niime 百科
Encyclopedia of niime
「布屋」やります宣言!
〈前半〉
We announce niime's 'fabric store'!
〈 part 1 〉
〈前半〉
〈 part 1 〉
2021 . 02 . 15
tamaki niimeの社長室にて玉木&酒井への初のインタビュー取材。
tabe roomの奥に新たに設られた、南向きのベランダに面した板張りの開放的なスペース。窓からはLabの様子も見渡せる。部屋にはメダカたちの水槽とウコッケイ3羽が住む小屋があり、うち雌1羽は中で卵を温め雄2羽は室内に佇んでいる。トイプードルのリモちゃんは玉木の膝の上、そしてベランダには羊2頭がのんびりと草を食む。
人と動物が共存する垣根のない、tamaki niimeらしい空間にてまた今回、いきなりの重大発表が…。「tamaki niime「布屋」やります宣言」!新たなプロジェクトとは一体どんなものなのか?その構想とともに、ふたりの熱い思いの丈を語ってもらおう。
玉木「今回、「にゅうとる」チームの藤隆(藤本隆太)が播州織職人の西角博文さんのところに行って取材してきたんですよね。」
― はい。
玉木「まだYouTubeのtamaki niimeチャンネルに投稿はしてないんだけど、どういう風に編集するかも踏まえてその内容を私がチェックして。そしたら、インタビューの最後の、「tamaki niimeに望むことはなんですか?」って質問に対して西角さんは、「布屋をやってほしい」っていう、素朴な答えだったの。」
― シンプルに。
玉木「それがなぜか?って言ったら、自分たちが創ってる生地が…創るのはいくらでも創れるけど、販売するっていう時間がない。外へ売りに出ちゃったら創れなくなるし、いくらでも工場に来てくださいねって言っちゃったら、一日中接客しとかなきゃいけなくなっちゃうから、一人でやってる以上、そこのバランスが難しいって。」
― なるほど。
玉木「やっぱり面白いモノを創りたいしそっちが好き過ぎるから、販売を受け持ってくれたら、手数料を取られたとしても循環して回ってゆくから、僕としてはtamaki niimeにお願いしたいのは、「布屋」をしてもらうことや、っていう要望が西角さんからあったんですよね。」
― はい。
玉木「西角さんだったら他に出されてる地元のお店もあるしと思ったんですけど、それでもまだまだ自分たちで創ったモノをしっかり販売して回すところまでは行ってないんだなと。」
― 神戸のマルシェに参加されたりもしてますね。
玉木「私だったら、こんな「布屋」があったら良いのにな、ってゆうのは明確にあるから。」
― はい。
玉木「あ、それをやったら良いのかな、と。」
― 玉木さんって、得てしてないがしろにされがちな、女性目線の「あったら良いのにな…」を自ら具現化する人ですよね。
玉木「する。」
― だからショールにしても、「あ、こんなのほしかったの!」って熱い支持を集めることになったと思いますし。
玉木「私の場合は大学で服飾学んで専門学校にも行って、その間中、布は自分で買わなくちゃいけなくて。」
酒井「うん。」
玉木「服を創るための布は普通の小売の生地屋さんに行って自分で買うんですよ。でも、ぜっんぜん!…カワイイのなかったの。」
― はい。
玉木「いやいや、私の頭の中ではもっとカワイイのに…と思いながら渋々買って使ってるって感じやってんな?」
酒井「うん。」
玉木「だから出来上がったモノがショボくなる。それはもちろん当時、私のパターンの技術もデザインの技術もなかったこともあったけど、根本的にはやっぱり「素材」なんですよ。イメージとのその落差が圧倒的すぎて。旬の良い生地を使えないから、一般的なアパレルさんのモノと比べた時に、自分の創った服の方が劣っちゃうんですよ。」
― うーん…。
玉木「でも、学生の時にどれだけクオリティの高いモノが創れるか?ってすごく大事で。それで目も肥えてゆくし、ブランドと対等なのかレベルが全然足りないのか、むしろ超えてるのか、を作品として表現してジャッジするにはやっぱり「素材」が…いかに自分の創りたいモノにマッチしてるかなのに、制限のある中からしか選べないっていうのはすっごい苦痛で。」
― 生地の選択というスタートラインで差がついてると。
玉木「そう。だから、あ、この生地だったらこうなっちゃうね、ってモノしか手に入らない。自分で自分の好きな生地が創れるなんて、その頃はありえなかったから。」
― はい。
玉木「だからその辺が…きっと学生さんだったら、好きな生地からチャレンジしたいだろうなって思う。生地屋さんとして世の中に出てこないモノってたくさんあるから。その辺をちゃんと普通に「B to C」として流通させてあげれば、たぶん皆んな買いに来てくれるようになるし、そこで要望を聴いてさらに面白い生地が出来ていくと思うから、織物職人さんも集うし、生地がほしいひとたちもそこに集ってディスカッションして…なんだったらそこで生地開発が行われちゃうっていう場を提供することが…」
酒井「「B to B」もな。」
玉木「それが「B to B」に発展していく。学生がプロになるんだから。学生の頃から生地について学んで、さらに面白い発想を広げていってくれたら、職人さんはそれに応えればいいだけだから。」
― う〜ん。
玉木「アイデアは学生さんで、職人さんがそれに応えて、ちゃんとミスマッチじゃない生地開発をやっていけることが大事。職人さんは職人さんで孤独に、ひたすら自分の思考の中でしかモノづくりしてないから、やっぱり外部からの情報が入ることで、あ、そうか、そういうのが欲しいんやったら創ってみよかって、まさに私が西角さんとやったみたいに…西角さんへのインタビューの中でそんな昔話も出てきて、ああそうだったそうだったと思って。」
― かつての玉木さん×西角さんのように、デザイナーと職人さんのコラボレーションのきっかけの場になると。
玉木「そのタイミングで地元の高校の先生からオファーがあったのよ。布の開発を学生さんといっしょにしてもらえないかって。」
― 素晴らしいですね。
玉木「あ、やりますよ!っていう。でもそれは仕事としてはお断りしてボランティアで。失礼ですけど、謝礼のお金では生地の開発なんてコスト的に出来るわけがないから、プロでも出来ないようなことを学生にさせたら、勘違いして生地づくりを舐めてしまうからと。」
― はい。
玉木「簡単に出来るんだと思っちゃうし、ササッてデザイン画描いてそれが生地として上がってくるなんて、デザイナーになったとしても無茶苦茶お金かけないと出来ないことを学生のうちに安易にさせちゃいけないって思って。やるならちゃんと学んで、どういう生地が新しくてどういう生地が面白いのか、自分がデザインしたモノをどうやったら生地に落とし込めるのかをみっちりと学ぶ場としてやるのならその時間は有効的だから、それだったら応えるけど、ただお金いくらでお願いしますという話だったらやりませんというお話をしたらわかって頂いて。」
― お金の対価という基準を外してならやりますと。そこで測ってもらわずに。
玉木「実際何百万もかかる話だから。職人さんは見えてないだけで影で大変ことをやってくれる。彼らの時間と労力を取り上げるわけだから、「Win-Win」にするんだったら、ちゃんと学ぶ。職人さんも学生さんの意見を聴いて自分の脳をリフレッシュさせたりさらに能力を開花させるための時間にするべきだし、それを中途半端なやり取りで終わらせるのは良くないと。」
― 学生さんと職人さんのやり取り自体に価値があると。
玉木「そこが大事!」
― そこはお金に換算するものじゃないと。
玉木「じゃないと私は思って。だってアイデアもお金だから。そのかわりその生地は「布屋」で売りますって言ったの。もちろん学生さんたちの生地製作に20m分は提供します、その代わりつくってもらった生地を「布屋」で販売したいと。そこは「Win-Win」で。そして、その開発した生地を自分たちの服づくりにも使ってもらうと。ジャカード織りの柄とかも入ってくるだろうし。それをtamaki niimeの作品に落とし込んで使えるかというとそれはちょっと難しいだろうけど、布として完成するのであれば、今度やる「布屋」で自分が開発した生地が売れてるのかどうか、販売の現場に観に来れるでしょう?」
― う〜ん…。そうですね。
玉木「あ、あのお客さん、私がデザインした生地を選んでる!って、テンション上がる。」
― なるほど。
玉木「販売ってところまで、自分が開発した生地が売れるものなのかどうか観るところまでが勉強やから。それを学生の間にきちんとやってあげたら良いと思います、って話をしたの。」
― もう、tamaki niimeのモノづくりのハイスクール授業、くらいな。
玉木「学生40人もいるっていうから…ウチのモノづくりを学んでもらって、例えば卒業して大学に進学しても、色んな外の勉強してくれば良いと思う。で、その後にやっぱりtamaki niimeに還ってきたいと思ってもらえたら、これはもう本望やなぁと。」
― ツバメが巣立った場所に還ってくるように。
玉木「色んな良い情報仕入れてまたウチに還って来てくれたら言うことないわと思って。」
酒井「うん。」
玉木「それは私にとっては“投資”やと思う。」
酒井「西脇市にとっても良いよな。」
玉木「みんな企画プレゼンの能力も高いし。ただ、洋服づくりに特化してて、産地なのに播州織の知識はまだそこまで掘り下げられてないの。彼女たちが他所に行った時に武器になるのはやっぱり生地の創りかたをどれだけ知ってるかだから、そこは学生の間にもっともっと知っておいた方がいいと、今ウチの「織」チームと、ガッチリ組んでやり始めてる。」
― すでに。素晴らしいですね。学生の時にしっかり播州織の生地のことを実地で学んで、卒業後外の世界へ巣立ったとしてもtamaki niimeと繋がりを保って、こっちに戻ってこれる道筋もあると。
酒井「井の中の蛙じゃなくて、世の中には良い意味で“ヤバい”人もいるから、そういう人との出会いも大事ですよね。」
― そうですよね。
酒井「一回世界を観て来るなり、日本国内にもヤバい人がいるから、こんな感性の人がいるんや、ってことを感じるのも大事やとは思うね。」
玉木「やっぱり色んなモノを観るとか、色んな経験を積むとか大事やからね。」
酒井「あえて自分を目立たせずスゴイ人もいるから、そんな人の目利きが出来るようになるっていう意味では、ここで勉強して、外で色んな人に出会って、で、また還って来てくれたらと思うよな、うん。」
― そういう意味ではtamaki niimeには自然に囲まれて色んな個性のスタッフがいて、色んな部門があって、田んぼも畑もあって動物もいて。「niime村」というか、世の中の縮図みたいでもありますよね。
玉木「こないだこの部屋で録った「こえろく」の東郷さんの巻なんて、ウコッケイちゃんが鳴くから、全然会話にならへん。皆んなに感想聞いたらウコッケイちゃんのことしか出てこない(笑)。」
酒井「そうそう。でも聴いて愉しかった!という意見もあるけどな。」
玉木「そんな感想多かったよ。私たちよりもウコッケイちゃんの存在の方が聴いてくれた人にとっては…ウコッケイちゃんには、なんの計算もないじゃないですか。別に人を楽しませようしてと鳴くわけではなくて、自己主張してるだけで。それが色んな人の心にグッと入って…計算してどうこうじゃなくって、そんなもんやなって思った。」
― やたら鳴いてましたね。
酒井「無差別に鳴くから。」
玉木「逆にそっちの方が、よっぽど人の心に引っかかるっていうか、ねぇ?」
酒井「計算はあくまで計算でしかないからさ。」
玉木「そこをいかに自然体のまま…人が成長して行ったり、事件が起こったり(笑)、わくわくさせられるか。」
酒井「人間だって子どもの頃って、人目気にせずワァーッワァーッてやって大人を困らせるやん。」
玉木「うん。」
酒井「そう出来たはずやのに、だんだん大きくなるにつれて色んなことを刷り込まれて、人の目を伺ったり、空気を読んだり…」
玉木「そうねんそうねん!」
酒井「それが…」
玉木「それ一番アカンねん!」
酒井「アカンと思う。」
玉木「空気も読めるけど、そこはどうでもいいって思ってるもん!」
〈続く〉
当初の「布屋」の話から大きく逸脱し、ウコッケイちゃんの奔放な鳴き声に触発されたふたりの会話はいかにピュアな子どもの頃のように自然体でわくわくを生み出せるか?…へと。
果たしてこのあと、話は一体どんな展開を見せるのか?
書き人越川誠司
This is the first cover interview for Ms Tamaki and Mr Sakai at the ‘tamaki niime’ CEO office.
There is a new open wooden room facing the south balcony, located near the back of the tabe room. You can see inside the Lab from the window. There is a water tank for medaka and a hut for three Silkies, where I can see that one female is warming eggs and two males are standing. The toy poodle named Remo is on Tamaki’s lap, and two sheep are happily eating grass on the balcony.
We heard a big and sudden announcement in the room, where there is this sense of togetherness that ‘tamaki niime’ has created. Where there is no barrier between animals and humans, and they said, “We announce niime’s ‘fabric store’!”. What is this new project? Let’s have an energetic discussion about their plans.
- Tamaki
- This time, a ‘New Film team’ member, Fujiryu (Ryuta Fujimoto), went to interview for Mr Hirofumi Nishikaku, a Banshu-ori craftsman.
—— Yes.
- Tamaki
- I haven’t posted on the ‘tamaki niime’ YouTube channel yet, but I checked the contents for editing. And I found out Mr Nishikaku’s very last answer for our interview, asking him about what he wants us to do. He said that he simply wants us to sell fabrics.
—— Simply?
- Tamaki
- In his answer to my question as to why, he said he doesn’t have time to sell his fabrics. Even though he could make as much as he wants, he doesn’t have time to make them if he goes out to sell. If he asks customers to come to purchase, he spends all his time serving them. Since he works by himself, it’s tough to balance making and selling.
—— I see.
- Tamaki
- He loves creating exciting fabrics, and he would instead focus on making them. He said it is worth the sales charge’s cost because it will promote his business if we sell his products. His request was to have us open a ‘fabric store’.
—— I see.
- Tamaki
- I thought he would be able to find other local stores to sell his products, but they are not offered on the market as much as he wants to sell yet.
—— He has been joining the shop event “Kobe Marche”.
- Tamaki
- I have a clear vision of my wish for a fabric store.
—— I see.
- Tamaki
- It would be good if I could open the store that I want.
—— Ms Tamaki, you have made it possible to create items from a woman’s perspective, which usually are ignored, but those items are essential.
- Tamaki
- Yes, I work for them.
—— That’s why passionate fans loved your shawls.
- Tamaki
- In my case, I studied fashion at a university and went to a vocational school. At that time I had to buy my own fabrics.
- Sakai
- Yeah.
- Tamaki
- I bought the fabrics for making clothes at regular stores, but I couldn’t find cute ones at all.
—— I see.
- Tamaki
- I had an image of cute fabrics on my mind, but I had to buy the one at the store and used it unwillingly.
- Sakai
- Yeah.
- Tamaki
- As a result, my finished creations were not very cute; of course, it was because of my developing pattern and design skills at the time, though, but basically, ‘materials’ can be a decisive factor. There was a considerable gap between my image and those materials. Comparing my product with the ones made by apparel companies, mine looked inferior because I couldn’t use the most recent trends in fabrics.
—— Hmmm.
- Tamaki
- But it’s essential to make high-quality clothes while they are students. They learn to have an expert eye by knowing if their works are at the same level as professional brands or if they need improvement or are better by judging through their results. If the ‘materials’ match your creativity, it is essential. It is painful that you have to choose from a limited selection.
—— It makes a difference on the starting line of choosing fabrics.
- Tamaki
- You are right. They only get materials bringing lesser value. It was impossible to make your favourite fabrics by yourself at that time.
—— I see.
- Tamaki
- On that line of thought, I am sure fashion students want to challenge making clothing using their preferred fabrics. Because there are many materials not in stores, if we work on product flow, many customers would come to purchase, like ‘B to C’. When they do, we can take their requests, leading to making more exciting fabrics. Artisans or anyone who wants to buy would gather and discuss, making it possible to make fabric development suggestions.
- Sakai
- ‘B to B’ can be also possible.
- Tamaki
- They will develop to flow ‘B to B.’ Because students become professionals, I hope they learn about fabrics while still students, and I hope they expand to create exciting ideas. Artisans can follow their beliefs.
—— Hmmm.
- Tamaki
- Students can get ideas, and craftsmen create what students asked for. It’s crucial to develop fabrics that matched to ideas. For artisans, they are lonely making fabrics limited to their ideas. By introducing information, they would encourage him to make what others suggest, just like what Mr Nishikaku and I did. The interview with Mr Nishikaku reminded me of old memories with him.
—— Just like those days of you and Mr Nishikaku, it was a chance to collaborate with designers and artisans.
- Tamaki
- We couldn’t have a better time to get a phone call from a local high school teacher, who asked us to have a fabric development project with students.
—— That’s wonderful.
- Tamaki
- We replied, ‘We will do it.’ But we don’t want to do this as a business, only as volunteers. It may sound impolite, but financially we can’t do the fabric development project with the reward money. If we let students do the things that even professional workers can’t do, they would misunderstand and treat making fabrics with such contempt.
—— I see.
- Tamaki
- I don’t want them to misunderstand that it’s easy to do. While they are still students, I don’t think we should let them quickly draw designs and make fabrics, for which even professional designers need lots of money. If we accept this project, I think it would be worth using this time to teach them what kind of fabrics are new or cool or how their designs go from a process into materials. I will do it if they agree with my ideas. They understood after saying I wouldn’t do it if they asked us to accept payment.
—— You would do it without compensation. You don’t want them to view it as transactional.
- Tamaki
- Actually, such projects cost millions of yen. You cannot see artisans, but they do complex works behind the scenes. This project would take away time and labour. If we want to make good deals for both of us, we must learn from it meaningfully. Artisans should listen to students’ opinions to refresh their minds or make the time to improve their talents. This opportunity should not be in vain.
—— You think this exchange between artisans and students is meaningful.
- Tamaki
- That’s the essential part.
—— You remove the standard of monetary compensation.
- Tamaki
- I don’t think we can. Because getting ideas also costs money. I told them we would sell fabrics at our fabric store instead. Of course, we will provide students with 20 meters fabrics. Instead, we want to sell the material the students made at our store. That’s the deal that would benefit us both. And we want them to use their developed fabrics for making clothes. We would have the Jacquard fabric, which may be challenging to use as a ‘tamaki niime’ product. If they complete the material, they could come to see it at our ‘fabric store’ to be open in the future if their fabric was sold or not, right?
—— Hmmm, I see.
- Tamaki
- They would be so excited to see, saying, ‘Wow, that customer bought my fabric!’
—— I see.
- Tamaki
- They can learn by observing the process until the sale to see how their work pays off. We explained to them that we could help them learn while they are students.
—— It sounds like a ‘tamaki niime’ creation class in high school.
- Tamaki
- There are 40 students. I want them to learn about our creations. For example, after graduating from high school and going on to college, I want them to continue studying out in the world. And I hope they wish to come back to ‘tamaki niime’. I would find nothing more exciting than that.
—— Like baby birds, come home to roost.
- Tamaki
- I wouldn’t have any complaints if they come back to us after learning all there is to know.
- Sakai
- Yeah.
- Tamaki
- That would be a good ‘investment’ for me.
- Sakai
- It would be good for the city of Nishiwaki.
- Tamaki
- They have high presentation skills, but they specifically focus on making clothes and know little about Banshu-ori even though they live in the production area. When they work at other places, the greatest strength is how much they know about fabric creation. So I want them to know more about it while they are in school. That’s why they have started studying hard with our ‘Weave team.’
—— Already! That’s wonderful. Suppose they thoroughly study Banshu-ori in person while they are students. In that case, they may keep connecting with ‘tamaki niime’ and come back after graduating and working for other places.
- Sakai
- They shouldn’t be ‘a frog in a well’. There are tons of excellent people in the world. It’s essential to meet them.
—— I think so.
- Sakai
- It’s good to see the world at least once. There are many amazing people in Japan. It’s important to know there are people with unique senses.
- Tamaki
- It’s essential to see various things or have many experiences.
- Sakai
- Some people dare not show off their talents but are extremely good. In developing their senses, they may notice such people; I hope they study here and meet various people outside, and I wish they come back to work here.
—— By that, ‘tamaki niime’ is blessed by being surrounded by nature, having exceptional staff with different talents in different areas. There are vegetable and rice fields and animals in this ‘niime village’. It looks like its own little society.
- Tamaki
- In the video for Mr Togo of ‘Koeroku’ that we shot in this room, we couldn’t have a good conversation with him well because a Silkie was crowing. I asked people for their impressions about the video; all they talked about was the Silkie. (laugh)
- Sakai
- That’s right, but some said it was fun listening to.
- Tamaki
- Many people shared such comments. For many listeners, the Silkie had more weight than us. He has no bad intentions. He was not crowing to please people but to express himself. That captured people’s hearts because he was not trying to plot or anything.
—— He was crowing a lot, right?
- Sakai
- He crows without any choice.
- Tamaki
- His way gets more attention in people’s heart. Don’t you think?
- Sakai
- Only calculating ends up in more calculations.
- Tamaki
- Our focus should be on making things that naturally help people; things happen (laugh) or make them excited?
- Sakai
- Even kids make trouble and annoy adults by screaming without caring about the people around them.
- Tamaki
- Yeah.
- Sakai
- We could act like that before, but as we grow up, we learn many concerns, understand others thoughts, or read between the lines.
- Tamaki
- You are so right!
- Sakai
- We are now…
- Tamaki
- That’s the problem!
- Sakai
- I do agree with you.
- Tamaki
- I can read between the lines, but I don’t think we have to go with the flow.
〈continued〉
As the conversation about the ’fabric store’ derailed, they started talking about the Silkie. Their discussion continued on about how exciting their childhood had been.
So, how will their discussion evolve?
Original Japanese text by Seiji Koshikawa.
English translation by Adam & Michiko Whipple.