niime 百科
Encyclopedia of niime
niimeゆく年くる年
〈くる年編〉
niime: The Years End and a New Beginning
〈a new beginning version〉
〈くる年編〉
〈a new beginning version〉
2021 . 01 . 01
新年明けましておめでとうございます!
本年も「niime百科」をどうぞよろしくお願いいたします。
例年なら、希望に満ち満ちているはずの元旦ではありますが、今年2021年は、世界中がコロナ禍の不安も抱えながらのスタート。
いま玉木と酒井は何を想い、何を試み、何を実行しようとしているのか?
そしてtamaki niimeはどこへ向かってゆこうとしているのか?
「ゆく年編」に続き、ふたりからの示唆に満ちた、何よりもワクワクする気持ちが言葉の端々からこぼれる、新年明けのトークセッションをお愉しみください!
玉木「2020年に外の世界を観に行ったというのは、ネットで色々とチェックしてみた上で、実際に元気な人たちに会いに行ってきたんですよ。」
― はい。
玉木「es koyamaの小山さんもそうだし、そうしてやっぱり会ってみると、ひとつの“法則”がわかったの。」
― それは織物やファッションの世界とは違う異業種の方々にということなんでしょうか?
玉木「そう。まぁ、佐藤繊維さんは同じ繊維業界ではあるんだけど、やっぱり名前が通っててブランディングもしっかりされてて。私が会いに行った人たちは男性社長の方ばかりだったんだけど、その共通点は何か?と観てみると、社長が元気な事なの。」
― リーダーが。
玉木「少年みたい。」
酒井「いい意味で、うるさいよな。」
玉木「いい意味で、熱い!」
― 元気さに溢れてて、熱い方々であると。
玉木「私よりも年がちょっと上で50代だってこともあるから、私たちの世代とは感覚が違うなっていう部分も感じたりはしたんだけど、でも、何が共通かっていったら、やっぱり、…熱い(笑)。」
酒井「熱いな。うるさいんや、だから。」
玉木「だからそこが…あ、そっか!、みたいな。」
― あぁ〜。
玉木「極端に言えば、そんなことか!!って感じだったの。」
― シンプルだったんですね。
玉木「そうなの!私の中では、なんだ、じゃあ、私自身が愉しけりゃそれで良いんだ、みたいな。」
酒井「うん。」
― その愉しさが周りに伝播するわけだと。
玉木「うん。」
― やっぱり元気さが。
玉木「そう。なんかアタマで考えて、色々ああだこうだと戦略練るタイプでもないのに。戦略立ててやるよりかは、その時その時の直感に従って自分が想うところにブワーッて走っていく方が、多分みんなが考えないことだからこそ、面白いスタートが切れると思うし。」
― はい。
玉木「自分だけじゃなくて、そんな風に出来るように皆んなを育てたいと思ってるんだけど、今回色んな方たちに会いに行って学んだのは、あ、そうか、私が退(ひ)くからあんたたちやってよ、っていうスタンスよりかは、オレがやるからお前ら観とけ!という。どっちかというと、私もそっちタイプやってん。」
― 背中を見せて…
玉木「そっち!」
― そうすれば、私が引退する頃には自ずとやりだすだろう、という感じですか?
玉木「それが育て方だと思うし、そうか、そういう育て方でいいんだと思った。」
― 手取り足取りではもちろんなくて。
玉木「私自身がどちらかというと失敗しながら積み上げてきた経験の方が多いから。失敗しないと成長しないのに、私みたいなのが横にいると、答えを言っちゃうから。」
― あぁ〜。
玉木「すると失敗しないんですよ。それがアカンなと思って。なるべくこの社内では…よっぽどの時は口出しして怒るけど、なるべく放置してる。各自自分が好きなことをやっていけるようにして、絡まないようにしてるね。」
酒井「でも、なんかビジネスって…なんやろう、ここにきてよりすごい正確性というかさ、それを求められてきてるものやん?」
玉木「今の世の中ね。」
酒井「マーケティングもそうやけど、データを収集して、それを元に分析して、打ち出しなんかも、精度高く的確な手を打ってアプローチかけるみたいな。徹底的にリサーチしてそこにピンポイントでパパーンッて撃ち込むやん?」
― なるほど。
酒井「でも一方で僕は、正月ということもあるんですけど、「福笑い」みたいな、目隠しをして出来たその顔で良いと思ってて。それって皆んなそれぞれに出来る顔のカタチは違うし、そこに正解はないし。」
― はい。
酒井「なんかウチの会社はそれぞれがそれぞれの個性で顔を創っていく、ってゆう風な。」
玉木「偶然の産物やな。」
酒井「そうそう。改めてそうゆうのがウチらしさやなって。」
― なんか、目隠しされてても心の眼で観るみたいな。
酒井「そうなんですよ。」
玉木「直感やな。」
酒井「そこってもう、なんか分析とかどうのこうのとか、そうゆうところでは片付けられない部分で。」
― そこがこれからのAIの時代に、人の能力としての、最後の砦みたいなところでしょうかね。
酒井「そそ、そうなんですよ。そこをね、こうゆう時期だからこそ、突き詰めていきたいなと思うんですよね、僕は。」
― なるほどなるほど。
酒井「そのためには、スタッフにも終礼の場で言ったりするんですけど、大抵の人って何か大きなことをしないと歓びを感じなかったり。例えば…」
玉木「海外旅行に行くとか?」
酒井「海外旅行に行くとか、何か大きな買い物をするとか、そうじゃなくて、実は、本当の幸せの本質っていうのは、自分の隣に常に存在してるし、ほんとちょっと外に出れば、色んなものが移ろっているし、そういうことにいかに感謝できるか、深く感じて感謝できるかっていうのが、僕は非常に重要やと思っていて。」
― そこって感受性の部分ですよね。
酒井「そうなんですよ。で、そこを養うことが重要やし、そこを養わないことには、逆に大それたことなんて出来ないんですよ。」
― なるほど、確かに。
酒井「だから、感謝。もちろん人間だから皆んな腹の立つこともあるやろうし、ぶつかることもあるやろうし、いろいろあると思うんですけど、でも最終的にはやっぱり、元の位置に立ち還って、しっかりと目の前のちぃちゃなことに感謝できるような自分であらなあかんなと。僕も含めて皆んなそうじゃないかなと思うんですよね。」
― 眼差しの鮮度、新鮮さも大事なんでしょうね。
酒井「ほんとにそう。」
― ほんの些細なことに心が動いたりするという。
酒井「そう。それ、めっちゃ大事なんすよね。」
― そこの感受性が貧しいとインプットも然りでアウトプットも…。
酒井「だからどんだけインプットとアウトプットの時間差がオンラインでなくなっても、そこの本質のところを洗練させていかないと根本的に変わらないんですよね。」
― う〜ん…。
酒井「そこの本質をしっかり洗練させていきつつ、ITというところを活用してゆくのが良いんじゃないかなと。それが本来のカタチかなと思うんですよ、僕は。」
― スタッフが混じりあう、混ぜこぜのモノづくりについて、石塚さんにちょっと前に語っていただいたんですけど。そこについてはどうでしょうか。
玉木「これだけ時代を経ると、私と酒井の間ではしっかりと歴史に紐づいて今があるし、石塚のように…7年目か、それくらいになるスタッフにすれば、私が直接教えてたりもするから、より私の想い、スピリットみたいなものを感じ取ってくれてるから、彼女なりの次の使命としては、かつては私と石塚がともに創るだったのが、自分が主になって、若い子と創らなきゃいけなくなってるわけじゃないですか?」
― ええ。
玉木「それは今、私がこれまでやってきたことを石塚がやらなきゃいけないってことだから、そこで私だったらどう考えるだろうか?という視点と、でも自分はどうしたいか?という視点も混ぜて、で、若い子のアイデアも混ぜもってそれぞれの個性をブレンドしてカタチにしていかなきゃならないってなると…ま、そりゃなかなかですよ。今現在の個人の能力や経験値も含めて。でも、それを愉しみたい!って本人も言ってるし、私たちとしてもぜひそれをやってほしいと思ってるから。」
― はい。
玉木「まぁ、もちろんコケることもあるだろうし、ダメだったらまたやり直せばいいんだから。やれることやってみたらいいんじゃない、って背中を押せるような状況になってきてるとは思うし。あとは…それに続く若い人たちが一人ずつじゃなくてけっこう人数がまとまって入社してきてるんやな?」
酒井「うん。」
玉木「だから、私が石塚に一対一で教えた時よりも、石塚が更にたくさんの人たちに教える方がかなり難しいよね。産休のブランクもあったから余計に大変なところがあったんだけど、今は藤隆(藤本隆太)とふたりで、夫婦ってカタチで社内でも時間外も共に相談しながら…でもふたりだけじゃなくて、他のチームのリーダーたちもいて、切磋琢磨しながらって感じなのかなぁ。だから、私はなにか、子どもを見守ってるみたい。ガンバレ!って(笑)。」
― なるほど…。
玉木「できるアドバイスもしたいけど、気をつけてるのは、でしゃばらないようにと。観てて愉しいから輪の中に入りたくなるんだけど、アカン、入ったら全部私が決めてしまう…と思うから、そこは私だけの愉しみを別につくって(笑)放置するようにはしてるかな。」
― 他のことであれこれ忙しくしていると。
玉木「他の新しいことに挑戦することで、またその次のシチュエーションだったり、バリエーションとか、面白いことはやっていけるから。やっぱり、今を生きるよりは、私は未来を生きなきゃ、とはいつも思ってる。」
― その未来という言葉が出たところで、「くる年」2021年についてなのですが。
酒井「うん。」
玉木「ついに、東京の町田店をオープンすると思う。」
― おおっ!
玉木「日時はまだ決まってないけど、元々は東京オリンピックの年にオープンしようというのがスタートだったから。2020年はコロナで残念ながら出来なかったけど、今年中には何らかのカタチでスタートさせて西脇と東京を繋ぎたいなと思ってます。その準備中やね、今。」
酒井「うん。」
― どうゆう展開になるかはまだわからないところですか?
玉木「たぶんねぇ…直営店にはなるんじゃないかな。最終的には。」
― 店舗になると。
玉木「予約制になるのか、どれぐらいの営業日数になるのか、それはまだわからないけど、やっぱりお客様の声が多いから、申し訳ないなと思ってて。」
― 関東・東京にtamaki niimeの作品を…
玉木「直接観れる場所がないのが。そのためにはやはり開けるべきなんだろうなというのは思ってますね。」
酒井「オリンピックはどうなるかまだわからんけどな。」
玉木「あとはすごくかわいいウコッケイちゃんを飼って1歳になるんですけど。(酒井に)かわいいんだねっ?」
酒井「かわいい。」
― えっと、ニワトリの1歳ってまだ子どもなんですか?
玉木「もう大人。半年で大人になるから。それぞれの個性が出てきてね。」
酒井「うん。」
玉木「酒井の膝の上で寝るのよ掴まってきて。お父さんとして。図鑑や取説ではわからない、ニワトリさんの生態を色々知ることができたね。どうやって生きてるのか?何を思って生きてるのか?を、日々観察出来たってゆうのは、ほんと有難い情報で。」
― そうなんですね。
玉木「たぶん、ゲージに入れて外で飼ってたらわからないと思う。同じ部屋で一緒にいるから、そうか、オスだから女の子追っかけるよね、メスだから卵産んだら温めるよね、とか。当たり前なんだけど、知らなかったじゃないですか、私たち。」
酒井「そうやし、ニワトリってこんな行動するんや、ってこといっぱいありますよ。」
― あ、そうなんですか。本には載ってないような。
酒井「うん。なんか独特なクセってゆうか。」
玉木「雄鶏が2羽と雌鶏が1羽いて、お相手のいないオスが私の足をつつく。オスとメスとの関係とか行動とか色々観てると、人間も動物もいっしょだなと思って愉しいんですけど。そして今年は…ヒツジを飼います!」
― ヒツジ!…それって何匹なんですか?
玉木「2匹。」
― もしかしてまた色が黒いんですか?
酒井「そうですよ。」
― …ヒツジを飼うというのは…玉木さんの探究心の現れでもあるというか、「糸」に直結するところもあるわけですよね。
玉木「ウールに直結するから、面白い。研究が必要だね。」
― ニワトリ飼うのもそうだけど、玉木さんの場合、やってみる→飼ってみるじゃないですか?本の知識じゃなくて自分で…
玉木「触れて感じたい。」
― 触れて、感じて、知る、っていう。
玉木「うん。毛の質としてもそうだし、毛を使わせて頂いたり、命を頂いたりする以上、ヒツジのこと何も知らないのは失礼な話やから。」
― う〜ん…。
玉木「ヒツジさんと触れ合って。何を思い、どう生活するのか、知りたいなと思うねんな?」
酒井「お前はな。」
玉木「うん。」
― そこが…玉木さんの場合はひとつひとつ、全部自分で検証するじゃないですか?
玉木「する。」
― 他の人はあまりそんなことしないのではと。
玉木「なんでしないの??気になるじゃない。」
― 普通ならなんか人から聞いた話とか、読んだ内容に納得しちゃうっていうか、いわゆる情報として。
玉木「なんで納得するの? 全然信じてないもん、情報。」
― (笑)。
玉木「だってウソが多かったりするよね、ニワトリのことだってさ、卵毎日産んだりしないし。」
酒井「うん。」
玉木「温めだしたら1ヶ月は産まないよ。それは飼ってみないとわからないじゃない?」
― やってみなきゃわからない。玉木さんって終始、ずっとそのスタンスでしょ?
玉木「そうよ、常にそう。そしたらどこかに、皆んなが知らない情報が存在してる。それを活かしてモノづくりをすれば、他にはないモノになるじゃない?」
― その通りだと思います。その道のりこそが、tamaki niimeのこれまでだったと思うから。
玉木「それを皆んなに背中で感じてもらうためにね、 今年は社長室を開放します!皆んなにヒツジさんに会ってもらいたいからね。」
― ヒツジさんも社長室にいるんですか?
玉木「ヒツジさんとウコッケイちゃんとリモちゃん(玉木の愛犬)とメダカさんに会ってもらえるように。」
― すげぇ…。
酒井「(笑)。」
玉木「皆んなに観てもらえるから。愉しみにね。」
― そこですよね。力織機に触れてみるから始まってるでしょ?
玉木「うん。」
― ウコッケイに触れてみて(笑)。
玉木「触れてみてハマっちゃった。」
酒井「ハマったというか、かわいいよな。」
玉木「かわいいやろ?それがハマってるってことやん。」
― そう考えると、モノづくりのヒントってどこにでも転がってるっていうか。
玉木「転がってる転がってる。」
― ウコッケイちゃんとのコミュニケーションも然りですし。
玉木「全部クリエーションやな?」
酒井「うん。」
― そこの認識があるかないか、ってすごく大きいんだという気がします。全てがクリエーションであると。酒井さんも以前おっしゃってたことだと思うんです。
酒井「うん。」
玉木「ほんとそうだと思う。tamaki niimeはどこに向かってるんですか?とか、社長業、モノづくりではない経営や社長業ってシンドくないですか?とか訊かれることがあるけど、モノづくりもヒトづくりも、動物育てるも、全てはクリエーションじゃないですか?根本としてはね。」
酒井「経営もな。」
玉木「経営も。手段は違うかもしれないし、デザインと経営と、ジャンルは違っても、やることはいっしょじゃない?って思うね。」
― 大事なのはそこにワクワク感が…
玉木「あるかどうかで。」
― はい。
玉木「2021年はワクワクなことしかしないからね、私。」
酒井「そうなん?」
玉木「ワクワク宣言!」
酒井「うん。」
玉木「やるかやらないかはワクワクするかどうか。」
― そこが判断基準であると。
玉木「そう。」
― そこをスタッフにも浸透させて…
玉木「これはイヤ。ワクワクしないから!、って(笑)。」
― 回答一発で。
玉木「先日スタッフの自己評価シートみたいなのをつくったんですけど、でもそんな名前だと面白くないから、「ワクワクシート」って名づけたの。」
― 良いですね。
玉木「スタッフがこれまで自己分析をすることって、なかなかしっかり出来てなかったから、それによって“見える化”出来て良かったねと。」
― 今のお話しですごく収斂した感じがしますね。判断基準は、「ワクワクするかどうか?」
玉木「わかりやすいでしょ?」
酒井「でもね、「くる年」か…やっぱりあれですよ、「くる年」も「ゆく年」も、“感謝”ですよ。」
玉木「感謝やな。そこや!」
酒井「ワクワクと感謝。このふたつさえ持てたら、大抵のことはオモロイんですよ。」
意表を突くように、一見脈絡なく破天荒にも思えるその行動は、確かな直感と揺るぎない哲学に貫かれている。
玉木と酒井の確信をベースに様々なスタッフの個性が混じり合い、すべてをクリエーションしてゆくマインドで始動する2021年のtamaki niime。コロナ禍はあっても、ワクワクする愉しさの追求は今年も止まらない。
書き人越川誠司
Happy New Year!
Thank you in advance for reading this years ‘Encyclopedia of niime’.
Ordinarily, we are delighted by the new year; however, many people feel insecure about the current state of the world and the Pandemic.
What are Ms Tamaki and Mr Sakai thinking about and trying to put into action?
And what is the direction ‘tamaki niime’?
Following our ‘Year End’ interview, we were able to see the excitement in the comments. Please, take a look at the upcoming interview at the beginning of this year!
- Tamaki
- I had said we went out into the world in 2020. After checking on the internet, we actively went out to see people.
—— I see.
- Tamaki
- One such person was Mr Koyama, of ‘es Koyama’. I was able to observe the principles.
—— You mean to say you met with people in other industries, not just fashion or weaving?
- Tamaki
- Yes. There was Mr Sato of Sato Fabric, who is also in the same industry. They are famous and have great products. The company heads that we visited were men, but all of them were energetic from what I could see.
—— So the leadership is spirited.
- Tamaki
- Much like young boys.
- Sakai
- They are picky, in a good way.
- Tamaki
- They are passionate.
—— They are energetic and passionate.
- Tamaki
- They are in their fifties, just a little older than I. I felt they are a bit different from my generation, but they are all enthusiastic. ( laugh )
- Sakai
- They are passionate, which is why they are picky.
- Tamaki
- The ideas they brought up made a lot of sense to me.
—— Oh, I see.
- Tamaki
- A bit extreme, but I thought: ‘Is that all?’
—— It was simple.
- Tamaki
- That’s right. So all I need to do is enjoy working.
- Sakai
- Yeah.
—— That feeling of enjoyment can be shared with everyone.
- Tamaki
- Yeah.
—— That feeling helps create more energy.
- Tamaki
- That’s right. You don’t like to think logically or strategically, and I think you would do better following your instincts and decide case by case instead of making some plan. That would be an exciting start because no one else tries it that way.
—— I see.
- Tamaki
- It isn’t just about me, and I hope to teach people to think that way as well. I’ve learned from the visits that they don’t force their workers to follow their way, but lead by example, like ‘Watch what I’m doing!’. I like how they work.
—— They put up good examples.
- Tamaki
- I like that.
—— I hope they would be doing that by the time I retire.
- Tamaki
- I think that’s the best way to teach people. I believe all I need to do is be an example.
—— You don’t have to put a lot of attention into the details.
- Tamaki
- I have learned more mistakes and experience. I know we can’t grow without making some mistakes. I shouldn’t have to stand by, holding their hand to give the answers.
—— Oh, I see.
- Tamaki
- They won’t learn if I just give them the answers. That doesn’t help. At work, I try not to bother the workers, to let them do what they need to do.
- Sakai
- However, recently, the business has required more accuracy.
- Tamaki
- I think so.
- Sakai
- In marketing, they collect and analyze data, and for specific scenarios, they plan out detailed strategies. They do in-depth research, then take their shot.
—— I see.
- Sakai
- On the contrary, I like the New year’s game of ‘Fukuwarai’ (a game like pin the tail on the donkey.) People enjoy placing face parts while wearing the blindfold, which are all different, and there are no right or wrong choices.
—— I see.
- Sakai
- In our company, each person can create a different face.
- Tamaki
- It is the product of an accident.
- Sakai
- That’s right. I know that’s what our company is like.
—— It’s like feeling it with your heart while blindfolded.
- Sakai
- That’s it.
- Tamaki
- It’s instinct.
- Sakai
- You can’t succeed by analyzing or making strategies about such feelings.
—— This AI era is just the beginning, our senses are our one of the last weapons we have.
- Sakai
- That’s right. That’s what I want to achieve in this era.
—— That makes sense.
- Sakai
- As I’ve been telling people in the meetings, most people don’t get excited unless something big happening, such as…
- Tamaki
- Like going on a trip abroad?
- Sakai
- We don’t make big shopping trips or go abroad to get excited about the true meaning because that is always there with you. If you go outside, you could become aware, and I think it’s vital to allow those deep feelings and appreciate them.
—— The core is your sensibility.
- Sakai
- That’s right. So, it’s essential to develop; otherwise, you can’t achieve anything significant without it.
—— I see. That makes sense.
- Sakai
- The bottom line is appreciation. We are all human, and we get angry, fight, or have difficulties. We need to think back to where we should be and be thankful for the small things. That reminder includes me.
—— We should be aware even of the freshness of fish.
- Sakai
- I think so.
—— We need to move our hearts with the little things.
- Sakai
- That’s it! It is essential.
—— If you lack sensibility, input and output won’t work.
- Sakai
- Therefore, how we reduce the gap between input and output using online shopping, if we don’t improve our sensibility, nothing would basically change.
—— Ummm.
- Sakai
- I think we should try to improve as we make use of IT. I believe that’s the basic principle.
—— What do you think of the mixed-team-production, blending the staff as Ms Ishizuka spoke about previously?
- Tamaki
- A long time has passed since Sakai, and I started the company. We are here now based on that history. Ms Ishizuka and the others who have been with us for the last seven years know my spirit and desires. Ms Ishizuka’s next step is to lead the next generation in creating the products that we used to make.
—— I see.
- Tamaki
- That means she has to do the job that I have been doing. What would I think about it if I were her? What would I want to do? It is not easy to make products with the younger generation’s ideas and personalities in mind. We need to take their abilities and experiences into consideration. They also need to consider their own. However, she is looking forward to it. We hope she has great success.
—— I see.
- Tamaki
- Of course, she may make mistakes or fail, but she could try it again. I think we are in a much better state to help her now. Younger groups are joining, just individuals, are joining us, right?
—— Yeah.
- Tamaki
- It must be more difficult for Ms Ishizuka to teach more people than when I taught her. She had a hard time dealing with work because of maternity leave, but now she works together with her husband, Ryuuta Fujimoto. They discuss things at work and even off-hours. Of course, they are not working alone. The leaders of other teams members work hard with them. I feel I’m like watching my children cheer up. ( laugh )
—— I see.
- Tamaki
- I want to advise them, but I am trying to be bullish about it. Because I like watching them and attempt to join, but I shouldn’t because if I join, I’ll end up making all the decisions. I just keep my distance from them and leave them alone while I enjoy overseeing them. ( laugh )
—— You keep busy with other things.
- Tamaki
- Challenging new things, I can find something interesting in new situations or areas. I would rather live for the future, not live for the present.
—— As you mentioned ‘future’, I want to ask you about the upcoming 2021.
- Sakai
- Yeah.
- Tamaki
- We will finally open the shop at Machida in Tokyo.
—— Oh!
- Tamaki
- We are not sure about the date yet. Previously we planned to open it around the Olympics, but we couldn’t do it because of COVID. We want to open it this year and to connect Nishiwaki and Tokyo. We are currently preparing.
- Sakai
- Yeah.
—— You haven’t decided on management yet?
- Tamaki
- The one in Tokyo may probably become a ‘tamaki niime’ owned store as a result.
—— It will be part of a chain?
- Tamaki
- We haven’t decided if we will make reservations or if we will operate only a few days at a time. Since we have many customers’ request to open, we feel bad if we don’t respond to their requests.
—— You want to have your products for the people in Kanto, Tokyo.
- Tamaki
- They don’t have a place to see our products in person. I have been considering opening a place for that very reason.
- Sakai
- We still don’t know if we could have the Olympics this year.
- Tamaki
- Besides, we have a very cute Silkie, who turned one year old. He is so cute, huh? ( to Sakai )
- Sakai
- He is adorable.
—— Are one-year-old chickens are still chicks?
- Tamaki
- No, they are adults. Six months old is considered to be grownup, and they have individual personalities.
- Sakai
- Yeah.
- Tamaki
- They regard Sakai as their father and come to sit on his lap to take a nap. We have learned a lot about chicken’s way of life, how they live and what they think, which we can’t get out of books. We appreciate such information by observing them daily.
—— I see.
- Tamaki
- Probably we wouldn’t know this if we kept them in the cages. Living together in the same room, we came to see that male chickens chase females, or mother chickens warm the eggs after they lay them. We didn’t know that, even though its considered common sense.
- Sakai
- That’s right. There are many things to amaze us about the chickens’ conduct.
—— Is that right? Those things are not in books, right?
- Sakai
- Yeah, they have unique habits.
- Tamaki
- If there are two males and one female, the one without a partner pecks my leg. It is fun to see the relationships between males and females and their actions. I think they are similar to humans. By the way, we will keep sheep this year.
—— Sheep?! How many are you going to keep?
- Tamaki
- Two sheep.
—— I wonder if they are black.
- Sakai
- Yeah, they are.
—— Keeping sheep would be one of Ms Tamaki’s ideas, which leads to ‘threads’. I need to study them.
- Tamaki
- They amuse me because they could connect with threads directly.
—— Keeping sheep is not shocking in that Ms Tamaki took action to take care of them, not just depending on what she got from books.
- Tamaki
- I want to feel them by touching them.
—— You know by touching and feeling.
- Tamaki
- Yeah, I knew the quality of their wool that way. I think it’s rude to use their wool or lives without understanding them.
—— Ummm, I see.
- Tamaki
- I want to touch and feel the sheep and would like to know how they think and live, right?
- Sakai
- I think you do.
- Tamaki
- Yeah.
—— Ms Tamaki, you want to make sure of them, one by one.
- Tamaki
- Yes, I do.
—— Generally, people don’t care that much.
- Tamaki
- Why don’t they? I am curious.
—— We are generally persuaded by what we read and hear. We take them as fact.
- Tamaki
- Why do you believe so easily? I don’t trust them at all.
—— ( laugh )
- Tamaki
- There is so much misinformation. For example, they say chickens lay eggs every day, but they don’t.
- Sakai
- Yeah.
- Tamaki
- If they are warming the eggs, they won’t lay eggs for a month. You never know that unless you observe them.
—— You never see the truth unless you look for yourself. Ms Tamaki, that’s what you believe.
- Tamaki
- Absolutely, correct. In other words, there is some information you haven’t found yet. If you look for that in your creation, you might make something that doesn’t exist anywhere.
—— You are absolutely right. That’s ‘tamaki niime’s’ path.
- Tamaki
- I’m letting everyone know; I will open my office to everyone because I want them to see my sheep.
—— Are they in your room?
- Tamaki
- Yes. I want them to see my sheep, Silkie, Limo (our dog), and Japanese fish.
—— Wow!
- Sakai
- ( laugh )
- Tamaki
- I want to show them off. You can look forward to seeing them.
—— That’s it! Did you start off with the power looms?
- Tamaki
- Yeah.
—— You tried to be with the Silkie. ( laugh )
- Tamaki
- I am obsessed with him after getting to know him.
- Sakai
- I am not obsessed with him, but he is really cute.
- Tamaki
- You think he is cute; that means you are obsessed with him.
—— When you think like that, there are inspirations everywhere.
- Tamaki
- Yeah, there are tons! Everywhere!
—— Communication with the Silkie is one.
- Tamaki
- Anything can be connected to creation.
- Sakai
- Yeah.
—— Recognizing that would make a difference; anything can be connected with creation. I think Mr Sakai talked about that before.
- Sakai
- Yeah.
- Tamaki
- I agree with you. People asked me, “Where is ‘tamaki niime’ going?” or “Do you have a hard time as president of the company or running the company?” but I think making things, developing people, and raising animals, are basically all part of creation.
- Sakai
- Running a company as well.
- Tamaki
- Yeah, that’s right. The how is simply different. Specialized fields, such as designs or management, are different, but I think they are the same.
—— The essential thing is if you are excited to do it or not.
- Tamaki
- That’s right.
—— I see.
- Tamaki
- In 2021, we declare that we won’t do what we aren’t excited to do.
- Sakai
- Are you sure?
- Tamaki
- “Excitement Declaration!”
- Sakai
- Okay.
- Tamaki
- We will decide to do either if we can be excited or not.
—— That would be our decision criteria.
- Tamaki
- That’s right.
—— Let that thought sink in with your staff.
- Tamaki
- They could say, ‘I can’t take it because I’m not excited.’ ( laugh )
—— They can answer with only one shot.
- Tamaki
- The other day, I made a staff ‘self-evaluation sheet’, but I didn’t like the name, which sounded uninteresting. So I renamed it ‘Self-excitement report ‘.
—— That sounds good.
- Tamaki
- It has been difficult for the staff to evaluate themselves. So it helps to see themselves better.
—— Listening to what you said, could you sum up your goals. Your decision criteria is…’ are you excited or not.’
- Tamaki
- It’s very simple and clear, right.
- Sakai
- Wait a minute! For ‘a new beginning’, we shouldn’t forget that one. In ‘The Years End, and a New Beginning’, we should always stick to ‘Thankfulness’.
- Tamaki
- Oh, yeah! That’s it!
- Sakai
- Excitement and Thankfulness. If you can keep them, you can enjoy most everything in the world.
They surprise us; their actions, which seemed illogically and unprecedented, are consistent with their true inspirations and philosophies.
Based on Tamaki and Sakai’s assurance with their staff’s personalities, ‘tamaki niime’ in 2021 has begun creating using all aspects. They can’t wait to find even more excitement even amidst the Pandemic.
Original Japanese text by Seiji Koshikawa.
English translation by Adam & Michiko Whipple.