろん」
石塚「でもね、わたしたちの生活を占めてるから、tamaki niimeが。今日これやってみたけど、こっちの方が良かったかな?とか(笑)…そんな話ばっかり。」
藤本「まぁそんな話かなぁ。」
石塚「明日これ織ってみたいんだけどどう思う??、とか。」
藤本「こうゆうの試してみよう、とか。それはもちろん、子どもが起きてる時は子どもの話になりますよ。」
石塚「話になったり、相手をしたり。」
藤本「子どもが寝たあととか、じゃあ明日こうゆう風にしてみようとか、会社の話になりますね。」
石塚「話さない日はない!」
藤本「ないですね。」
― ほんと、ある意味理想的ですよね。だって、夫婦ふたりで工場やってるとかお店やってるとかだとあると思うけど、会社に勤めてて、なんというか、仕事とプライベートが混ざり合ってるみたいな。良い意味で全くオン・オフがないわけですよね。」
藤本「そうなるんですかね。オン・オフがないと言えるかもしれないですね。」
石塚「でもなんか、仕事の話ばっかりしてるなというストレスはないんですよ。」
― そうですよね、愉しいからやってるわけで。それもすごくナチュラルに。
石塚「それを全く違和感なくやれてるので。お互いが。」
ふたりの間で育まれるポジティヴな鼓動が伝わってくる、気持ちの良い取材だった。
困難を乗り越えコロナ禍さえも糧にして、前例の無い、モノづくりの未知の領域に歩を進めるtamaki niime。その中で全体を俯瞰しバランスを見、自らの役割を考え合わせつつ、今出来ることに注力する。明日を真摯に見据えながら、仕事とプライベートが自然に混ざり合い、日々のモノづくりと暮らしを愉しむ藤本と石塚の表情に、頼もしさと明るい未来への希望を深く感じた。
書き人越川誠司
Coming back to work after a year and a half of leave, Ishizuka who readily moves between raising her child and her work, is willing to accept the challenge of the teams flowing together while working on their creation. Fujimoto, observes from public relations to adapt quickly to changes. Now, I will cover their vast experiences during the COVID Pandemic in the last portion of this interview. This is my report on the current situation at “tamaki niime” as they venture into new areas. Please enjoy this rich conversation.
〈continued from the first half〉
—— Well, Mr Fujimoto, would you please update us on the current status of “tamaki niime” from the Public Relations point of view?
- Fujimoto
- As far as the company goes, we are presenting events in the Eastern Japan region. I feel like things are returning to how conditions were before the Pandemic. Due to the influence of COVID in our company, how we approach creation has changed.
—— How creation brings the teams together is what Mr Ishizuka was talking about. The creation of “tamask” was what triggered them blending together. I wonder if you can see how much new development has occurred since. Due to the influence of the Pandemic, I feel your production speed has increased via online shopping development.
- Fujimoto
- I believe it has really been speeding up. We are taking it for granted at the factory though, there’s a massive demand for the customer’s needs now.
—— Massive demand?
- Fujimoto
- Yes. For example, customers buy masks because they are necessary. You can say the same thing about “tamafukuroo”.
—— I see. People now need shopping bags because supermarkets are charging for them.
- Fujimoto
- Such events are challenging to predict, but generally speaking, you may be able to discern general social trends.
—— I see.
- Fujimoto
- As to our creation, we made “tamask” because they were needed, and made “tamafukuroo” which resulted in seeing about how to help with how they charge for individual bags at the supermarket. Today, it is easier to understand what things are necessary.
—— Ummm…
- Fujimoto
- In a sense, those answers are given to us, and everyone aims for them, and that same situation belongs to everyone around the world, not just us. Those are the comfortable spots that we can challenge for our creation.
—— It wasn’t easy to spot?
- Fujimoto
- I think so. Besides, we need to speed up production. We might feel we are becoming a bag shop now by making “tamafukurooo”, as we did with masks. We felt like we were a professional mask shop.
- Ishizuka
- Hahaha. (laugh)
- Fujimoto
- We produced them rapidly because we had experienced making “tamask” which resulted in learning about material development, design creation, samples, and production control backgrounds. This helped us understand how to work effectively as a team, even when faced with difficulties. We became confident that we could respond quickly.
—— You had the great experience of making “tamask”, and you knew the expectations of what you needed to do.
- Ishizuka
- Yes.
—— With the “tamask” experience, you have levelled up in how to accomplish this.
- Fujimoto
- I think so. In such situations, we have to plan out the details. With regular item production, how should we proceed with “tamask” or “tamafukuroo”? Our most significant sales in April and May were “tamask”, which was simple and easy to produce because we focused. Planning for Fall and Winter, we have customers demanding fashionable clothes or light clothes for Summer right now. We have customers requests which are different from the ones during the Emergency Declaration. So I think we have to respond to both needs.
—— I see.
- Fujimoto
- Seeing how to adjust the balance of such needs, we have to think of strategies for production. As we mentioned before, we are coping with challenging situations, so it is essential to understand how we operate with the teams, how the factory and shop connect, as well as improving individual skills. Considering that, since we have added the online shop, there are three things we need to make adjustments on. There are strategies for online shopping, the shop, and the department stores. We definitely need to decide the balance of how we divide up production in our company.
—— Ummm…
- Fujimoto
- If each team works on things individually, it will make solving the issue very difficult. The whole process has to be interconnected to work correctly, considering how we dye threads of targeted colours, which is the first process we do here. How we prepare for the threads, what kind of materials that we weave, and how we sew.
—— The decision has to be made considering it as one work in itself.
- Fujimoto
- If not, it is tough to overcome challenges. The critical point is how we can create items to make great sales now. We also make estimates of sales for the next season, but it is essential to make items which can maintain sales currently. The speed which we need to cope is very different, right?
—— The things for the future and the things you are asked for now…
- Fujimoto
- We demand a more rapid response for items that we have to create now. We have to make them quickly. How can we get that speed? We need to have a sense of solidarity. Not working individually, we connect and blend together to make it work. That’s how the company tries to make it work.
—— Listening to what you have explained about the speed of production, I understand the company learned through experience with the “tamask”, for example, you have made it possible to respond the current demands of Summer clothing. I heard that production is increasing with the success of online sales. This is a new record for the brand products industry. I think you are developing even more before now. “tamaki niime” is stepping into unknown territory in the creative world.
- Fujimoto
- I think so. This may be unknown territory. This year is entirely different, and next year, I am sure it will probably be much different. We could divide the eras of before and after the Pandemic years. We had to attempt using other ideas which we have never had before. One of the remarkable ideas was online shopping, which shows an exciting change. In regular years, we could estimate the production of wears, but it has been quite different now. We have been receiving more sales now.
—— I see.
- Fujimoto
- Ms Ishizuka is helping to decide wear colours. From the view of Public Relations, the brand of “tamaki niime” has become more well known due to “tamask” exposure. We were asked to have many interviews. Such media influence helped to increase the numbers of people who knew of us. I actually feel many those new customers who bought “tamask” will try to buy our other products online next time.
—— “tamask” helps increase “tamaki niime” fans, right?
- Fujimoto
- Yes. I could imagine that. But, the actual sales of products are quite different now. That made us excited to know that what we thought were unpopular items we believed are actually very popular. That’s why our sale demand for Spring and Summer wears, especially Summer have increased. We can’t imagine such demand from previous data or expectation. In these situations, what the company could do for customers is how quickly we could adapt to their needs. I don’t think this fact will change going forward. I felt confident that it is our advantage in that we could respond to customers’ needs. Meanwhile, I made sure the main goal is we need to have more of awareness of the company. Ms Tamaki herself often talks about it at the meetings, so I think we all have to work towards this goal.
—— It sounds interesting. I feel it’s great. Coming after the Pandemic, this unpredictable time, you could respond to customers’ needs with high quality and speed, which “tamaki niime” has the capability to offer them flexibly. So to speak, they could respond to this era’s needs. Creating “tamask” has brought many benefits, which are improving skills, getting know-how of intensive creation in a short period, the possibility of rapid response to the customer demands, smoothly connecting teamwork not limited to only one style of team. All of which made the foundation for blending creation. Through “tamask”, I understood that you could make known your unique creativity to society at large and could overcome the difficulties of the Pandemic early this year. From these interviews, I understand you feel those experiences are assets for you.
- Ishizuka
- (laugh) I agree with you.
—— It is excellent that you feel those hardships are assets for you. Usually, we cannot think that way and just run around in confusion.
- Ishizuka
- Our company is pretty flexible.
—— I think so.
- Ishizuka
- Us being in this Pandemic made us more flexible, and that helped us go forward in a positive direction.
—— Even more, huh?
- Ishizuka
- I think that our flexibility in our work is a great advantage.
—— I think the blending teamwork is the result of your flexibility.
- Ishizuka
- As I said before, after all, our work cannot get done individually. I have an image that we have to fill with each one’s advantage, and that will improve the whole company.
—— I see.
- Ishizuka
- Our way must be in between extremely efficient and inefficient.
—— I see. Because you dare to put a very troubled process on making things.
- Ishizuka
- Yes, we do. That’s why we have to weave between that. Extremely efficient ways are not always right, nor doing it inefficiently is good either. We have to follow up with each other to support each other.
—— To that point, Ms Ishizuka’s role is like lubricant oil. She is a great caregiver.
- Ishizuka
- It is better to take a soft approach, so other staff want to help. That’s true.
—— Is it just an act? (laugh)
- Ishizuka
- Hahaha (laugh), I am not that skillful.
—— (laugh) Well, you are just naturally who you are. You surely know “tamaki niime” with your experiences and senses, not with words.
- Ishizuka
- I might be. Two years ago, when I was here, the three of us were each just in our own role.
—— Yeah, yeah.
- Ishizuka
- In two years, the “Weave team” and the company significantly expanded, and I became the one responsible for teaching the staff what I had learned. One of my responsibilities is how much I could share my knowledge with them. That’s why I try to have time to talk with many people.
—— You have already started doing by observing each team and trying to make connections. There, each team creation links together and makes it more interesting as well as increasing speed.
- Ishizuka
- We always have to move forward. That’s what I believe. There’s no end even after you have done.
—— There are the things only you can teach because you have been through experiences of “tamaki niime” creation.
- Ishizuka
- The things we did in the past are not 100% the best.
—— You discuss with others, right?
- Ishizuka
- I can tell them that there’s another way, and they can say to me that this way is better, which I may find works. We pinpoint missing issues that need to be discussed. We work on them using past experiences and current methods that we use now. We blend them together.
—— You blend together.
- Ishizuka
- We could try one way, and if it didn’t work, then we could correct and try to do it differently. When I was doing it by myself, I was fixing issues by myself. Working with other staff, we could see them at different angles, which I couldn’t see two years ago. I often find myself feeling great about better results in most cases.
- Fujimoto
- Adding to that, I was frustrated when she was not at the factory, I wished we had someone to be able to advise us, the factory would have run better.
—— You needed a good listener or adviser?
- Fujimoto
- There were matters where I could give advice to my staff and ones I couldn’t. I could help them with production, but not about the designs and colours, which is knowledge I don’t have. I really couldn’t support them. The things Ms Ishizuka discussed really helped the staff. Wow! Her help made them feel so cheerful at the factory. They must feel better to know that they finally have someone to help them. (laugh)
- Ishizuka
- Hahaha. (laugh)
—— (laugh)
- Fujimoto
- It absolutely helps if you have someone to give you advice in the factory. This is just my opinion, though, I feel we got back to a more comfortable workplace. I think they are more dependable in production. I am pleased about that. I think one of our absolute goals which we need to develop is we should increase the number of reliable workers to fill such a role. I look forward to seeing how our staff will change and grow. I am very interested in that.
—— I see. You expect to have the second or third Ishizuka, right?
- Fujimoto
- We absolutely need to have them. I am confident that our workplace can develop such people.
—— I think so. The staff have the potential to develop. They will dramatically change with the chances or triggers. I believe Ms Ishizuka will be the stimulus to cause change.
- Fujimoto
- I think she is like that. We have been definitely changing. This is the triggering year, and I believe it’s vital.
—— Wow! I’m thrilled I could hear positive words from you. It was a good thing that I interviewed you together. (laugh)
- Ishizuka
- We are always complimentary. (laugh)
—— This was an excellent discussion, more than I expected. Well, by the way, you have still talked a lot about work even after work at home?
- Ishizuka
- Well, not really, after all, we have a child.
—— Do you talk more about your child?
- Ishizuka
- We are not always fighting. (laugh)
—— No, not always. (laugh)
- Fujimoto
- We surely talk about our child.
- Ishizuka
- “tamaki niime” indeed weighs our life. We talk about what we did today but we should have done another way. (laugh) We always talk about such things.
- Fujimoto
- Yeah, we talk about things like that.
- Ishizuka
- I ask him, “I would like to weave this, what do you think?”
- Fujimoto
- I suggest her that we try this one. We indeed talk about our child when she is awake.
- Ishizuka
- We talk about her, or play with her.
- Fujimoto
- After she goes to bed, we talk about work or new ideas for the next day.
- Ishizuka
- Not a single day passed without having such conversations.
- Fujimoto
- No, not even a single day!
—— Absolutely, you are a perfect couple. The ones who run factories or stores may be similar in that respect. But I don’t think many who work at companies are like you—your lifestyle blends together with work and your personal time. You don’t have an “on-off switch” in your life in a good sense.
- Fujimoto
- You could say that? That may be true. We don’t have on-off switches.
- Ishizuka
- But we really don’t stress that we always talk about our work.
—— I understand. You have been working because it’s fun. So it comes to you naturally.
- Ishizuka
- We have been doing it without feeling something strange.
I feel so good after interviewing them, knowing their positive thoughts as a couple. “tamaki niime” overcoming difficulties, even with the Pandemic, they have been making progress towards future creations. Trying to watch over their whole movement, they focus on what they can do right now by balancing and adjusting their own roles. I feel they are so reliable, and I see a bright future and hope in Fujimoto and Ishizuka who sincerely live for tomorrow, naturally enjoy blending creative work and their daily lifestyles together.
Original Japanese text by Seiji Koshikawa.
English translation by Adam & Michiko Whipple.