niime 百科
Encyclopedia of niime
2021.7.9、tamaki niime TOKYO MACHIDA 誕生!
July 9, 2021, 'tamaki niime' Tokyo Machida store opened!
2021 . 07 . 08
東京・町田市鶴川。小田急線の沿線にある、丸く柔らかなフォルムが印象的な建物。知る人ぞ知る建築のその白い壁面に、くっきりとtamaki niimeのロゴが現れたのは昨年の春前のこと。以来、建物の独創性を最大限に活かしtamaki niimeらしさと照らし合わせながら水面下で準備は進んだ。この7月9日(金)、満を侍してtamaki niimeの東京拠点がオープンを迎える。こちらも唯一無二である建築物とのコラボレーション。柔らかで自由な曲線がつくり出した空間で、tamaki niimeの一点モノの作品たちに新たな表情が生まれる。
いよいよヴェールを脱ぐ、首都圏に誕生する待望の直営店について玉木と酒井に緊急取材し、あれこれを語り尽くしてもらった。
東京・町田の新店舗オープンに合わせて内覧会から1週間売り場に立ち西脇へと戻ってきた彼が、大きな新展開を魅せるtamaki niimeの現在地を澱みなく丁寧に語ってくれた。
― 「TRUSS WALL HOUSE」と呼ばれる、この建物に一目惚れしたということなんですね。。
玉木「はい。でも、一目惚れするまえに…なんで東京で物件を探したか?というところが最初なんですけど。」
― なるほど。では順を追って。
玉木「そもそものきっかけはオリンピックで。探した当時。」
― はい。
玉木「一昨年の12月くらいかな?」
酒井「コロナの前。一昨年やから。」
玉木「そうか、買ったのがコロナ禍になる直前、去年の2月で…自分が生きてる間に東京でオリンピックがある、それを近くで感じれたら良いな、ってゆうのがきっかけで。おそらくホテルとかは一杯になるだろうから、東京で過ごせる場所があったら良いな…ってゆうのが、最初ふわっと想ったことだったんですよ。」
― その時点ではまだShopを展開しようとかではなくて。
玉木「その時は日本の東京で開催されるオリンピックというスポーツの祭典にスタッフも含めて何かしら参加出来たら愉しいだろうな、くらいの気持ちだったの。」
― ええ。
玉木「そんな妄想が生まれたのは、取材を受けに東京へ出張する新幹線の中で。それまで西脇での取材以外はずっと断ってきたんだけど、どうしても出向かなきゃならなくなった時があって。取材だったり、プレゼンだったりで東京まで行くなんて10何年ぶりで。ここのShop&Labが出来てからはずーっとアウェーで話すってことがなくて、もちろん良い質問を受けて私も一生懸命喋って、よく理解してくださったんですけど、私たちがやってることの背景が見えない場で話すのって本当に難しいな、って思ったんですよ。」
― 前提からすべて話さなきゃいけないという。
玉木「うん、規模感から何から、やってることもけっこう多様だから、全部言葉で説明するってゆうのはなかなか…それが、より難しくなってきてるなって実感したのもあって…やっぱり、取材を受けてお話しするにしても、営業活動にしてもどこかお店へ伺ってプレゼンするよりは、自分たちの世界観がわかる場所に来ていただいて観ていただくのが良いなっていうのはすごく感じたんですよ。」
― う〜ん、なるほど。
玉木「自分たちの作品がズラーッと並んでる、世界観の見える空間でプレゼンが出来た方が、より良く伝えやすいし、ブランドの価値も上がるだろうなって。そう想った時に、東京にもどこか拠点があったら良いな、と。しかもオリンピックだから海外からも人が来る。西脇までは難しくても、東京ならここにありますよ、って言えたら良いな、そう想ったのがきっかけ!」
― それが出発点で。
玉木「で、スマホで物件探してんな?」
酒井「うん。」
玉木「ネットで検索したら、こんなヘンな建物が出てきちゃって、オモシローイ!!ってなりました。」
― 時間かからずにパッと出てきた感じですか?
玉木「不動産屋さんを検索したらすぐ出てきたの!」
― 大枠で、東京での、tamaki niimeの拠点というか、発信基地となるようなところを探したわけですね。
玉木「家的なモノか、拠点的なモノか。」
― もともとはお家なんですよね。
玉木「うん、住居。」
「TRUSS WALL HOUSE」。牛田英作と故キャサリン・フィンドレイの設計デザインにより1993年に建てられた白く自由な曲面を描く建築物は町田の閑静な住宅地の中に佇んでいる。傍には小田急線の線路が走り電車の窓からも独特の外観が確認出来る。
玉木「コンクリートで出来てる丸い建物で、直線部分がほとんどない。中も外も。階段も。」
― そうなんですね!
玉木「だから…オカシ過ぎる。」
― う〜ん…。
玉木「オモチャみたい(笑)。」
酒井「オモチャみたいやな。」
玉木「非現実な映画の世界に迷い込んだみたいな、ヘンな感覚におちいって。」
― 映画の世界。写真からもそんな雰囲気を感じさせますね。
玉木「特に地下2階が…洞窟みたいな。こんな都会の真ん中に洞窟??って感じがして。これが西脇にあるとしたらまた全然違うんだろうという気がするけど、街の住宅街の一角にポツンとこういうモノがあるっていう。」
― 不思議なギャップを感じるわけですね。
玉木「実際にその中で過ごしてみると、線路がすぐ横にあって電車の音もけっこうするし、飛行機も通る場所で、この西脇のShop&Labに比べるとけっこう色んな音に囲まれているんだけど…」
― 都会の物音に。
玉木「窓を開けてたらしゃべり声も聞こえるし。普段こうゆう田舎に暮らしてる私たちにとっては一種異空間なんだけど、でもそこに自分は“属してない”のよ。」
― …。
玉木「わかる?周囲の音は都会らしさを醸し出してるのに、いる場所は洞窟の中、みたいな感じなの!そこにすごく…“違和感”がある、というか。」
― 建物の中は“非日常”になってるわけですね。
玉木「そうなのそうなの。漏れ聞こえてくる外の音も日常じゃなく聞こえるの。音を映画で聞いてるみたいな。」
― 壁を通すから。
玉木「入る。」
玉木「壁があることで外の世界と視覚的には繋がってないってこともあるし、覗かれない状態になってるから。」
― 窓はあるんでしょ?
玉木「あるけど外からは見えないようになってるというか。ある意味、隔離された空間だから。いや、これはほんと、体験してみないとわからない。」
― 丸い建物だから、外とは隔たったドームの中にいるみたいな?
玉木「ちょっと子宮の中みたいな感覚があるのかな。
― 包み込まれたような感覚があって。
玉木「だから本能的に人が安心するだろうなっていうのはあって、まるい空間にいる心地よさを感じつつ…でもそれが、東京という都会の中では限りなくオカシイんですよ。なんでこんなモノが存在するんだ??って思えるっていうか(笑)。」
― はい。
玉木「美術館みたいな規模感ならわかるけど、住宅でこれつくる?っていう。オモシロ過ぎて。私も昔から建築好きだったし、でも、建物の方が服よりも創る上での制約が全然多い中で、よくこれ建てたな…って感嘆しかない。」
― 建築の場合、色んな法律だったりの絡みがありますよね。
玉木「実際に創って住む、オーナーさんが30年近く暮らしたっていう実績もすごいし。」
この建物のオーナーであり施主はトラス・ウォール工法を施工する会社の社主でもあり、その技術を用いて自らの住居を建てるべく、牛田氏とフィンドレイ氏のコンビに建物のデザインを依頼したという。竣工当時よりトラス・ウォール工法による個性的な建築として注目を集めてきたが、住居ということもあって、内部の一般公開はされてこなかった。
玉木「店舗というカタチになることで、建築に関心の高い方も観に来ていただけたら良いなと。」
― そうですよね。
玉木「店舗というカタチになることで、建築に関心の高い方も観に来ていただけたら良いなと。」
― (案内チラシの写真を見ながら)tamaki niime の作品を置いてる棚とかこのまんまですか?
玉木「そのまんま。もとがそうだったの。ほとんどそのまま活かせるねって。」
― 潜水艦みたいな丸い舷窓(げんそう)がありますね。
玉木「曇っていて見えないの。」
― ほんとうに“胎内”ってゆうか…。
玉木「なんかね、童心に帰れる。愉しいと思う。」
― 東京ですし、いろんな方がやって来る拠点にもなるでしょうね。
玉木「やっぱり東京だから、西脇とつなげる点が出来たら良いなというのがすごくあったし。」
― 接点という意味でも。
玉木「そう。で、もともと私も大阪にもいたし、東京にもしょっちゅう行ってたから、質の高い情報をインプットする意味では、都会に行くべきだなというのは感じてるんですよ。でも作品をクリエーションし始めた頃には、いったんゼロにして自分から産み出さなきゃいけない、だからもう情報収集は終わったと思って、西脇でずっとモノづくりに集中して来たんだけど…」
― あえて出て行かずにこもって。
玉木「ただ、若いスタッフたちにやっぱり世の中の広さも知った上で自分たちがどこを目指すか考えてもらうには、東京に拠点が出来ることで、一日販売しに行って、翌日は東京のいろんな良いモノを観に行って帰って来るということも可能だし。スタッフ教育、クリエーションの幅を広げるという意味でも、良い拠点になってくれるんじゃないかと思ってます。」
― ネットの情報だけじゃなくて、東京で直に良いモノに触れる機会も出来ると。
玉木「やっぱり良いモノを観る・知る機会っていうのは東京の方が圧倒的に多いと思うから、そこは推奨していかなきゃなって。その良いきっかけになれば。」
― 先ずは、ここだ、と感じた物件があって、大枠でtamaki niimeの拠点にという想いがあって、具体的な活用法だったり細部はだんだんと明確にしていったという流れでしょうか。
玉木「ここのShop&Labの物件もそうだったし、これまでもそうだったけど、もう目にした瞬間にここが良いって思うねんな。」
酒井「うん。
― 一目観てここだ!と。
玉木「そういう意味じゃ、この町田でも入った瞬間にここ良いわってなったし、施主さんも西脇に来たことがあったんですよ。へそ公園に仕事で来たって。」
日本へそ公園の中にある「テラ・ドーム」は建築家・毛綱毅曠が手がけた作品だが、実はここもまたトラス・ウォール工法で建てられているのだそうだ。br>
玉木「あれを造った時に、施主さんは施工の仕事でこっちに来てたんだって。」
― すごい縁ですね。
玉木「淡路島にあるキティちゃんの建物「HELLO KITTY SMILE」も施工されてて。コンクリートで曲線をつくる。特殊な技術だし出来る施工主は限られてくるそうで。その西脇とのご縁もきっかけのひとつになったんですよ。」
物件の入手直後、コロナ禍によってオープンのタイミングが見通せない状況となったものの、東京での拠点づくりを見据えて、改装など徐々に準備は進めていた。
玉木「いよいよ今年になって、町田店動かしたいねって。ちゃんと拠点にしてゆきたいと、ディスプレイだったり、最終どんなカタチにするかを詰めてやって来た感じです。」
― そこは最終的にShopということで着地したわけですね。
玉木「作品を観てもらえる場がほしいなと。お客様に向けても、卸先様に向けても。特に百貨店回りが出来なくなったり、数を減らしたところがあるので。やっぱり一箇所どこかしっかり自分たちで守れる場所があった方がこれからの時代良いだろうなというのがあって。関西だと西脇まで足を運んでくださる方も多いんですけど、「タマスク」でけっこうウチを知っていただけた関東の方に向けてリアルな店舗がないと、というのがあって。これから新規のお客様を増やしてゆくという意味では、関東に拠点をひとつ、このタイミングだろうなと着地しました。」
― はい。
玉木「お店の面積自体は6平米くらいだけど、物量的にはギュッと作品を持って行こうと思ってます。わくわくする空間にしたいから。」
― 作品を置く売り場の構成的にはどんなですか?
玉木「地下2階がメイン。作品全般魅せるようにして、地下1階が生地屋さん。1階にはtamaki niimeのショールと、それだけじゃなくて、「tamazon」がスタートするの。」
― 「タマゾン」!!?
玉木「雑貨屋さんってゆうか、いろんなモノを扱うプラットフォームをつくる。」
― そういうことですか。
玉木「私も含めてスタッフが良いと思えてオススメできるモノを、しっかりとお伝えしていこうというのが「tamazon」!特に兵庫県産の良いモノって関東ではなかなか手にする機会がないだろうから、しっかりと提案出来たら。」
― 生地屋さんというのは?
玉木「「うむうむ」って名前で、生地販売を新しく始めます。自社の生地ももちろん持っていくんですけど、産地の機屋さんともコラボさせてもらってオリジナルの生地を開発して。それを東京へ持っていくことも試みています。」
― ギュッと盛りだくさんですね。
玉木「せっかくこちらでずっとやってきて、今回東京に拠点が出来たからこそ、この西脇界隈とか兵庫県の、わざわざでも買いたいと言っていただけるような良いモノをお届けして、知っていただくという場所にできたら良いなと思うので。」
― はい。
玉木「生地だったり、雑貨だったり、ウチの作品とかも、みんな持って行っていっぱい知ってもらおうと。こっちは4万人足らずだけど、町田は40万人いるんですよ。」
町田市は東京都の南部に位置し、神奈川県の横浜市・川崎市・相模原市と3つの大都市に隣接する。1960年代よりベッドタウンとして発展、小田急とJR横浜線が交わる町田駅前は一大商業地となっている。私立大学のキャンパスが多い学生のまちの顔も持つ。住宅地の合間には里山が点在し、近郊農業も営まれている。
玉木「1階から階段上がると屋上になってるんですけど、そこで小田急線と真正面から対峙するっていう(笑)。線路の真横だから、いってらっしゃい〜って感じ。」
― それもシュールな光景ですね…前々回の取材で藤田美緒さんとも話してたんですけど、飾る空間によってtamaki niimeの作品の見え方って、ここのShop&Labとはまた異なる表情が出てくると思うんですよ。
玉木「全然違うと思う。」
― その辺の期待というか想いとかを、聞かせてください。
玉木「無茶苦茶悩んでいるの、この一年。それしか考えてないな?」
酒井「うん。」
玉木「どう飾るか?…悩むのが楽し過ぎるんですけど…睦美さん、写真ない?」
― (店内各階の写真画像を見ながら)う〜ん。…すごいですね、これは面白いですね。店舗であり、ギャラリーでもあるって感じの空間で。
玉木「そうだね。TASHIKAさん(※)で頂いたシカの角がたくさんあって、ハンガーを使わずに。」
※TASHIKA 西脇市のお隣の多可町で地元産の鹿肉を用い無添加で質の高いドッグフードを開発・生産する事業を営む。tamaki niime TOKYO MACHIDAの地下2階ではシカの角が壁面にフックとして使われている。
玉木「直線がない建物だから、規則正しいものにすごく違和感を感じて、ハンガーが気持ち悪いってなって外したり…そんな作業を延々やってる(笑)。」
― う〜ん…。
玉木「最終的に展示をどう着地させるかは、打ち出しも含めて、その場でやってみながら決めていこうと考えています。」
― tamaki niimeの世界観を表現する新たな場所としてとても愉しみですね。
玉木「準備にわくわくしてる。私たち、おかげさまで去年1年間、Online Shopが動き始めてたから今があるから、オンラインショッピングもすごく大事だと思ってるんですけど、いっとき沈んでた直営店が今またたくさんの方に来ていただけるようになって、わざわざ訪れたいと言ってくださるお客様がすごく多いのがすごくありがたいなって思うから。」
― はい
玉木「これからtamaki niimeが大きく羽ばたいてゆくためには、海外の人が来日したときに観てもられる拠点であったりとか、関東の人により知っていただくための地に足のついた拠点が絶対あった方が良いと思うから。ある種挑戦であり、ドキドキ感はすごくある。」
一点一点がそれぞれ異なる作品たちを魅せる展示のスペースであるtamaki niime の東京拠点。ギャラリーを思わせる非日常でアートな空間であると同時に、以前は住居だったこともあり、アットホームな空気もが感じられる場所となっている印象を受けた。醸し出されるパーソナルな親密さは、一点モノの作品と顧客との関係性にも相通じるものがあるだろう。
― ー訪ねてみるとすごく気持ちがくつろぎそうな。
玉木「こないだ準備で行ったらスタッフがいらっしゃい、どうぞ掛けて、って(笑)。なにかそんな空気感はあるね。」
― “niime house”的なニュアンスが感じられて。
玉木「地下2階なんて、最初は瞑想部屋にしたかったもん。ある種デトックスってゆうか…浄化作用のある場所かもと思った。」
― 面白いですね。
玉木「“パワースポット”になると思いますよ(笑)。…私にとっては、単にモノづくりだけじゃなくて、こうして魅せ方とか売り方とか、話すこととかも同じくクリエーションだと思うから…今回もすごく愉しい実験でもある。」
― はい。
玉木「改めて思ったのは、「あるモノを活かす」。町田にたまたまこういう家があって出会ったから、それをまんま活かす、ってゆうデザインをしてるし、ここのShop&Labもそうでしょ?」
― そうですよね。
玉木「もともと染工場だった建物があって、それを改装して使うことで、自分たちもやりやすいけれど、モノを活かしておくってことも大事にしてるから。」
― 直営店のリニューアルにしてもショールをカーテンに使ったり、ストックしていた手持ちの材を活かしてますし。
玉木「そこを自分たちの活動のひとつの柱にしてゆくと、まだまだやれることも、挑戦すべきことも見えてくる可能性があるなと思って。愉しみにしているんです。」
― 以前から存在するモノの個性を損なわずに新しい価値を加えてゆく、それには高いセンスが要ると同時に、とても知的でかつ創造的な行為だと思うんです。一種のコラボレーションですよね。
玉木「うん、もともとの創り手とのね。」
― 新しい局面に建物を誘うという。
玉木「さらに歴史が続いてゆくように。朽ちてゆくモノじゃなく、再び浮上するように。自分たちの作品も活かしつつ、良い空間にしてゆくというのはすごく愉しい!」
― そうだと思います。いや〜……。面白いですね
玉木「とりあえず、観に来てって感じですね。準備してると人が通るから、皆さん声をかけてくださるの。地元ってゆうか、町田の皆さんに愛されるお店になれば良いね。」
酒井「うん。」
書き人越川誠司
At Tsurukawa, Machida City in Tokyo, there is a round soft impressive building. Some people know that the logo of ‘tamaki niime’ has been on that white building since before spring last year.
Since then, preparations have been going on behind the scenes, making the best of the originality of that building, matching it with the uniqueness of ‘tamaki niime’. On Friday, July 9, the Tokyo HQ of ‘tamaki niime’ will be prepped and open to the public.
This is also another collaboration with one-and-only architectural buildings and one-item products. In the space with soft and free curves of the building, they give new expressions to one-item products of ‘tamaki niime’.
I asked Tamaki and Sakai about the direct store that will soon open to high expectations in the metropolitan Tokyo area.
—— This building is called the ‘TRUSS WALL HOUSE’. I heard you fell in love with this building at first sight, right?
- Tamaki
- Yes, we did. But before that, I have to tell you why we started looking for a building in Tokyo.
—— I see. I will follow along with your story.
- Tamaki
- First of all, it all started for the Olympics.
—— I see.
- Tamaki
- I think it was around December of the year before last.
- Sakai
- It was before the pandemic started because it was the year before last.
- Tamaki
- Yeah, we bought it last February, just before the pandemic started. We were excited to have the Olympics here in our lifetimes and wished to be close by, experience it, and hope to stay in Tokyo. So that was our first thought.
—— So, you hadn’t imagined having the store in Tokyo yet.
- Tamaki
- We thought it would be fun if we could do something for the Olympics in Tokyo, Japan.
—— I see.
- Tamaki
- I had that idea on the Shinkansen to Tokyo, where I had to be interviewed. I had been refusing to have interviews except for in Nishiwaki, but I had to go to Tokyo at that time. I hadn’t gone to Tokyo for discussions or presentations for more than ten years. Since we have Shop & Lab here, I didn’t remotely have interviews with them. Even though I answered questions and they understood me well, I felt it was difficult to talk to them as they couldn’t see our background.
—— Because you have to tell everything from your premises.
- Tamaki
- Yeah, because our extension scale and environment are diverse. It was hard to explain with words…and I was feeling it was getting harder. So I thought it’s better to have them come to see us for interviews or give sales presentations.
—— I see.
- Tamaki
- It would be better to tell them in the space where all our works are lined up and give them presentations, and I thought the value of our brand would be increased. When I thought up that idea, I thought it would be good to have a store in Tokyo. During the Olympics, people come from all over the world. It’s hard for people to go to Nishiwaki, but it would be nice to tell them that there is a store in Tokyo. That’s the reason we opened our store in Tokyo.
—— That’s how it all started.
- Tamaki
- And then, we searched the buildings on the websites.
- Sakai
- Yeah.
- Tamaki
- Searching the web, I found some weird buildings that came up. We were so excited to see it. We were like, “wow, interesting!”
—— Did it take much time?
- Tamaki
- It came up immediately when we were searching for a real state agency!
—— Did you look for a place in Tokyo to be another real estate for ‘tamaki niime’?
- Tamaki
- I wasn’t sure if it was our house or base.
—— It was originally a house, right?
- Tamaki
- Yeah, it’s a residence.
‘TRUSS WALL HOUSE’ was built in 1993 by Eisaku Ushida and the late Kathryn Findlay. The white, freely curved building stands in a quiet residential area of Machida. The Odakyu line runs beside the building, and its unique appearance can also be seen from the train windows.
- Tamaki
- It is a round concrete building without straight lines anywhere inside or outside, even the staircase.
—— Is that so?
- Tamaki
- It’s extremely unique.
—— Hmmm.
- Tamaki
- It looks like a toy. (laugh)
- Sakai
- Yeah, it does.
- Tamaki
- I had a strange feeling; it’s like I got lost in an unrealistic movie world.
—— A movie world?! I can even feel that atmosphere just from looking at pictures.
- Tamaki
- Specifically, the second basement floor. It looks like a cave. What?! There is a cave in the centre of the city? If it were in Nishiwaki, I would feel different. But here you see the cave in the corner of a residential area in a big city.
—— So you feel a strange disconnect.
- Tamaki
- When we spent some time there, compared to the Shop & Lab in Nishiwaki, we noticed many different sounds with noisy trains surrounding it next to railroad tracks and many aeroplanes passing above.
—— Urban sounds.
- Tamaki
- We can hear people speaking when the windows are open. It’s a different place for us who live in the countryside, but we don’t belong there.
—— …?
- Tamaki
- Do you understand what I mean? Even though the surroundings create the sounds of the city, the place inside feels like a cave. So we feel a gap there.
—— In the building, you feel “unordinary”, right?
- Tamaki
- Exactly. We feel the sounds leaking from outside are not normal. We feel like listening to the sounds in the movies.
—— There is a filter inside?
- Tamaki
- Yes, there is undoubtedly a filter.
—— Because you hear the sounds through the walls.
- Tamaki
- Having walls, we are not visually connected to the outside world, and we can’t peek.
—— Are there any windows?
- Tamaki
- Yes, there are, but they can’t see us from outside. In a way, it’s an isolated space. You may not understand it if you don’t experience it there.
—— Because of the round building, you may feel like being in a dome that’s separated from outside, right?
- Tamaki
- You may feel like being in the womb.
—— You may have a feeling of being wrapped up in it.
- Tamaki
- So you feel instinctively secured and comfortable inside of the round space, but it’s so unique because it’s happening in the centre of Tokyo. I feel like, why does it exist? (laugh)
—— I see.
- Tamaki
- I understand if it’s on a large scale building such as a museum, but this is a residence. It’s too crazy. I’ve always loved architecture, but creating structures has more restrictions than making clothes. So I am more than surprised by the people who built this house.
—— In the case of creating buildings, they have more difficulties with restrictions and regulations involved.
- Tamaki
- It’s incredible to know that the original owner of this house lived in this house for more than 30 years.
The owner and client of this building was the truss wall construction company, and he ordered Mr Ushida and Ms Findley to design with the technology to build his own house. Since its completion, it has gained attention by its unique construction method; however, the interior has not been opened because of the personal section.
- Tamaki
- I hope the people interested in the architecture come to see it since this building has become a shop.
—— I hope so.
- Tamaki
- Even though we fixed a little bit without changing most of the parts, we kept making the best use of them.
—— (looking at the flyer) Are the shelves where the products of ‘tamaki niime’ are displayed still kept as they were?
- Tamaki
- Yes, we keep them as they were. That’s how they originally were. We discussed how we could make use of them.
—— There are round submarine-like portholes.
- Tamaki
- They are foggy, so we can’t see outside.
—— They make us feel like being in a womb.
- Tamaki
- They take us back to our childhood. It’s entertaining.
—— It’s in Tokyo, that’s a central place for many people to come and visit.
- Tamaki
- We initially wished to have a connection in Tokyo to Nishiwaki.
—— In a way, it’s also a point of connection.
- Tamaki
- That’s right. I used to live in Osaka, and I went to Tokyo all the time. That’s why I felt we should go to cities to get high-quality information. But when I started making products, I had to zero in and concentrated on my creation. So I thought I finished gathering information and stayed in Nishiwaki to focus on creating products.
—— You dared not to go out but stayed inside.
- Tamaki
- But I want our young staff to know the scale of the world and have their own goals. Having a shop in Tokyo would allow us to let our team sell in Tokyo for a day, and the next day, they could see various good things in Tokyo. I think this is a good base for educating staff and developing our creativity.
—— Not only getting information from the internet, but you can also have opportunities to come into direct contact with good products in Tokyo.
- Tamaki
- I think there are definitely many opportunities to see and get to know things in Tokyo. I think we should encourage that. I hope this will be a good starting point.
—— First, you found a good place you felt good, and then you had a general idea of what you wanted for ‘tamaki niime’. So then you gradually clarified the details of how you tried to use it. Am I correct?
- Tamaki
- It’s the same case with the Shop & Lab building, and we have had similar things. At the moment, right before my eyes, “I knew it was the right place.”
- Sakai
- Yeah.
—— You knew it was the right one at first sight.
- Tamaki
- In that case, we felt it was the right place as soon as we walked in Machida City. The owner also came to Nishiwaki before. He visited Heso Park for business.
An architect, Kiko Mozuna, built the ‘Terra Dome’ at Heso Park, which was also used the Truss Wall method.
- Tamaki
- When he built it, he came to Nishiwaki for the work.
—— Wow, that was a great coincidence.
- Tamaki
- He also built ‘Hello Kitty Smile’, the Hello Kitty building on Awaji island. Its twisted curves were made of concrete. It’s a special technology, and I heard that the builders who have those skills are very rare. One of the reasons why we made this decision is because of his connection with Nishiwaki.
After getting the property, they didn’t know when they could open the store because of the pandemic, but they started remodelling and preparing to establish the Tokyo store.
- Tamaki
- Coming this year, we wanted to open the Tokyo Machida shop. As we wanted to make it a proper centre, we worked on how we should display products and consider how it should be organized.
—— So you have finally decided to use it as a shop?
- Tamaki
- I wanted to have a place where people could see our products. It’s not only for customers but for wholesalers. Because we no longer sell at department stores, and can’t sell at some stores any more. I thought it would be better to have one secure location for the future. For customers in the Kansai Region, many could come to the Nishiwaki store. But for customers in Kanto Region who know us through ‘Tamask’, we thought they need a real shop. In aiming to increase our customers, we thought it would be the best chance to open a shop in Kanto.
—— I see.
- Tamaki
- The store is about 100 square meters (1076 square feet), but we want to place many items there because we want to make it an exciting place.
—— How do you make arrangements for the placement of products in the store?
- Tamaki
- The main floor is the second basement for item display. The fabric store is on the first basement floor. On the first floor, there will not only be ‘tamaki niime shawls’, but we will also be starting to have a ‘tamazon’ corner.
—— ‘tamazon’!!?
- Tamaki
- It’s more like a variety goods shop. It’s a platform for various things.
—— I see.
- Tamaki
- ‘Tamazon’ is a way to help customers by our staff, including myself, to provide information to customers about our favourite products we recommend. Specifically, the products of Hyogo prefecture that may not easily be available in that region, so we hope we can offer information well.
—— What about the fabric store?
- Tamaki
- The name of the fabric store is ‘UmuUmu’. We will start selling fabrics. Of course, we will bring fabrics we made, but we will also collaborate with other weavers to develop original fabrics and bring them to Tokyo.
—— Wow, that’s a lot.
- Tamaki
- We have been working here for a long time, and now we have a hub in Tokyo. I hope that we can deliver good products from Nishiwaki and Hyogo, and we want people to see their value and hope to purchase.
—— I see.
- Tamaki
- I want to bring fabrics, a variety of goods, our products, and all and want people to get to know them. We have only 40,000 people in Nishiwaki, but they have 400,000 in Machida.
Machida City is located in the southern part of Tokyo, adjacent to the three major cities of Yokohama, Kawasaki, and Sagamihara in Kanazawa prefecture. It was developed as a bedroom community since the 1960s, with the area in front of Machida Station, where the Odakyuu and JR Yokohama lines intersect, becoming a major commercial district. It is also a student town with many private university campuses. Between the residential areas, there are scattered satoyama wooded areas, where suburban agriculture is practised.
- Tamaki
- When you climb up from the first floor, there is a rooftop and where you can face to Odayuu line. (laugh) It’s just by the railroad, feeling like ‘Have a nice day!’ to them.
—— That’s an interesting view. Previously, Ms Mio Fujita mentioned that the products of ‘tamaki niime’ look differently in different spaces. I think this shop would give a different look from the ‘Shop & Lab’.
- Tamaki
- I think they are completely different.
—— Would you tell me your expectations and thoughts, please?
- Tamaki
- I have been struggling with it for the past year. That’s all I have been thinking about.
- Sakai
- Yeah.
- Tamaki
- How do you want to decorate? It’s so much fun worrying about it…Mutsumi, do you have pictures?
—— (Looking at pictures of each floor), Ummm, they are great and interesting. They look like a shop and also a gallery.
- Tamaki
- Yes, they do. We have many deer antlers given by TASHIKA and use them as hangers.
* TASHIKA – A business that develops and produces high-quality, additive-free dog food using locally produced venison in Taka Town, next to Nishiwaki City. Deer antlers are used as hooks on the walls of the second basement floor of tamaki niime TOKYO MACHIDA.
- Tamaki
- Because of the lack of straight lines in this building, I have a feeling that it is wrong to have normal things here. I removed the regular hangers because it didn’t feel right. (laugh) I have been doing things like that repeatedly. (laugh)
—— Ummm.
- Tamaki
- I think I will make the final decision on how to display, including the launch, as we actually try it out on the spot.
—— This is a very exciting new place to express the ‘tamaki niime’ world.
- Tamaki
- We are very excited about it. Thankfully, it’s been a year since we opened the online shop. We think it’s essential because we are here now because of that. The direct store had been down for a while, but they are doing well now that many customers are coming back to the store. I am thankful that they want to take time to come to the store.
—— I see.
- Tamaki
- In order for ‘tamaki niime’ to extend its wings, it’s definitely better to have a site for people from overseas when they visit Japan, or it’s better to have a place for people in the Kanto Eastern Japan area to get to know us better. This is a kind of challenge. I was so excited about it.
‘tamaki niime’, the Tokyo based store, is an exhibition space to show each item’s attractiveness, which is different from another. It looks like a gallery to make you feel unusual and artistic, but at the same time, I had an impression of home because the building used to be a residence. Creating an atmosphere of personal friendliness must be common in the relationship between one-item products and customers.
—— It looks like a very relaxing place to visit.
- Tamaki
- When I went there for preparation the other day, the staff came out and said, ‘come in and have a seat’. (laugh) There’s such a kind of atmosphere.
—— There’s a feeling of ‘niime house’.
- Tamaki
- At first, I wanted the second basement floor to be a meditation room. I thought it also could be a kind of a place for detoxing or purifying.
—— That’s interesting.
- Tamaki
- It can be a power spot. (laugh) For me, it’s not only for making things, but it’s also for how to exhibit, how to sell, and even how to talk. They are all creation for me. It’s a fun experiment.
—— I see.
- Tamaki
- What I was reminded of is to make use of ‘what already exists’. We happened to come across this house in Machida and designed it to use it as it was. We did the same thing with the Shop & Lab, right?
—— That’s right.
- Tamaki
- There was originally a building of a dye factory, and we renovated it. It’s not only easier for us to use that building, but it’s also very important to keep things alive.
—— For the renovation of the direct store, you used shawls for curtains, and made use of other materials you had in stock.
- Tamaki
- If we try to make it the centre of our activities, we can see many possibilities or challenges. We are looking forward to it.
—— Adding new values without losing the original’s identity needs a high-level sense at the same time, and I think it’s a very intellectual and creative activity. It’s a kind of collaboration.
- Tamaki
- Yeah, you have to work with original makers.
—— You invite new projects to the original building.
- Tamaki
- You have to work on adding more histories, not disappearing, but for coming up again. It’s so much fun to make the space better while making use of our products.
—— You are absolutely right. Wow, it’s so interesting.
- Tamaki
- Anyway, I would like you to come to see it. As we are preparing, people passing by say hello to us. I hope that the shop will be loved by local people in Machida.
- Sakai
- Yeah.
Original Japanese text by Seiji Koshikawa.
English translation by Adam & Michiko Whipple.