niime 百科
Encyclopedia of niime
tamaki niimeの活力を生み出す「実るチーム」
〈後半〉
"Minoru team", where tamaki niime's energy is created.
〈part 2〉
〈後半〉
〈part 2〉
2020 . 11 . 15
コットン栽培と米・野菜づくりを担当する「まくチーム」。スタッフに滋味たっぷりの料理を提供する「くうチーム」。ふたつ合わせて「実るチーム」。モノづくりの現場やShopとはまた一味違ったtamaki niimeの一面が見える、「農」と「食」を担うスタッフたちへのインタビュー取材、その後半!
〈前回からの続き〉
― それでは、「みのるチーム」の皆さんのやりがいだったり苦労だったり、これからの抱負を聞かせてください。
那須「畑の野菜のことに関しては、僕はほとんどフォローにまわってます。これだけ畑とか田んぼを借りてるとね、雑草がすごいですわ。」
― でしょうねぇ…。
那須「とくに稗(ヒエ)。草刈りするのに、すっごい土手なんですよ。日本の田んぼの土手(法面〈のりめん〉)の傾斜は45度と決まってるようですね。45度というと、ほんとに足が滑りながら歩くくらい。」
― キツイですよね。
那須「そんな法面が4ヶ所あって、何回草刈りするのか、というくらい。畑の作業というのは彼女(福森)のフォローでトラクターに乗って鋤いたり、頼まれた手伝いをする程度で、夏場になるとほとんど畑に入らず畔(あぜ)の草を刈って、一通り終わったと思ったらまた最初のところが伸びてるのでまた刈っての繰り返しで。」
福森「草刈りとトラクターを中心にしてもらってる感じです。」
那須「それで今年は草刈りが追いつかないので、トラクターに取り付けて草が刈れる機械を買ってもらいました。畔の平面は、畑のコットンの周りもトラクターで刈るという。法面はやっぱり草刈り機で人力でやりますけど。」
― 草の管理だけでも大変ですね。
那須「ウチはコットンや野菜の畝にマルチを掛けないので。」
― あえてしていないということですか?
那須「したくないんですよね。やるのはタマネギくらいで。」
― その理由というのは?畝にも雑草が生えてきますよね。
那須「サツマイモなんかはマルチ掛けると美味しくないと思いますよ。コットンもある程度大きくなるまでは周りの草を引いてやらないといけなくて。」
― 福森さんはどうですか?苦労的なところは?
福森「そうですね、畑で野菜づくり始めて1年経つんですけど、経験がないから、実践してやっとわかるっていう感じで。春と秋ってだいたい同じ野菜のタネを蒔けたりするので、春に失敗したら秋に作り直そうとか。春にうまいこといったと思っても、秋になるとあれ?出来てへんな、とかもあって。」
― 今は失敗と成功を繰り返しながら経験を積んでいると。
福森「去年はハクサイに無茶たくさん虫が来て、虫を取ってても卵がかえっちゃうからエンドレスで。葉をかじられて美味しくなさそうなハクサイになってしまったんですけど(苦笑)。」
那須「今からの愉しみは、夏場にジャガイモ植えたので11月にその収穫があるんです。けっこう美味しいですよね。」
― はい。では、これからどんな風に展開していこうかとかをお聞きしたいです。
福森「そうですね。コロナが騒がれる前の春先に、タネとかこうゆうの準備しようと「くうチーム」の人たちと話してて、今後お客様にも食べに来ていただくのに、もっと美味しそうな感じにするには、やっぱりカラフルな野菜とか、変わった野菜が良いな〜ということで、そういうのをつくってたんですね。いまはお客様は来れないですけど、仕事で大変だと思うのでスタッフの人たちにも喜んでもらえるように。食事摂るだけでもテンションが上がってもらえたりとかすると、こっちも嬉しいと感じるので。普通のごはんというだけじゃなくて、自分としては…なんだろう?エンターテイメントじゃないですけど(笑)。」
― 良いっすね!
福森「変わった感じの野菜も摂って少しでも気分を上げてもらいたいなと自分としては野菜づくりをしています。」
― ニンジンとかトマトとか、野菜って色んな面白い色のものがありますよね。
福森「そうですね。紫色のニンジンもつくりましたよ。」
― 紫イモとか。
福森「つくりましたよ。まだ料理にはしてもらってないですけど。愉しみです、はい(笑)。」
― わかりました。那須さんはいかがですか?
那須「いま彼女の作業をフォローつつ…コットンつくるのは当たり前なんで、来年はお米を、自然栽培の米をもうちょっと、せめて面積から言って1000kg以上はと思って、今対策として…刈り取りのあと稲株が残りますよね?」
― はい。
那須「それをトラクターで全部刈って、薄く耕してその後田んぼ全面にレンゲのタネをふたりで播きました。それが春先に花が咲いてタネが落ちる。レンゲが枯れてからまたトラクターで薄く鋤いてやる…という方法が有効みたいですね。」
― 田んぼの土づくりになると。
那須「相当の量のレンゲを播いたので、今ものすごく発芽してますよ。」
― いわゆる緑肥ですね。自然栽培ということですので。
那須「そういう方法しかないと思うんですよね。今年は中畑地区の田んぼにいっぱいイグサが出てどんどん伸びてくるんで小型の草刈り機で全部刈ったんですよ。…まぁ、色んな苦労したけど、来年の目標は1トンは欲しいよね。」
福森「そうですね〜。」
那須「収量が少ないのが一番シンドイですね。」
― いまの収穫量でここのお昼とか食事をまかなえている感じなんでしょうか?
那須「今年の収量と去年の残りで、なんとか来年の秋までいける感じですね。」
― そこは自給自足で回っているという。
那須「コロナがなくなってお客さんに食べてもらうようになって来たら、足りなくなるかもわからんね。」
― なるほど。そこも考慮しながら。
那須「ウチの米は贅沢ですよ。すべて自然栽培のお米ですから。」
― ですよね!大石さんどうですか?そのお米でごはんを炊いてて。
大石「ごはん…やっぱり自分で田植えして、良いお米が出来たら、なにか…」
― あ、そうか、田植えもしたんですよね。
大石「そう、したから…(笑)。」
福森「(笑)。」
大石「ちょっとこぼしても、もったいないと思うし、大変やったから、余計にそう思います。」
― いやぁ、それは良いことですよね。自分で汗流して…
那須「でもね、皆んなで田植えワーッとやったら、けっこう面白いですよ。」
― 面白そうですよね。
那須「今年の稲刈りの前の段階で、田んぼの中にヒエがたくさん出まして、これはふたりだけでは手に負えんから、号令かけようと。早朝に皆んなに応援してもらいました。」
福森「ヒエ取りやりましたね〜。」
― そういうところでは人海戦術とれますもんね。
那須「ビショビショになりましたけど、完全に取り除きましたね。取って回収して。」
― それもすごく良い経験ですよね。
那須「そのヒエを誰が食べると思います?」
― …誰が…??
那須「烏骨鶏(ウコッケイ)ちゃんが食べるんです。」
福森「食べてくれる方がいてよかったです(笑)。」
― 好循環。うまいこと回ってますね。
福森「(笑)。」
那須「社長が、ほかさずにみんな持ってこいって。喜んで食べてくれるみたいですよ。それとか、もみすりで出てきたクズ米も。」
― そう考えるとすごいですね、無駄がなくて…。では、「くうチーム」に移って、大石さん。今後の抱負をお願いします。
大石「今はお店としては休んでますけど、またいつかオープンできる時が来ると思うので、それまでに、開店してがっかりされないように新しいこともやっていきたいですし、もっともっと勉強していかないとな、とは思っています。」
― 大石さんはまだお客様にお食事を提供というところはされてないんですよね。
大石「そうですね。休んでいるからこそ出来ることがあると思うので、その間にしっかりと。」
― 「tabe room」再開のプランもあるわけですね。愉しみですし、また美味しいものを食べに伺いますので。
大石「ぜひ。」
― 上屋敷さんは?
上屋敷「いまひたすら仕事を覚えている段階なんですけど、いずれはひとりでも回せるくらいになりたいです。」
― ジビエとかで考えてるところは?
上屋敷「もしジビエ使われることがあったら…そうですね、さばける機会があったら(笑)。」
― なるほど(笑)。
上屋敷「さばきたいですね。社長からジビエの本もらいまして。それを読んで、今勉強してます。」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
新加入の上屋敷を含めてひととおり他のメンバーへのインタビューが済んだタイミングで、皆んなから“おかあさん”と慕われる酒井初子登場。初期の頃からスタッフとしてtamaki niimeを知る彼女と、お茶をいただきつつ、ゆったりと言葉を交わした。
― tamaki niimeのスタッフとしては、一番長いですよね。
初子「一番長いです。」
― かつてはShopにもいらっしゃいましたし。
初子「だいたいひととおり。縫製だけです、してないのは。洗いから…織りもちょっとかじったんですけど、もう目がね、細かい糸がほとんど見えない状態やから、やめました。なんでもしてみたいなという気持ちがあったんで。」
― 前向きなそんな気持ちがあって。最初のうちは玉木さんと酒井さんと3人でしたよね。
初子「そうですそうです。」
― tamaki niimeとして西脇に来られた頃からなんですよね。
初子「西脇でやろう、ということになって、私も店をお手伝いするようになって。店番しながらだと、どうしても玉木が自分の仕事が出来なくなって。」
― 難しいですよね。モノづくりと販売と両方だと。
初子「そう。まだその頃は織機も入ってなくて、播州織職人の西角さんの生地で色んなモノを創り出して。最初は酒井と一緒に販売したりして。一日どれくらい目標にして売り上げよう、とかね。そういう時代があったんですよ。あれから13年。考えてみると私が53の時だから、よくこっちへ引っ越して来たなと思います。」
― 食の方に来られたのはこちらに移転されてからでしたか?
初子「いえ。私はちょうど「589」(西脇の中心市街地のはずれにあった、力織機を導入して最初に玉木が自ら機を織り始めた初期の小さなShop&Lab)から市内の上野に移る少し前に、皆んな夜遅くまでやっていて体調を壊さないようにっていう玉木の願いから、「おかあさん、お弁当作ってくれへん?」って言われて作り始めたのがきっかけなんです。」
― そうだったんですね。
初子「そう。それで上野の方の新しいお店になったんで、そこではキッチンをつくってくれて、皆んなの食事づくりをしながら、店にも出たりだとか。皆んなと交替にごはん食べさせないといけないんで。まだあの頃は店にもしっかり入ってました。食事の準備が終わったら店に入ったりまた片付けしたり。」
― はい。
初子「こっちで友だちつくる余裕さえなくて、とにかく毎日一生懸命で。そういう気持ちでやってきたから。まぁ、愉しんできましたけどね。」
― その間、今のこの場所への移転もあったり、「tabe room」が出来てお客様を迎えてというのもありました。
初子「そうですね。最初はスタッフだけのごはんだったけども、どうせならお客様も迎えたらっていう。ちょうどその頃玉木がヴィーガンになって野菜だけの生活になってたので。スタッフも喜んでくれたのでヴィーガン料理をお客様にも提供したらどうかな?っていうことで。で、ウチでお野菜もつくり始めたし。…そして今に至るってゆうね。」
― 私も野菜つくっているのでわかりますけど、畑って大変ですよね。
初子「よく頑張ってます、ふたりとも。頑張って、お野菜たくさんね、ちゃんちゃんとつくって下さってるので、ありがたいなと思って、うん。」
― 「tabe room」再開にも期待しています。
初子「コロナがなければね…。場所のこととか、あとは社長がどうしてゆくかなっていう。」
― そうですね。きっとまたパッと“ヒラメキ”と“熟考”で。
初子「そう。」
― よく考えて、一番良い道を選ばれると思いますけどね、これからも。
初子「そう。そう思います。私はもう、皆んなのサポートをしてゆくだけなんで。」
― でも一番ホッと出来る空気と食事を提供されてる、中心の存在だと思いますので。
初子「ありがとうございます。ただね、皆んなが健康で、お昼が愉しみであってほしいなって思いながら、皆んなのワァーっていう笑顔が見たくて食事づくりをしてきたんで。もちろん、料理をすることが大好きで。」
― ええ。
初子「…だから、それが唯一、自分の目標ってゆうか。だから愉しんでつくってきたし、これからもそんな風にに皆んなを、なんていうんですか、ホッとさせる場所でありたいなってゆうのは私の願いです。」
― はい。
初子「皆んなが美味しい・愉しいと思って食べてくれるように心がけてきたし。自分も愉しみながら美味しいものがつくれたらそれで良いかなって。人間だから色んなことがありますけどね。」
― すごく“創作”ってゆうか色んなメニューを私も頂いたりしてるんですけど、あのレシピってゆうのは?
初子「ヒラメキです。」
― 素晴らしいですね!
初子「もちろん本は見ますよ。色んな料理の本見るの大好きだから。自分が煮詰まってきたら、本からヒントを得て、じゃあこれ、ああそうかこうしよう、とか、あ、これを入れたら美味しいかな、とか。」
― そこはヒラメキと経験もあるでしょうから。センスとか。
初子「そう。そう思います。今は若い人が入ってくれて、しっかりと学んでくれてるんで、うん。感じ取るのが早い子と遅い子がいるんで、教えるっていうのは常に難しいんですけど。」
― そうですね…人によって色々ですもんね。
初子「感じ取って、それを自分のモノにしてくれたらいいなって思ってるから。」
ここで酒井が外出先から戻って来る。
酒井「おかん、おらんかったやん、取材。」
― いえ、間に合ったんですよ。
酒井「あぁ〜今取材してるんですか。」
― 雑談形式取材みたいな(笑)。
初子「そうそう。」
― でも良いお話が聞けて、ほっこりしてます。
酒井「あぁ〜(笑)。」
― 玉木さん酒井さんと、3人でおられた時から知ってますから。
酒井「そうですね〜。」
― だから…なんていうか、すごいしみじみお話聞いてます(笑)。
初子「(笑)。いや私も玉木と酒井のふたりを見て、自分も頑張らないと、とか、そうゆうのはすごい影響受けましたね。この子たちが前へ前へと行ってるから、じゃあ自分に出来ることはなんだろう?ってことも考えてきたしね。ふたりが頑張ってたから、頑張って来れたんやろな、っていうのはあります。」
― ふたりをサポートしながら。
初子「サポートというか迷惑もかけただろうけど、これが私やから。変えられないから。」
― ほんと、自分であるしかないですもんね。
初子「そう、人間は。」
― 至らないところもいっぱいあっても。開き直るのではなくて。
初子「そう。自分は自分、ってゆうのはね。今私は彼女(大石)に受け継いで、大石さんがまた自分で考えながら私の味と違う人の味、やっぱり色んな人の味を吸収して成長していってほしいし、もう一人新しい子(上屋敷)が今入ってきてひとつずつ、やっていってくれたら、私はもう、ありがたいな、って思うだけです。だんだんと私の出る幕も少なくなっていくと思うので。そうあってほしいですしね。」
― 任せられるようになっても、たまには来ていただいて。
初子「そうそう、土・日は私の担当日なんです。他のスタッフはお休みなので、ひとりでするから。」
― そうでしたか。
初子「先日、「くうチーム」で京都・河原町の昔ながらのお店に行かせていただいたんです。美味しかったですよ、お汁。あれを実現したいなと思って。」
― 「くうチーム」としての研修、学ぶ機会ですね。
初子「そうゆう機会を社長から与えていただいたので。その中でひとつ何か、自分の身になるものがあれば良いなと思って。」
― 初子さんの“秘伝のレシピ”とかはありますか?
初子「私が昔からしてる料理ですよね。」
― まさに、お袋の味。
初子「玉木がヴィーガンになった時も酒井から、「おかんが昔作ってた料理すれば良いんや。」と言われて。うちは農家だったからお野菜がいっぱいで、お野菜のオンパレードの時もあったんですよ。」
― う〜ん…。
初子「だから、そうゆう料理を、と思って。それにちょっと変化を加えて、ね。してきましたけど。今最近お肉を使えるようになったんで、それも含めて。私がいつも子どもたちに作ってたのが、カレーでしょ、カツね。「ソースカツ」ってゆうのが福井にあるんですよ。そうゆうのとか。食べに行ったら、子どもたちが美味しかったもの・自分が食べて美味しかったものを家で再現するんです。それで自分で、ここまで来たら美味しいなと思えるまで作るの。何回も。」
― 繰り返し。
初子「それで納得してくれると、これでOKって思って。」
― なるほど…。
初子「それを今、ここに持って来てるだけで。」
― それが何よりですね。
初子「そう。家庭の料理が一番ホッとするでしょ?」
― そうですね、ほんとに。“ふだん”ですから、それは。一番リラックス出来ますよね。
初子「そうそう。何も気負わなくて食べれるし。ホッとする料理が、いつ食べても美味しい料理かなってゆうのが私の中であるので。」
― そうですね、一番ベーシックだし、ニュートラルだし。構えなくていいものですから。
初子「美味しいお野菜、採れたてお野菜で作る料理が、一番美味しいかな。」
― 食べる側も素直になれるなぁ、と思います。どうもありがとうございました。
初子「いえ。おかん美味しかったわ、というのが一番の私のご褒美なので。おかあさん美味しかった、って言ってもらえるのがね。」
書き人越川誠司
The “Maku team” is in charge of cultivating cotton and growing rice and vegetables. The “Kuu team” cooks plenty of nutritious meals for the staff. These two teams combined are known as the “Minoru team”. We could see a different side of them from the creation factory or the shop.This is the latter half of the interview covering staff in charge of “farming” and “meals”.
〈 continued from the first half〉
—— Well, “Minoru team”, please tell me about your motivations and hopes for the future or challenges.
- Nasu
- I am supporting and helping with what they do for the vegetables. We are renting vast areas for rice and vegetables, and the weeds are out of hand.
—— I can understand that.
- Nasu
- Especially the wild millets that are growing on the steep slopes. They thrive on the rice field banks, which are 45 degrees slopes in most places in Japan. You hardly walk there.
—— That must be hard.
- Nasu
- There are four main 45 degrees slope spots, and you have to cut them every so often. Ms Fukumori orders us to plough the fields by tractor or help with what she asks us. We never get to the fields during summer, but work on the slopes to get rid of weeds, which grow faster than we have to redo cutting again when we finish it one around.
- Fukumori
- I mainly ask them to get rid of weeds and plough with a tractor.
- Nasu
- This year, since we couldn’t catch up with the weeds, they bought us a cutting machine hooked up to a tractor. We can cut the surface of the side banks and the weeds around the cotton fields by tractor, but we still have to cut them with hand cutter on the 45-degree slopes.
—— There’s so much to do to control the weeds.
- Nasu
- We don’t cover the side ridges of cotton or vegetables with plastic sheets.
—— You dare not do it, right?
- Nasu
- We don’t want to do it. We only do it for onions.
—— Why is that? They surely had weeds on the side ridges.
- Nasu
- If we cover them with plastic sheets, sweet potatoes lose their flavour. We also need to pull weeds around the cotton until they grow a little larger.
—— How about you, Ms Fukumori? What gives you difficulties?
- Fukumori
- Well, it’s been a year since I started making vegetables in the fields. I had never done it before, and have gained real experience for the first time. We have learned to plant the same vegetable seeds in Spring and Fall. If we fail to grow them in spring, we can try them again in Fall, or if we did an excellent job in spring, we might not do well in Fall.
—— You have been learning due to trial and error, right?
- Fukumori
- Last year, we had many bugs in the Chinese cabbages. Even though we removed the bugs, eggs hatched again, which became endless. The bugs ate many leaves, and that made cabbages look bad. (bitter smiles)
- Nasu
- We are looking forward to harvesting potatoes in November, which we planted in the summer. They must be tasty.
—— I see. Well, would you tell me how you would like to develop the farm from now on?
- Fukumori
- Well, last spring before the Corona pandemic, we discussed with the “Kuu team” about seeds or expectations of what we needed to prepare. Having more customers come to eat and offer them tastier-looking meals, we made more colourful or different veggies. Now, the customers cannot come, but we work to please the staff to enjoy meals because they have a hard time working. We are glad if we could provide them with some excitement with their meals. For me, it is not just providing meals; it is more like offering entertainment. ( laugh )
—— That sounds great!
- Fukumori
- I want them to feel happy or be excited by enjoying different types of vegetables, which is my motivation to make vegetables.
—— There are attractive, unusually coloured carrots or tomatoes or vegetables.
- Fukumori
- Yes, there are. We made purple carrots, too.
—— Did you make purple potatoes?
- Fukumori
- Yes, we did. They haven’t cooked them yet, but I am looking forward to it. ( laugh )
—— I see. How about you, Mr Nasu?
- Nasu
- We have been doing what Ms Fukumori asks us because growing cotton is our duty. I want to try natural rice cultivation. As far as the area we have, I think we could make more than 1000 kg. One of the strategies I have is… do you know rice stubbles left after cutting rice plants?
—— Yes, I do.
- Nasu
- We cut them all by a tractor, and after that two of us ploughed thinly and planted milk vetch seeds on all the rice fields. They will bloom in spring and fall seeds. After the milk vetch flowers die, we plough them thinly by a tractor…I think that’s an effective way.
—— That is how you make the rice field foundation.
- Nasu
- We planted a lot of milk vetch seeds, and they are germinating now.
—— It is the so-called green manure. Because it is natural cultivation.
- Nasu
- I think we have to have such a method. This year we had tons of rush in the Nakahata rice field district, and they grew a lot. We cut them all with small cutter machines. We had many problems to overcome, but we hope we could get 1 ton of harvest for the next year.
- Fukumori
- Yeah.
- Nasu
- We feel terrible not to get a fair amount of harvest.
—— Are you taking care of staff meals with the present crop harvest?
- Nasu
- We could take care of ourselves with the last year’s leftover and this year’s harvest.
—— You run it self-sufficiently.
- Nasu
- We may have a shortage after the pandemic is over when our customers come back to eat.
—— I see. You have to consider it.
- Nasu
- Our rice is such a treat for you. Because it is made through natural cultivation.
—— Yes, it is! How do you feel cooking with such rice, Ms Ooishi?
- Oishi
- Cooking? I did plant rice seedlings and produced good rice, I feel…
—— Oh, yeah, I forgot you did rice-planting.
- Oishi
- I indeed did, that’s because…( laugh )
- Fukumori
- ( laugh )
- Oishi
- I feel wasteful if I spilled a little bit of rice because planting was such hard work, that’s why I feel so strongly about it.
—— Wow, that is a good lesson. You worked by the sweat of your brow.
- Nasu
- It was so much fun to work with everyone to plant.
—— That sounds like so much fun.
- Nasu
- Before rice-reaping this year, we found many wild millets in the rice fields, and knew they were out of our hands. We asked everyone to come to help us in the early morning.
- Fukumori
- We worked to remove them.
—— In those cases, you could use the workforce.
- Nasu
- We were completely wet, but made it in removing them all. We did and collected them.
—— That was such a good experience for you.
- Nasu
- Who do you think would eat those wild millets?
—— Who eats them?
- Nasu
- Silkie Chicken ate them.
- Fukumori
- I am glad there is someone to eat them.
—— A virtuous cycle! They make it work well.
- Fukumori
- ( laugh )
- Nasu
- The boss asked me to bring them all without throwing any away. The Silkie Chickens were so happy to eat them. They also eat broken rice from husking.
—— That is awesome to make use of them all. Well, we keep on moving to ask the “Kuu team”. Ms Ooishi, would you tell me about your hopes going forward?
- Oishi
- We have been closing the cafeteria, but we want to get ready for the day we reopen. We want to try new things for not making them disappointed, and I need to study more.
—— Ms Oishi, you haven’t experienced offering the meals to the customers yet, right?
- Oishi
- No, I haven’t. I want to take advantage of this break now and do what I could to learn.
—— You have a plan to reopen the “tabe room” (*cafeteria), don’t you? I am looking forward to it. I will surely come to eat your delicious meals.
- Oishi
- Please do.
—— How about you, Ms Kamiyashiki?
- Kamiyashiki
- I have been learning my tasks now, but I want to do well without anyone’s help soon.
—— Do you have any ideas about having wild game meat dishes?
- Kamiyashiki
- If they ever use them for cooking, I would like to have the opportunity. ( laugh )
—— I see. ( laugh )
- Kamiyashiki
- I want to cook them. The boss gave me a book about wild game. I am studying it now.
…………………………………………………………………………………………………………
After finishing the interviews with everyone, including the new member, Ms Kamiyashiki, Ms Hatsuko Sakai, who is loved by all the staff and called “okaasan” (*mom) arrived. We took time to have a cup of tea and chat with her about who is the oldest staff and knows “tamaki niime” since the beginning. —— Are you the oldest staff member in “tamaki niime”?
- Hatsuko
- Yes, I am.
—— You used to work at the shop before, right?
- Hatsuko
- I did most of the work, except for sewing. I did the washing and weaving a little, but I quit because I cannot see the tiny threads any more. I wanted to try everything, though.
—— You have a positive mind and spirit. There were only 3 of you, Ms Tamaki, Mr Sakai and you at first.
- Hatsuko
- That’s right, that’s right.
—— You have been here in Nishiwaki since they opened “tamaki niime”, right?
- Hatsuko
- Yes, they decided to open in Nishiwaki, and I helped in the shop because Ms Tamaki couldn’t do her tasks if she worked in the shop.
—— That must have been difficult to do both creation and sales.
- Hatsuko
- Yes, it was. We didn’t have the weaving machines yet and made various products using the materials from Mr Nishikado, the Banshu-ori craftsman. First, I worked to sell them with Mr Sakai, and we made our sale’s goal every. We had such time and 13 years since I was 53 years old. I think back to how I was able to move here and did all the work.
—— Did you move to the meals section after they moved here?
- Hatsuko
- No, I started making meals a little before they moved to Ueno when Ms Tamaki had the very first but smaller Shop & Lab named “589” just off the central business district in Nishiwaki. She bought the power loom and started herself weaving. Her staff worked late, and she worried about their health, that’s why she asked me to fix meals for them.
—— Oh, is that so?
- Hatsuko
- Yes, after they moved to Ueno, Ms Tamaki had the kitchen built, and I worked by making the staff meals and also worked in the shop. I had to feed the staff working in rotation. That’s why I had to work at the shop, replacing them at that time. After preparing for meals, I went to the shop and returned to the kitchen to clean up.
—— I see.
- Hatsuko
- I didn’t have time to make friends. I just worked so hard every day, but I think I was enjoying my life.
—— During those days, you moved here to the present building and had the “tabe room” to share with customers.
- Hatsuko
- Yes, we did. First, the “tabe room” was used only by us, but they came up with the idea to share the room with customers. Around that time, Ms Tamaki became a vegan, and she ate only vegetables. Our staff were pleased with vegan meals, and they suggested that we provide vegan meals to the customers. We started making vegetables on the farm, that’s how we are at present.
—— I am growing vegetables, so I understand how tough it is to take care of the fields
- Hatsuko
- Two of them are working very hard. I appreciate them so much that they grow delicious vegetables.
—— I am looking forward to reopening the “tabe room”.
- Hatsuko
- I wonder how things go after the pandemic is over…considering the place and more. We will see how the boss takes care of them.
—— Well, she will get inspired and get bright ideas.
- Hatsuko
- That’s right.
—— Yes, she ponders deeply and will choose the best ways. She will always be like that.
- Hatsuko
- I think so, too. The only thing I could do is supporting the staff.
—— You are the central person giving them comfort and meals.
- Hatsuko
- Thank you very much. I just want the staff to be healthy and to look forward to having lunch. I want to see their excitement and smiles, which motivates me to cook for them. And, of course, I love cooking.
—— I see.
- Hatsuko
- So, that’s my only wish and purpose for cooking. That’s why I have been enjoying cooking, and I wish to be their comfort.
—— I see.
- Hatsuko
- I have been trying to cook meals to make everyone happy and enjoy eating. I think all I want is to be satisfied with making delicious meals even though we have some trouble because we make mistakes.
—— I see your creative and variety of menus. How did you get those recipes?
- Hatsuko
- They are my inspirations.
—— They are lovely!
- Hatsuko
- I certainly read cooking books, because I love them. When I come to the ideas, I get the hints from books, and work in my inspirations and try one way or another.
—— You work with your experiences, inspirations, and sense of cooking.
- Hatsuko
- I think so. We have young people in the kitchen now, and they are serious about learning. It is always hard to teach them. It depends on how well they get a sense of cooking. Some are quick to learn, but some take time to catch on.
—— I understand. Getting a sense for cooking depends on the person.
- Hatsuko
- I hope they catch on and make it belong to them.
—— Mr Sakai came back from outside.
- Sakai
- Mom, you didn’t make it for the interview.
—— Yes, she made it.
- Sakai
- Oh, are you interviewing her now?
—— Yes, we are having a magazine-style interview. ( laugh )
- Hatsuko
- That’s right.
—— Her story makes me feel warm.
- Sakai
- Wow, that’s great! ( laugh )
—— She has known you and Ms Tamaki since the three of you started together.
- Sakai
- Yes, she has.
—— So I have been listening to her story with much interest. ( laugh )
- Hatsuko
- ( laugh ) Sakai and Tamaki have influenced me and pushed me to work harder. I saw them moving forward, which made me think about what I could do. Because of them working hard, I could make an effort to keep working hard.
—— You have been supporting them while you are working.
- Hatsuko
- I may have given them trouble. I can’t say what I did was “support”. I have been just what I am. I can’t change that.
—— That’s true. We can’t be anyone besides ourselves.
- Hatsuko
- I think so.
—— We have many faults, but shouldn’t deny ourselves.
- Hatsuko
- You are right. You are who you are. Now I hand it over to Ms Ooishi and want her to learn to utilize the many flavours of others and grow by herself. I am glad we have a new member, Ms Kamiyashiki, and hope she learns with her one on one. Over time you won’t need my help, and it is ideal for me to retire.
—— I hope you sometimes come to visit them even after they learn to stand on their own feet.
- Hatsuko
- Oh, I have forgotten to tell you. I am in charge of Saturday and Sunday because the other staff are off, and I do all by myself.
—— Is that so?
- Hatsuko
- The other day, “tamaki niime” allowed the “Kuu team” to go to the old restaurant at Kawaramachi in Kyoto. The soup was so good. I hope to remake the same taste.
—— That’s an excellent training chance for the “Kuu team” to learn.
- Hatsuko
- The boss has given us such opportunities. I hope we could get something that is our own.
—— Do you have your secret recipes?
- Hatsuko
- They are the ones I was doing a long time ago.
—— Those are mother’s secret recipes.
- Hatsuko
- When Ms Tamaki became a vegan, Mr Sakai told me that I only need to cook what I cooked a long time ago. Since we were farmers, we were eating a lot of vegetables. That’s why once I cooked so many vegetable dishes.
—— I see.
- Hatsuko
- So, I have been cooking such dishes adding some changes and some meat I could recently use. On my menus; I have “curry rice” and “pork cutlet” which I used to cook for my children. And “sauce cutlet”, which is one of the menus in Fukui. I tried to remake them at home for those I enjoyed eating in the past, or my children liked. I repeated them many times until I could approve of them myself.
—— You redo repeatedly.
- Hatsuko
- Yes, I could permit myself when my family is satisfied at last.
—— I see.
- Hatsuko
- I am using the same process that I use at home.
—— They are the most comforting dishes.
- Hatsuko
- I believe so. Home dishes make you feel so good and comfortable.
—— I agree with you. Ordinary meals make you feel relaxed.
- Hatsuko
- Yes, you can eat them without any pressure. I believe that the meals that make you feel easy are always so delicious for you.
—— I think so. They are simple and enjoyable for everyone because you can feel free.
- Hatsuko
- I feel the dishes with fresh vegetables are the best of all.
—— I think people eating such dishes feel frank and honest. Thank you very much.
- Hatsuko
- My pleasure. “Mom, it was great” is the best compliment for me.
Original Japanese text by Seiji Koshikawa.
English translation by Adam & Michiko Whipple.